三月十八日(火)晴れ。
ここの所、花粉症か風邪なのかわからないが、鼻が詰まり、くしゃみが出て、のどに痰が詰まる。仕方がないので耳鼻咽喉科へ行った。両方の鼻の穴に薬をシュッと入れられ、咽喉に薬をられ、あっという間の検診の結果、「アレルギー」の薬と「風邪」薬を処方された。
風が強いと思ったら「春一番」とのこと。世代は違うが、「春一番」と聞けば、キャンディーズの同名の歌が浮かぶ。しかし不思議なことにその歌詞には「風」のことが出てこない。改めて歌詞を読んでみると、「春一番」の吹く、もう少し前の季節のように感じる。
ちなみに「春一番は、北海道と東北、沖縄を除く地域で例年二月から三月の半ば、立春から春分の間に、その年に初めて吹く南寄り(東南東から西南西)の強い風。主に太平洋側で観測される。春一番が吹いた日は気温が上昇し、翌日は西高東低の冬型の気圧配置となり、寒さが戻ることが多い」(Wikipedia)
歌の歌詞で思い出したのだが、青江三奈のデビュー曲の「恍惚のブルース」。作詞は川内康範である。晩年、森進一と「おふくろさん」を巡ってのトラブルがあったこともご記憶の方も多いだろう。昭和四十一年の青江のデビュー曲である。当時、川内康範が「週刊現代」に連載していた「恍惚」を主題として作詞した。その小説のヒロインの名前が青江三奈で、彼女はその名前をそのまま芸名とした。
「恍惚のブルース」の歌詞の中に「ブルーシルクの雨が降り、こころがしっとり濡れていた」というフレーズがある。「ブルーシルクの雨」って一体どんな雨のことだろうかと調べてみたが、川内氏の造語で、そんな雨の語彙はなかった。ついでに雨の語彙がどのくらいあるのかと調べてみたら、かなりあることが分かった。
雨・ 糠雨(ぬかあめ) ・ 細雨(さいう) ・ 煙雨(えんう) ・ 粉糠雨(こぬかあめ) ・ 小糠雨(こぬかあめ) ・ ぬか雨 ・ 霧雨(きりさめ) ・ 微雨(びう)・そぼ降る雨 ・ 小雨 ・ しとしと雨 ・ パラパラ雨 ・ なみだ雨 ・ にわか雨 ・ 通り雨。こんなものではない。もっとある。しかし日本人は何て感性が豊かなんだろうと改めて感心した次第。
夜は、久しぶりに「モツ煮込み」を作った。何度も煮こぼししてから味噌で味付けをする。モツ以外は、ニンジン、ゴボウ、大根、ジャガイモに豆腐。味が染みるのが待ちきれない。というわけで酔狂亭にて値千金の春の宵の中で独酌。