今日、I君との話の中でこのことが出たので急遽。I君感謝です。
成田といっても空港以外は関東地方の一都市である。新旧の建物とか結構入り交じっているから、思ったより段差は多い。
朝早くにホテルを出てから、いきなりのバリア、であった。しかも想定外の。
駅へのエレベーターが閉まっていた。
時間的に余裕を持って出てきたとはいえ、エレベーターの空く時間を待っていては間に合わない。気が動転したまま、そこら辺をうろうろとする。どこかにいける道はないかと。駅の反対側へ行くことも考えたが、地図を出しても道がよく分からない(後で落ち着いてから確認したらかなり遠回りしないと無理だったようである)。
で、5分か10分か、逡巡して、決心して、階段を上り始める。右手は手すり、左手には車椅子。一段一段ゆっくりと。
何人かが、忙しそうに通り過ぎる中、サラリーマン風の人が、お手伝いしましょうかと。本当に有り難かった。車椅子を上まで運んでもらった。そして、肩を貸してもらって一緒に階段を登り切った。およそ50段。人も少ないときに本当に有り難かった。昨日は、ホテルの入り口の段差で「立ち」往生していたときに車椅子を押してくれたOL風の人にも助けられた。成田の方にはひたすら感謝。
駅の緑の窓口は閉まっているので、半額になるはずの100キロ超の切符が買えない。これも改札口で行き先と購入希望を伝えると、丁寧に対応してくれた。
電車の時間まで時間があるので駅の反対側に行く。ホテルがあった反対側より明るくて、心細さもなかった。
軽く朝食。
ホームに降りる。久里浜行きの横須賀線直通が見える。今回は、鎌倉でもなく、大学(小金井)でもないところを目指すことにした。
気分的には何となく、思い出の場所巡りの筈だった。直前になって行ってみたいところができた。そのこと自体は良かったと思う。鎌倉も小金井ももう少し後でまた行きたくなると思うので。
予定通りの電車に乗り込む。乗ってから気が付く。常磐線に乗るのは初めて。
田舎、だなあ。
だんだんと人が増えてきた頃に、乗り換え駅到着、ここから東武線。
もう一回乗り換え。都心とは逆だが、乗客は多い。特に高校生。
柳生駅着。ここでトイレに入って、導尿。どれぐらいもつか。
線路沿いの道を進むと目指す場所の看板があった。
さらに進む。
10分ほどして、迷うことなくあっけなく着いた。看板が多かったからこれなら間違えようがない。
3県の県境が山とか川とか以外で、単なる平地で確認できるのは日本でここだけしかないという。2年ぐらい前にそういう記事を見て、へえ、という感じでしかなかったが、成田から行けるということが分かったのが出発の数日前。
渡良瀬川の流れが変わったのが原因らしいが、珍しいことに変わりはない。
こんなに珍しいのに人がいないのが変な感じだったが、この後、ここを目指していると思われる初老のグループを発見し、単にラッキーだっただけだったことを知る。
埼玉、群馬、栃木の3県境を後にして、まだ正式には入っていない群馬を一旦目指す。ちなみにここは埼玉。当初予定では、柳生(埼玉)のもう一つ先の板倉(群馬)から漕ぎ始める予定だったが、時間のやりくり上、少々厳しいかなということでコースを変更した。
初めて行くところだから道に迷ったり、傾斜が急で上れなかったり、行き止まりで引き返したりというリスクも考えると、時間に余裕を持たせる必要は絶対にある。ここに来るまでにも、JRから私鉄の乗り換えは、アプリでは8分で提示されたが、もう一つ余裕を持たせるために、さらに検索して20分の乗り換えを選択した。結果は正解だった。いろいろな方の手を煩わせる分、こちらの都合だけでは絶対に動けない。それも含めて考える必要がある。
県道に入る。9号線という4県を跨ぐ道路。大型車が行き交うが、ここしか道路がない(道の駅は階段でしか上がれない)ので、びびりながら進む。群馬に入ったところでUターン。
漸く、川の傍の車が来ない道へ。雨が降り始めた。
埼玉、群馬、栃木、埼玉、と県道を跨ぐ。これが気分がいい。
左手には渡良瀬遊水池。渡良瀬川の氾濫の緩衝池みたいな谷山湖(?)を初めとした、広い広い平野。この渡良瀬は、森高千里の渡良瀬橋のではなく、秩父事件の田中正造の方。
ここで何か野外活動をやっているらしい。この高校生の集団は、先ほどの電車内で見かけたのと同じ。ということは、普段はもっと空いているのだろうか。
