けんきゅうきろく(と、あともうひとつ)

レアル・マドリー、リーガエスパニョーラ関係の、なんとなく気になるニュース。

2つの戦い方

2011-10-28 04:20:19 | football
大所帯
次の試合、フエラのレアル・ソシエダ戦は土曜日22時キックオフだそうで、ビジャレアル戦翌日の木曜も、休みなくトレーニングです。ピッチに出てこられたトップチームの選手が22人に、カンテラから12人が呼ばれて、34人の大所帯に。トップチームでは、カルバーリョだけが室内での調整で表に出てこられず。
大きなニュースとしては、ラスが全体練習に合流できたことでしょうか。アルビオルやシャヒン、グラネロも、全体練習は問題なくできたようです。


今、僕たちはボールを持っている(El Paisより)
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マドリーのコーチ陣や選手たちは、カウンターよりもポゼッションで、より成果を得ている

マドリーは、その戦術を変えてきている。1ヶ月前の試合までは、抜け目なく、注意深く、自チーム側のピッチに立って、クリスチアーノ・ロナウドがカウンターアタックのために走れるよう、向こうの陣内にスペースを作るようにして、試合をしていた。今は、スペースを侵攻し、相手を手詰まりにさせ、よりボールを持つようになっている。ビジャレアルは、リヨンやマラガと同様、この新しい戦術の犠牲になった。昨夜、マドリディスタのアシスタントコーチであるアイトール・カランカが言ったように。「我々は、こうして戦うことで成果を得ることを理解している。」
セルヒオ・ラモス、シャビ・アロンソ、そしてカカが、このプレッシャーをかけ、ボールの出所となる作戦のスタート地点であり、この新しい戦術のカギとなっている。試合後ピッチを去る際にアロンソは、試合の印象をこう話した。「今、僕たちは、どうすれば試合のリズムをうまく読めるかがわかっている。前半に僕たちが成し遂げたことは、あらかじめ考えてあったことだ。その考えでは、後半に使う力を節約すること。幸いなことに、ここのところの試合で、僕たちは早い時間に得点できるようになっている。これが物事をうまく進めることになっている。高い位置からのプレッシングは、僕たちの仕事を容易にしている。こうやって、僕たちはボールキープの時間を増やし、試合をうまくコントロールしている。」
「僕たちは全力で試合をスタートした。」と総括したディマリアは、ポゼッションがより多くなるというこの新しい傾向に加えて、後半にはゴールを求めることから離れて、力の使い方を調整し、スケジュールの負担を緩和する考えがあったことを強調した。「僕たちは、こうやって高い位置、相手のフィールドからプレッシングしていくことで、うまくいくとわかった。早いうちにゴールすることでプレッシャーをかけ、優位に立ち、試合をうまくコントロールした。今の僕たちは、どうやってボールを持つかをわかっている。」
カカは、レアル・マドリーの今シーズンの新発見だ。2シーズンに渡って、フィジカル的、メンタル的な動揺があり、本来は称賛に値すると考えられているのに、イタリア時代やバロンドールを手にした時には至っていないと言われることにうんざりしていたのが、今は驚くべきレベルに到達している。「最高の自信があるよ。」と彼は話した。「それが僕を助けてくれるし、僕がチームをサポートする助けになってくれる。マスコミの仕事が、僕がミラン時代のカカに戻るのかそうじゃないかということだとはわかってる。それがどうなるかは知らない。僕が知っていることは、僕が毎日高いレベルでプレイできるようにトレーニングしていること。それがマドリーが僕に求めていることだからだ。チームはとても強くなっている。でも、リーガの戦いは長い。最も難しい競争相手はバルサだ…。」
この夜の最初のゴールを決めたベンゼマは、チームが、3つのパスだけで最高潮に持っていくだけではなく、より入念に試合を作っていく傾向があることも喜んでいた。「僕にとっては、今現在僕たちがリーガで一番強いチームだよ。ゴールもそうだし、勝利していることもだし、ボールタッチしたりカウンターだったりでどうすれば勝てるかをわかっているから。ローテーションのシステムも、皆にとって良いものになっている。」
セルヒオ・ラモスは、チームが良い関係にあることの価値を主張することで、そのキャプテンシーを輝かせた。「僕たちは再び、自分たちがどうやってフットボールを作っていくかを示すことができた。マラガ戦の前半のようにね。前半で十分な結果を出したことで、後半には、別のメンタリティで戦うことができた。嬉しいよ。セントラルでプレイしようとラテラルでプレイしようと、自分のベストのレベルにいるんだから。もしカルバーリョが復帰したら、僕はラテラルに行かないといけないだろう。僕は監督の言うとおりにするよ。決めるのは僕じゃない。僕はチームが必要とするものに応える。僕はラテラルとして、ワールドチャンピオン、ヨーロッパチャンピオンになったし、変わることを気にしたりしない。」
試合後カランカは、試合がプランどおりだったことを話した。「私たちは、この流れを継続していかなければいけない。すぐに次に顔を向けて、勝ちを重ねていくことだ。早い時間でゴールしたことで、よりよく試合をコントロールできた。我々は1シーズンと数ヶ月やってきて、何かを掴んでいる。この流れを保っていかなければいけない。」
モウリーニョの副官は、コーチ陣が試合のコントロールの仕方を変えてきていること、それはリーガのスタート時の悪いパ結果があったせいだということを認めた。「ここまでの結果とチームが好調な状態にあることで、我々はこうして戦うことが結果につながると見ている。我々がプレスをかけ、高い位置でボールを奪えば、多くのゴールが生まれる。別の選択肢としてカウンターがある。1ヶ月前までやっていたものだ。」
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昨夜の3点目みたいなカウンターはやっぱり目を引きますし、マドリーの代表的な武器と思われているのかもしれないですが、それはそれとして、でもやっぱりボールキープしてパスまわして…っていう戦い方も志向していきたいのかな。リーガらしくもあり、たぶんマドリディスタが望んでいることでもあり、チームが成長するための次のステップとして。カウンターも遅攻も、両方使えるに越したことはないですし、それが今後のマドリーの特徴になっていくのなら、ちょっといいなあと思います。


