相変わらず図書館から借りてきた本を・・・扇風機の風のなかで。
「猫の本棚」木村衣有子(平凡社)
猫を登場させた作品の紹介で、その作中に猫がどう扱われたかに視点をおいた作品。
「小説的思考のススメ」阿部公彦(東京大学出版会)2012.3刊
どんな小説にも気になる部分があり、そこを読み解くことが肝要であると数作品を例にとって紹介している。
作品群・・・太宰治「斜陽」、夏目漱石「明暗」、辻原登「家族写真」、よしもとばなな「キッチン」、絲山秋子「袋小路の男」、吉田修一「悪人」、志賀直哉「流行感冒」、佐伯一麦「行人塚」、大江健三郎「美しいアナベル・リイ」、古井由吉「隠妻」、小島信夫「抱擁家族」。
明らかに小説という形式に独特の頭の働き方がある・・・・・そうな。
夏の暑いときに熱くて香辛料の効いたカレーはいいそうであるが、読書に関してはこのクソ暑さの中で多少はクールなやつもいいのではないか・・・などと。
それにしてもクールに語られる内容は・・・・ことのほか熱い。