利根川は、成田に飛んで走るようになってからよく来ている。前は海から60キロ辺りを走った。牛に通せんぼされたときのやつ。
雨は降るが、それほど気にならない。何度も止まって写真を撮りたくなる。ただ、残りの距離と時間はそれほど余裕がない。確認する時間すら惜しい。
恐らくこの川の中心が栃木、埼玉、茨城の3県の境。
台風被害とある。
目指す橋が見えてきた。ここまできてこの残り時間なら余裕。結構一生懸命に漕いだ。
川を跨いで茨城へ。
古河の街は、古くからの街と言うこともあり、落ち着いた雰囲気を感じる。時間があれば覗いてみたい史跡もあったが、それよりも安全に確実にが優先。駅を目指す。
古河駅着。
このロッカーは凄い。
駅とか近くのスーパーとかで身障者トイレを探すが、改札入ってからだったり、故障中だったりでかなり時間をロスしてしまう。最後に入ったスーパーで何とか見つけるが、ここも入るまでに段差があったりして、遠回りを強いられる。
5分前には到着したが、バスは待てど暮らせど。結局、5分遅れ、スロープ出すのに手間取って10分遅れで出発。これは痛い。
あのイエローキャブみたいにワゴン系ならタクシーももっと利用しやすいかもと思ったり。この先は、本当に博打みたいなもんで、高速バスに乗れなかったら、ホテルを探さなければならないし、飛行機の切符を買い直さなければならないしで。本当に、ここからはぎりぎりの時間で。それでも計画の時に、自漕の距離を短くしてバスを使ってワープするとかすれば、みたいなことを考えついて、一番リスクが少ない路線を選択したのではあるが。走っている時代なら、残り時間と距離からここの区間は全部自走できる筈だが。
運転手さんは大らかなのか、遅れていてもさほど慌てる様子もなく、とりあえず、目的地までは運んでくれた。残り1時間ほどで6キロ漕ぐのは、難しくはないが、知らないところを漕ぐ場合はリスクが高い。どきどきしながらスタートする。
端の手前。左手にあるはずの道の駅が右手にある。想定していたところより大回りしたらしい。焦る。橋を渡って茨城から千葉へ。狭い県道なのに大型車が多い。何故か。歩道はない、と思ったら、少し離れた別の橋の体裁でそれ専用のルートがあった。入り口が分からんかったと、誰が聞いてくれるわけでもない言い訳をぶつぶつ云いながら、大型車の脇をすり抜けていく。写真など撮れるわけがない。気分はもう平謝りの連続。すみませんすみません。みたいな。
で、向こうの歩道に行かなければならないので交差点まで行ってからUターン。
これも余分に漕いだことになる。ここも関宿というところで、古くからの街。散策しても古い街とか残っているのかどうかは怪しいが、ゆっくり漕ぐぐらいはしても良かったか。
時間的には余裕がないのでタッチして戻る、みたいな感じ。再び川を渡る。車の心配はない。
お城の形をした博物館が見えた。
千葉、茨城の県境部も無事に撮影できた。
ここからは、交通量の多い県道なので、どうしても歩道を行く。これが傾いていて漕ぎにくい。漸く目指す交差点から別の県道に入ると、漸く漕ぎやすくなる。ペースを上げる。
なかなか目指すセブンが見えないので、途中、道を確認すると間違ってはいない。ただ、思ったより漕げていない。ほぼ毎朝のペース漕並にスピードを出す。
セブンに着いて、レジでバスターミナルの位置を確認する。この交差点、道路が90度にクロスしていない。こういうところでよく間違える。で、漸く着く。5分でトイレに入るが、緊張していて出ない。パッドもしているからいいかと外に出てバスを待つ。10分遅れで来る。まあ、仕方がないか。
後で調べたら、7.5キロを1時間と少しで漕いでいたから、傾斜も傾きも段差もそこそこある一般道では結構なペースだった。
バスで漸く落ち着く。慌てていてつまみは買っていない。
運転手さんのサポートで無事乗車する。
第三ターミナル着。県境巡り、完。
兎に角制約が多いのは確かで、ただそれでも、事前のリサーチをしていれば何とかなるか思ったのも事実。こちらがある程度の知識があれば、駅員さんや運転手さんに質問もできる。
そして何より余裕を持って。いざというときの対応力は、車椅子になってから格段に落ちている。
安全策をとりつつ、よくもまあ無事に予定をこなしたなと、五県回った感慨よりもそちらの方が強かったりする。これは、プランニングの勝利か。
