七月十六日(火)曇り。
久しぶりに過ごしやすい朝だ。私のような浪人の楽しみは、目が覚めると透き通るような青空が広がっていて、吹く風も心地良く、炊き上がりのご飯がある。これでもう何か得をしたような気持ちになってしまうのだから安上がりにできている。
家族が、出払っていて我が家には私一人。風が気持ち良い。早速、今日締め切りの原稿を三本校正。ざっと書いてあるので校正だけだから気持ちは楽だ。コーヒーメーカーでコーヒーを淹れて(夏でもホツトコーヒーが好きだ)BGMは、こんな日には、先日も聞いた、シャドゥズ、ベンチャーズ、スプートニクスのギター演奏。私の世代には、夏と言えばこういった曲が似合うのではないかと思っている。ビーチボーイズも良いが、歌詞のあるものだと気が散って集中できない。やはり軽快なエレキギターがいい。しかし、「太陽の彼方」に「乗ってけ、乗ってけサーフィン」と詩をつけた人を恨むなぁー。いかにも日本的だが、波乗りのイメージが壊れて、田舎のおっさんが海で遊んでいるような気持ちになる。それでも曲がかかるとすぐに頭の中にその詩が浮かんで来るから参っちゃう。
夕方に、カツオがないかと思って近所のスーパーを廻ったが残念だった。十回に一回ぐらいは、おおっ!と思うものに当たるので無視できないが、今日は皆はずれ。明日の水曜日は河岸が休みなので、二三日はカツオをあきらめるか。仕方がないので、夜は、頂き物の干物を肴に月下独酌。
貧乏していても、家族は皆元気で明るいし、酒は旨いし、友達にも恵まれているし(嫌な奴も何人かいるが)、ますまずか。ご支援いただいている方に感謝しつつ月下独酌。
そうそう社友で宮崎の福田さんのFBに「このとき一盞(いっさん)なくんば 何をもってか 平生を叙せん 」とあった。白楽天かぁー。漢詩は良いなぁー。「もし一杯の酒がなかったならば、何を以て平生の想いを慰め合うことができようか。」和訳すると、胸に迫らない。中国もこの時代が華ですな。
福田さんは文章も上手だし、何を書いても理論的で勉強になる。在野に福田さんのようなインテリがいることが日本と日本人の強みだとしみじみ思う。