配偶者の友達に英会話塾を開いている人がいる。
その友達は、親友と呼べる数少ない人らしいのだが、英語繋がりで外人さんの話題がときどき登場する。
沖縄では我が家で外人さん相手に和菓子つくりを披露して好評を博したことがある。
確か「イチゴ大福」やら「桜餅」とかで、とても簡単なのに喜んでくれたと本人は悦に入っていたものだ。
ところが今回の外人さんは、とにかく日本文化というものに触れてみたいといろいろな日本的なものが残る場所や、暮らしを体験しているらしい。
その母子が着物を着たいということで、我が配偶者にお声が掛かって来た。
さあ大変、外人が好むカラフルな着物は無いし、詫びだの寂だのばかりも言っていられない。
英語塾の彼女と相談して、どうやら娘さんは振り袖で、お母さんの方は帯の結び方を少し華やかなものにしてみようということになったらしい。
そこで、我が家のナナちゃんは大活躍をすることになった。
あれが良いか、これが良いか、結んでは解かれを繰り返されても文句も言わず耐えるところはナナちゃん流石である。
本番の着付けは首尾良くいって母子とも大喜びであったらしく、一応成功裏に終わった。
近々プリントアウトされた写真が送られてくるらしいが、さて如何なものか。
「おもてなし」・・・・それは以外とささやかな日常の延長線上にあるのかも知れないと思わせたイベントだった。