成田といっても空港以外は関東地方の一都市である。新旧の建物とか結構入り交じっているから、思ったより段差は多い。
朝早くにホテルを出てから、いきなりのバリア、であった。しかも想定外の。
駅へのエレベーターが閉まっていた。
時間的に余裕を持って出てきたとはいえ、エレベーターの空く時間を待っていては間に合わない。気が動転したまま、そこら辺をうろうろとする。どこかにいける道はないかと。駅の反対側へ行くことも考えたが、地図を出しても道がよく分からない(後で落ち着いてから確認したらかなり遠回りしないと無理だったようである)。
で、5分か10分か、逡巡して、決心して、階段を上り始める。右手は手すり、左手には車椅子。一段一段ゆっくりと。
何人かが、忙しそうに通り過ぎる中、サラリーマン風の人が、お手伝いしましょうかと。本当に有り難かった。車椅子を上まで運んでもらった。そして、肩を貸してもらって一緒に階段を登り切った。およそ50段。人も少ないときに本当に有り難かった。昨日は、ホテルの入り口の段差で「立ち」往生していたときに車椅子を押してくれたOL風の人にも助けられた。成田の方にはひたすら感謝。
駅の緑の窓口は閉まっているので、半額になるはずの100キロ超の切符が買えない。これも改札口で行き先と購入希望を伝えると、丁寧に対応してくれた。
電車の時間まで時間があるので駅の反対側に行く。ホテルがあった反対側より明るくて、心細さもなかった。
軽く朝食。
ホームに降りる。久里浜行きの横須賀線直通が見える。今回は、鎌倉でもなく、大学(小金井)でもないところを目指すことにした。
気分的には何となく、思い出の場所巡りの筈だった。直前になって行ってみたいところができた。そのこと自体は良かったと思う。鎌倉も小金井ももう少し後でまた行きたくなると思うので。
予定通りの電車に乗り込む。乗ってから気が付く。常磐線に乗るのは初めて。
田舎、だなあ。
だんだんと人が増えてきた頃に、乗り換え駅到着、ここから東武線。
もう一回乗り換え。都心とは逆だが、乗客は多い。特に高校生。
柳生駅着。ここでトイレに入って、導尿。どれぐらいもつか。
線路沿いの道を進むと目指す場所の看板があった。
さらに進む。
10分ほどして、迷うことなくあっけなく着いた。看板が多かったからこれなら間違えようがない。
3県の県境が山とか川とか以外で、単なる平地で確認できるのは日本でここだけしかないという。2年ぐらい前にそういう記事を見て、へえ、という感じでしかなかったが、成田から行けるということが分かったのが出発の数日前。
渡良瀬川の流れが変わったのが原因らしいが、珍しいことに変わりはない。
こんなに珍しいのに人がいないのが変な感じだったが、この後、ここを目指していると思われる初老のグループを発見し、単にラッキーだっただけだったことを知る。
埼玉、群馬、栃木の3県境を後にして、まだ正式には入っていない群馬を一旦目指す。ちなみにここは埼玉。当初予定では、柳生(埼玉)のもう一つ先の板倉(群馬)から漕ぎ始める予定だったが、時間のやりくり上、少々厳しいかなということでコースを変更した。
初めて行くところだから道に迷ったり、傾斜が急で上れなかったり、行き止まりで引き返したりというリスクも考えると、時間に余裕を持たせる必要は絶対にある。ここに来るまでにも、JRから私鉄の乗り換えは、アプリでは8分で提示されたが、もう一つ余裕を持たせるために、さらに検索して20分の乗り換えを選択した。結果は正解だった。いろいろな方の手を煩わせる分、こちらの都合だけでは絶対に動けない。それも含めて考える必要がある。
県道に入る。9号線という4県を跨ぐ道路。大型車が行き交うが、ここしか道路がない(道の駅は階段でしか上がれない)ので、びびりながら進む。群馬に入ったところでUターン。
漸く、川の傍の車が来ない道へ。雨が降り始めた。
埼玉、群馬、栃木、埼玉、と県道を跨ぐ。これが気分がいい。
左手には渡良瀬遊水池。渡良瀬川の氾濫の緩衝池みたいな谷山湖(?)を初めとした、広い広い平野。この渡良瀬は、森高千里の渡良瀬橋のではなく、秩父事件の田中正造の方。
ここで何か野外活動をやっているらしい。この高校生の集団は、先ほどの電車内で見かけたのと同じ。ということは、普段はもっと空いているのだろうか。
