白雲去来

蜷川正大の日々是口実

網走の獄中記を読む。

2016-02-13 16:48:19 | 日記
二月一日(月)曇り。

あっと言う間に一月が終った。大晦日から一週間、風邪をひいてずっーと寝ていたので、まったく正月気分を味わえず、また一月がとても短く感じてならなかった。病気とはいえ、一週間も無駄にしてしまいもったいない気がする。

午前中に、酔狂亭に来訪者あり。一時間ほど歓談。午後二時から、みなとみらいの歯医者へ。終了後は、スーパーで買い物。夕方になると寒くなってきたので、事務所に寄らずに直帰。夜は、アマゾンで取り寄せた、「白鳥事件」にて網走刑務所に服役した村上国治の『網走獄中日記』(上下巻・日本青年出版社)を読む。

「白鳥事件」とは、昭和二十七年一月二十一日午後七時三十分頃、札幌市警察白鳥一雄警部が自転車で帰宅途上、北海道札幌市の路上で併走する自転車に乗る犯人から射殺され、犯人は逃走している。事件発生から四か月後、党員の通報により白鳥殺害に関与しているとの情報が得られて村上国治党札幌地区委員らが逮捕され、共犯として逮捕されたTが「一月三日から一月四日頃に村上ら七人が集まり、白鳥警部殺害の謀議を為した」と供述するも、村上らの逮捕後も犯行に用いられたとされるピストルは発見されず、事件発生二年前に幌見峠で射撃訓練した際のピストル銃弾のみが唯一の物証として裁判に提出されている。直接の実行犯は当時日本と国交が無い中華人民共和国へ不法出国して逃亡している。村上は昭和四十年に再審請求して最高裁判所へ特別抗告するも昭和五十年に棄却されている。平成六年十一月三日、村上は埼玉県大宮市内で失火原因不明の自宅火災により七十一歳で死亡している。(ウイキ)

「白鳥事件」は松本清張が『日本の黒い霧』などで取り上げ、未だに冤罪説が根強くささやかれている。私は、事件そのものにはあまり興味はなく、村上が過ごした昭和四十二年当時の網走刑務所の生活や刑務所の行状などに関心があったから本を購入した。しばらくは楽しめそうだ。

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