1日の終わりに ~森真理マンドリン教室~

マンドリンと共に暮らす日常のあれこれを、ほぼ毎日綴っています。

形に残るもの

2008年01月02日 | Weblog
画像は、夫実家の床の間です。
義父作の花器に、義母が自宅の庭の花を生けたもの。
こういうの素敵です。
新年の祝いの席の食器も、ほとんど義父作の焼き物でした。
魯山人みたい。

年賀状をいただいた中に、

「形あるものが残る趣味もいいものです」

という文章が。
マンドリンをやめて、手芸の教室に通い始めた方です。

音楽は(作曲や録音でなければ)形には残りません。
成長の度合いも、目に見えてわかりやすいというものでもない。
どれほど1年間自分ががんばっても、焼き物や手芸のように、物体として残らないので、自分もわかりにくければ、人に見せることもできません。

確かに、そう言われればその通りで、勝ち目がないな、とも思ったりします。

でも、目で見ることはできないけれど、自分の努力は確かに残るものだと思っています。
教育やしつけもそれと同じで、形はなくても、自分の行動や考えや生き方に影響を与えている。

昨年、恩師を偲ぶ会を開催したときに、実感したことです。
高校を卒業して何十年も経つけれど、そのときの生徒ひとりひとりの心に、音楽の種はしっかり蒔かれていたんです。
だからこそ、あれだけの卒業生が集まり、また楽器を手にすることができたんだと思っています。

見えないけれど、確かにあるもの。
そんなものがとても愛しくたいせつに感じられます。
コメント (4)
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