七月五日(金)曇り。
ここの所、毎日真面目にPCの前で仕事に精を出している。昨日は、連載をさせて頂いている「実話ドキュメント」の第132回を脱稿し送信した。後は、今月の15日までにどっさり頼まれ原稿を書かなければならない。原稿書きも、ある意味で体力仕事だ。
過日、「週刊文春」の書評欄に乗っていて購入したのが、「ウイスキー粋人列伝」(文春新書・820円)。「吉田茂も黒澤明も向田邦子も日本人はみんなウイスキーが好きだった」と帯にあり、愛飲家90人のエピソードが綴られている。私は飲食に関する本が好きで、特に酒のエビーソードについて書かれたものは、目についたらすぐに買うようにしている。まだ、読了したわけではないが、「列伝」のトップに登場するのがクラッシックのギターリストでエッセイストでもある村治佳織さん。彼女のウイスキーの話も良かったが、嬉しかったのが次の一文。
「トレドには、もう何度足を運んだかわからない。パラドールのお庭から見るトレドの全景、これは画家のエル・グレコも魅せられてトレドに移り住んだという逸話も残っているぐらいでも、千年も景色が変わっていない。私の中では、いま地球上で見られる中でも、もっとも好きな光景の一つです」というもの。ちなみに「パラドール」とは、スペインでは古城などを改装したり、景勝地に新しく建てた半官半民の宿泊施設網のことである。
私は、村治さんが、トレドのパラドールから見た「いま地球上で見られる中でも、もっとも好きな光景の一つです」を、野村先生と共に見た。その庭で、先生は旅の感慨を語り、私がビデオに収めた。命のあるうちに機会があればもう一度訪れてみたいものだ。トレドは「レコンキスタ」の地としても有名である。
今日は、控えるか・・・。と思っても風呂に入って元気を取り戻すと、まっいいかと自身に喝を入れて酔狂亭で独酌。