利根川は、成田に飛んで走るようになってからよく来ている。前は海から60キロ辺りを走った。牛に通せんぼされたときのやつ。
雨は降るが、それほど気にならない。何度も止まって写真を撮りたくなる。ただ、残りの距離と時間はそれほど余裕がない。確認する時間すら惜しい。
恐らくこの川の中心が栃木、埼玉、茨城の3県の境。
台風被害とある。
目指す橋が見えてきた。ここまできてこの残り時間なら余裕。結構一生懸命に漕いだ。
川を跨いで茨城へ。
古河の街は、古くからの街と言うこともあり、落ち着いた雰囲気を感じる。時間があれば覗いてみたい史跡もあったが、それよりも安全に確実にが優先。駅を目指す。
古河駅着。
このロッカーは凄い。
駅とか近くのスーパーとかで身障者トイレを探すが、改札入ってからだったり、故障中だったりでかなり時間をロスしてしまう。最後に入ったスーパーで何とか見つけるが、ここも入るまでに段差があったりして、遠回りを強いられる。
5分前には到着したが、バスは待てど暮らせど。結局、5分遅れ、スロープ出すのに手間取って10分遅れで出発。これは痛い。
あのイエローキャブみたいにワゴン系ならタクシーももっと利用しやすいかもと思ったり。この先は、本当に博打みたいなもんで、高速バスに乗れなかったら、ホテルを探さなければならないし、飛行機の切符を買い直さなければならないしで。本当に、ここからはぎりぎりの時間で。それでも計画の時に、自漕の距離を短くしてバスを使ってワープするとかすれば、みたいなことを考えついて、一番リスクが少ない路線を選択したのではあるが。走っている時代なら、残り時間と距離からここの区間は全部自走できる筈だが。
運転手さんは大らかなのか、遅れていてもさほど慌てる様子もなく、とりあえず、目的地までは運んでくれた。残り1時間ほどで6キロ漕ぐのは、難しくはないが、知らないところを漕ぐ場合はリスクが高い。どきどきしながらスタートする。
端の手前。左手にあるはずの道の駅が右手にある。想定していたところより大回りしたらしい。焦る。橋を渡って茨城から千葉へ。狭い県道なのに大型車が多い。何故か。歩道はない、と思ったら、少し離れた別の橋の体裁でそれ専用のルートがあった。入り口が分からんかったと、誰が聞いてくれるわけでもない言い訳をぶつぶつ云いながら、大型車の脇をすり抜けていく。写真など撮れるわけがない。気分はもう平謝りの連続。すみませんすみません。みたいな。
で、向こうの歩道に行かなければならないので交差点まで行ってからUターン。
これも余分に漕いだことになる。ここも関宿というところで、古くからの街。散策しても古い街とか残っているのかどうかは怪しいが、ゆっくり漕ぐぐらいはしても良かったか。
時間的には余裕がないのでタッチして戻る、みたいな感じ。再び川を渡る。車の心配はない。
お城の形をした博物館が見えた。
千葉、茨城の県境部も無事に撮影できた。
ここからは、交通量の多い県道なので、どうしても歩道を行く。これが傾いていて漕ぎにくい。漸く目指す交差点から別の県道に入ると、漸く漕ぎやすくなる。ペースを上げる。
なかなか目指すセブンが見えないので、途中、道を確認すると間違ってはいない。ただ、思ったより漕げていない。ほぼ毎朝のペース漕並にスピードを出す。
セブンに着いて、レジでバスターミナルの位置を確認する。この交差点、道路が90度にクロスしていない。こういうところでよく間違える。で、漸く着く。5分でトイレに入るが、緊張していて出ない。パッドもしているからいいかと外に出てバスを待つ。10分遅れで来る。まあ、仕方がないか。
後で調べたら、7.5キロを1時間と少しで漕いでいたから、傾斜も傾きも段差もそこそこある一般道では結構なペースだった。
バスで漸く落ち着く。慌てていてつまみは買っていない。
運転手さんのサポートで無事乗車する。
第三ターミナル着。県境巡り、完。
兎に角制約が多いのは確かで、ただそれでも、事前のリサーチをしていれば何とかなるか思ったのも事実。こちらがある程度の知識があれば、駅員さんや運転手さんに質問もできる。
そして何より余裕を持って。いざというときの対応力は、車椅子になってから格段に落ちている。
安全策をとりつつ、よくもまあ無事に予定をこなしたなと、五県回った感慨よりもそちらの方が強かったりする。これは、プランニングの勝利か。