四月七日(水)曇りのち雨。
六時に起きて、久し振りに皆で朝食のテーブルを囲んだ。今日は、昼から免許書の更新に出かけた。ドジなことに、免許センターは相鉄線の二俣川駅の近くである。私の家は、交通が不便で、昼はバスが一時間に二本しかない。仕方がないのでタクシーで駅まで行ったが、普段は相鉄線など乗ることがないので、つい横須賀線の保土ヶ谷でタクシーを降りてしまった。降りてから、ここではなかった、と勘違いに気づき、またタクシーに乗って相鉄線の駅まで行った。懐が不如意な折に、自分を罵りたくなった。
違反が二回あったので、二時間の講習を終えて、自宅に戻ったのが四時半。あーあ疲れた。
夜は、楽しみにしていた、古い友人、二人との一献会を、前里町の、やきとり屋「だんらん亭」にて行なった。一人の友人と会うのは、約十年ぶりくらいだ。まず久闊を叙し、お互いの子供の話などに花が咲いたが、何と、一番下の娘さんが、中学時代に受けたイジメで、精神を病み、成人してからも入退院を繰り返し、現在も尚、ケアを続けているとのこと。定年前に会社を辞め、転職していたことを、聞いていたが、たまに電話で話しても、そんな素振りは全く感じなかった。歳のせいか、そんな友の話を聞いていて目頭が熱くなった。
ふと、三上卓先生の句、「野火赤く、人渾身の悩みあり」が頭に浮かんだ。他人には、幸せそうに見えても、「渾身の悩み」を抱えている人がいる。何も出来ないが、今日のように、共に語り、酒酌み交わし、励まし合う、ことも必要ではないかと思った。
「同志」という他人がいる。同志を装っていても、酒席を共にしたくない連中もいれば、例え、志は違えども気の合う友がいる。残り少ない人生、これからはつとめて、気の合う人のみと、会い、酒酌み交わしたいと、しみじみ思った次第。