白雲去来

蜷川正大の日々是口実

「行者ニンニク」で晩酌。

2010-04-22 14:20:33 | インポート

四月二十一日(水)晴れ。

 久し振りに朝からカラッと晴れている。こんな日は、何となく気分が良い。午前中に、仕事の段取りをしたのちに、正午から東京行き。今日は、一時半から都内某所で、大行社の幹部会議がある。「大吼」の編集者としての立場から、毎回出席をしている。また、相談役としてでも挨拶をするのだが、いつも四宮正貴先生の後なので、往生してしまう。四宮先生の学識や見識、そして名調子の後では、どんな啓蒙の天才をしてもかすんでしまうに違いあるまい。まして私なんて・・・。いつもトホホと言う感じである。

 三時に終了。大行社の本部に顔を出してから帰宅。自宅に戻ってからは、「大吼」用の原稿を入力してから、雑用を済ませば、もう七時近い。この時間になるとソワソワして仕事どころではない。

 蒸し餃子、白滝の梅合え、冷奴に、読者の田久保さんと、札幌の石澤君が送ってくれた「行者ニンニク」で一杯やった。大行社の北海道総本部の谷口さんから聞いたのだが、「行者ニンニク」で、葉っぱの短いものは、天ぷらに良く、長いものは、おしたしや醤油漬けに適しているとのこと。田久保さんから頂いたものは、前者で、石沢君の方は後者のものである。

 関東の人は、「行者ニンニク」、「アイヌネギ」とも言うが、このネギの赤ちゃんみたいなものに、あまり縁がない。いや殆どの人が、その名前も食べ方も知らないだろう。

 かく言う私も、かつての北海道出張を経験しなかったならば、その存在を知らなかった。独特の臭みと辛味があって、一度食べたら癖になる味である。何やら、修行に疲れた行者が、体力回復の為に食べたのが、その名前の由来とか。

 さっと湯がいて醤油漬けにしたり、おしたしにして食べるのが一般的だそうだが、私は、茹でないで醤油漬けのほかに、めんつゆやキムチの素などに漬けて食べる。

 細かく刻んで冷奴の薬味にしても美味い。この時期にしか食べられない北海道の珍味である。

 しかし、大変なのは、一本一本周りの赤い部分、つまり薄皮を取り除かなければならないことだ。これを怠るとエグくなる。  

 まあ、この作業も食べる前の楽しみのうちと、我慢しなければならない。晩酌の酒は、珍しく「蕎麦焼酎・雲海」の黒麹にしたが、これが中々いける。古本屋の百円コーナーで買った、沢木耕太郎の「人の砂漠」(新潮社)を読みながら、グダグダ飲んだ。

 


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自問自答の訓

2010-04-22 13:46:45 | インポート

四月二十日(火)曇りのち雨。

 今日も、午前中にウォーキングに出た。目的もなく歩くのも辛いので、掛かり付けの病院に行って、体調を見てもらったが、お陰様で血圧も正常で、まあまあだった。四十分ほど歩いたら、雨が降ってきたので、仕方なくバスで自宅まで戻った。

 野村先生が晩年に表したものに「自問自答の訓」というものがある。額装したものを赤坂にあった野村事務所の応接間に飾ってあったものだが、事務所の閉鎖と共に、弊社で管理している。その額を幾つ作ったのか失念してしまったが、確か三つ程度ではなかったかともおぼろげに記憶している。その「自問自答の訓」とは、

 常に世俗にあってその一隅を照らし

 常に在野にあって権力悪と闘い

 常に人々を愛し共に涙を流し

 常に海を愛し空を愛して神々を敬い

 常に友情と信義を胸中にして熱く燃え

 常に名利を求めず正義を追い

 常に月を愛し酒を愛し女を愛し

 常に自由にして奔放であり

 常に一剣を懐中にして平天下を願う

 と言うものである。一般の人たちがほとんど目にしたことのない、言わば幻の一品である。以前から、複製して欲しいとの声もあったが、縦27、5cm、横47cmという変形でもあり、資金的にも余裕がなかったので、そのままにしておいた。

 ある時、自宅の近くに出来た、データー専門の店を冷やかしに覘いたところ、偶然に、同じような大きさの書を持って、相談している人がいた。傍で聞いていたら大型のものもスキャンできるということなので、お願いしてみた。まあデーター入力と複製で、うーん、とため息の出るような値段だったが、思い切って作ってみた。額装などまだ完全ではないが、少しずつ先生の思い出が甦ってくるのは嬉しいことだ。ご希望の方には、来月ぐらいからお分けしたいと思っています。予定価格は額装完成品で25、000円(送料込)です。

Miyagih2204051 ※額装前の「自問自答の訓」。


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