団塊の世代の世間話

60年を生きてきた思いを綴った「ゼロマイナス1 団塊の世代の世間話」を上梓し、その延長でブログを発信。

はがき

2009-12-20 09:30:09 | Weblog
 マンションの自治会が主催するバスツアーに行って、その集合写真をいちどネットプリントで頼んで、参加者に配った。
 その後、個別の写真をどうしようか、と思い、写真データをCDに焼いて、各自のパソコンに入れたら次の参加者に順繰りに回してほしい、と頼んで、ポストに入れた。その後、1ヶ月以上経つが戻って来ない。
 パソコンのない年配者も多く、どこかに紛れてしまったのだろうか、と思い、改めて個別の写真をまたネットプリントで依頼した。
 前回同様に、はがきサイズ6円である。今回はメール便の送料も0円だった。67枚依頼して締めて402円である。コンビニ決済にした。
 この価格に対して、本当にそうなの、と疑問を抱く向きもあるだろうが、前回はメール便代をとって500円ちょっとしたような気がしたが、間違いなかった。
 かつての銀塩写真は、フィルム代、現像料、そしてプリント代がついた。24枚のフィルム代を加えれば、ほぼ2000円近くになったものだ。
 写真店のもっとも大きい利益源が現像代だった。粗利は8割程度あり、だからプリント0円が最終段階で出現した。プリント代は大勢20~40円ぐらいだった。
 それがネットになって一変した。まず写真店を回る集配業務がなく、この分がコストダウン。現像代もなくなった。ネットで受けて、そのデータを印画紙の写真プリントにする業務になった。配送はメール便が主流だ.
 たぶんはがきサイズ6円では儲からない。私が依頼したラボはコダックペーパーを使っている。円高メリットはあるが、それでも原価すれすれだろう。前回はメール便代を梱包料として、200円程度とっていたようで、ここで儲けていいるのかと思ったが、今回はプリント代ぽっきりである。
 ここまで銀塩のラボは消耗戦を演じているが、細る需要の取り合いで最後に残ったものが、残存者利益を得ることを狙っているか。とはいえ、印画紙の総量がもっと減少すれば、いずれ原価高に転じ、こうした価格のネットプリントはなくなるだろう。
 ただ実際、写真プリントがいくらネットとはいえ、L~はがきサイズ6円なら、より多めに頼もうとするし、一定の需要は喚起されそうな気がする.もしそうなら、印画紙の写真プリントも、デジタル時代の中で棲み分けが可能なのではないだろうか。
 通常はケータイやテレビのモニターで写真を愉しみ、ちょっと凝ったプリントはインクジェットの出番、そして旅行やイベントの写真などは、低廉な印画紙プリントを数多く注文する。近隣の写真店は、そうした消費者の写真行動をフォローするのがビジネスになるのだろうか。
 やや業界に踏み込んだ話をしたが、いまがネットプリントを楽しめる時代である。 

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