きのうはやあるきのじいさんにおいぬかれる

犬と酒依存症のおっさんが、車椅子を漕ぎながら、ネガティブに日々見たり聞いたり感じたりした暗めの話題を綴ります。

しまなみを少しだけかじる感じで

2013-02-27 20:00:00 | 遠くへ~少しだけ非日常
発作的に走りたくなった。

そらがとてもあおかったので(本当)。
昔学生の時、午後の講義が休講で「そらがあおい」日に単車で海まで出かけたことが何度かあったそんな感じ。講義をサボってまではしないところが小市民。
休日出勤のこの日車で職場に来ていたということも背中を押した。行けるよって。かじる程度なら。
結局、仕事に時間がかかって、切り上げた時刻は思ったより遅かった。車で乃万というところを通って波止浜に抜ける。いい道だ今日はここ走るかいやいや今日はそらとうみ。何も考えずにそらとうみ。

糸山サンライズを出発し、螺旋状の道をえっちらおっちら進む。

海に出る。瀬戸の島々というのは、少し角度を変えると全然違う風景になる。飽きない。


空を見上げる。

前を見る。

大島に着く。

島を散策する時間はなかったので、一応、フェリー乗り場まで。少しずつ降りていく。

橋を見上げる。

フェリーの待合所。

丁度船が着いたらしい。軽自動車が降りてくる家族を待っていた。

フェリー乗り場を後にする。再び上る。

再び橋の上に出る。ピッチは行きよりはテンポが良くなった。帰り道、は行く時より早くなることが多いな。帰るから、なんだろうな。

もう上りは終わったはずと思ったら、道路の先、結構な勾配が先に見える。しまなみ100キロ遠足(とおあし)の時、90キロ地点目前の来島大橋の長かったこと。このダメ出しのような勾配が堪えた。
勾配の手前で、馬島に寄ることにする。

島へはエレベーターで渡る。以前、子どもたちと自転車で大島まで渡ったことがある。子どもたち今考えるとよく走ったなあの距離。しまなみ開通5周年の時は、たまたま地元紙の取材も受けた。2号も一緒の写真は新聞の一面を飾った(1号は抱きかかえることができなくて足下にいた)。

慰霊碑に手を合わせる。空を見る橋を見る。

ぼうとする。ただぼうとする。

ムスメと1号がこの砂浜で走っている写真があった。思い出しながらあれからとれだけ月日が経ったのだろうと計算する。
トンネルの向こうには民家が。

日常が流れている。
馬島を後にする。

すぐに終点が見える。四国側の終点は、造船所のクレーンが出迎えてくれる。

おかえり。

ただいま。

失意のままに橋を越えた奴がいた見通しも何もないままに。越えたかったのかもしれない越えざるを得なかったのかもしれない。ふとそのことを想う。
だから。
また来ることにする。今度はかじらずに尾道まで70キロあの暑い夏にリベンジしようか。

海は激しい潮の流れを見せつつもあくまでも穏やかにそこにいる変わらずに。