そんな記事も含めて、ビジャレアル戦の感想など
上のEl Pais記事内にもありましたけど、ここのところ、ゴールを早い時間に決められているのが大きいと思いますし、実際意図してそうしようとしているようです。もちろん点を早く取ろうと思っても、実現できるかどうかはまた別ですが、この部分の意思統一ができるのはいいことだと思います。これまでも、前半は良いけど後半ダメとか、前半ボロボロだけど後半持ち直したとか、そういう試合が何度かあったと思います。試合開始から集中して点を取りに行くぞ、って、単純なことだけど共通して意識していければ、グダグダな時間をムダにしないでいいし。あと、特にリーガのフエラの試合で緩い入り方をすると、攻めあぐねて点が取れないまま時間が過ぎ、そのうち相手が時間稼ぎしたり向こうの観客にボール投げ入れられたりでイラついて、うっかり失点して…なんてことになりかねないので、まだ早いうちに点を取れるように集中していけるのはいいことだなあと。
ミシェルにも指摘されていたように、ビジャレアルのディフェンスがはっきりしないというか、ラインは作っているんだけど寄せてこない。寄せても、交わされたりパスとおされたり裏抜かれたり、を気にしていたからかもしれませんが、マドリーの前線はあまりプレッシャーを感じずに動けたんじゃないかと思います。
ディマリアのキレも、ベンゼマの動きもいいんだけれど、昨夜の試合ではカカの動きが気持ち良さそうでしたね。動く範囲もずいぶんと広く、深くなっていて、ピボーテのラインのさらに後ろまでボール触りに行ったり、もちろん前線でゴール狙いに行って、ゴール実際に決めて。フル出場も久しぶりでしたし、木曜にはW杯以来のブラジル・セレソンの召集も決まりました。
ま、正直なところカカは休養とのバランスを常に考えていくのが必須じゃないかと思っているので、代表仕事が入ったりするのは心配なんですが……。とりあえず今回の召集は、11月の親善試合で相手がガボンとエジプトとのことなので、ヨーロッパのどこかでやるんじゃないかと思います。移動負担が少ないだけ、まだいいのかな。


ロッシ…
交代した時は何かそんなに重傷を負ってたようには見えなかったんだけど…右膝前十字靭帯損傷で6ヶ月の離脱って。個々に因果関係のある怪我ではもちろんないんだけど、今シーズンももう何人めだろう……。