今日4月4日は「先祖祭り」の日。
私の故郷の集落では、3箇所の墓地がある。
各々の墓地ごとに集まって先祖供養の法要を営む。
その日は、お寺の住職は3箇所を順に回って3回読経をするわけである。
私の知る限りでは、土・日・祝祭日・平日関係なく、勿論天候に関係なく催される習わし。
昨日町内会の役員を終わったばかりだが、今日から1年間お墓の世話役の一人になる。
お盆・正月・先祖祭りの前に、お墓の一斉清掃や先祖祭りの世話等が主たる任務。
持ち回りだから、否も応もない。
法要の後は、お酒が入ったお花見状態になるのだが、コロナのご時世でその辺りは弁当を配ってアッサリ解散。
弁当を持って、相方と菊池公園にお花見と洒落込んだ。
(菊池公園の桜と故郷の山:鞍岳)
この公園と前方の鞍岳の中間付近に墓所があって、先ほどまでお経を聞いていた。
で、この菊池公園は昔の菊池城の跡で、現在は菊池神社のある場所。
仏様の処で頂いた弁当を神様の地所で食べようという、まあ神も佛も有る話。
(先祖祭りのお弁当)
完全にお酒を意識した詰め合わせ。
車なので、そこはぐっと押さえてお茶で我慢する。
(菊池城跡月見殿方向)
桜は完全に盛りを過ぎていて、少しの風でハラハラと花びらを散らす。
弁当の中にも舞い降りてくる。
酒杯に花びらが浮かぶ図は、想像だけにとどめておく。
結構な量があって腹一杯となり、散策路を歩いて腹ごなしと歩数稼ぎを少々。
(地面から直接開いた花)
薄紫の小さな花が、地面に沢山咲いていた。
今の時期だし、色からしてスミレだと思っていた。
しかし、近づいてよく見るとスミレとは花の形が違っている。
(リンドウ?)
花の形はリンドウに似ている。
春リンドウではないかという結論に達した。
阿蘇の草千里などで、秋のリンドウはよく見かけるが、こんな平地は珍しい。
これが、桜が満開の時期なら桜ばかり眺めて、木洩れ日程度の薄暗い地面など誰も見ない。
ハラハラと花びらが落ち行く先の地面に、目を移して初めて薄紫の花に気がつくという仕組み。
自然も中々の演出家である。
島倉千代子が昔歌っていた「りんりんリンドウは小紫・・♪」という歌の文句を思い出した。
昔の歌なら、どういうわけか直ぐに思い出す。
「花に風人にはコロナ月に雲」・・・しろ猫