白雲去来

蜷川正大の日々是口実

天に代りて不義を討つ。

2018-03-11 13:41:06 | 日記
三月十日(土)曇り後晴れ。

今日は、戦前では陸軍記念日で休日であった。明治三十八年の三月十日、日露戦争の奉天会戦にて日本軍が勝利し、奉天(現在の瀋陽)を占領。そして奉天城に入城したのがこの日であった。米軍は、わざわざ昭和二十年のこの日に合わせて東京を大空襲したのである。

大和田建樹作詞・深沢登代吉作曲で明治三十七年七月に発表されたのが「日本陸軍」である。一番のみ紹介させて頂く。
一、天に代わりて不義を討つ、忠勇無双の我が兵は、歓呼の声に送られて、今ぞ出で立つ父母の国、勝たずば生きて還(かえ)らじと、誓う心の勇ましさ。

昭和十九年に公開されたのが、映画『陸軍』である。監督は、木下惠介で、木下が戦中に撮った四本中、最後の作品。

戦時下(第二次世界大戦)に、陸軍省の依頼で製作されたもの。作品の冒頭に「陸軍省後援 情報局國民映画」という表記がある。太平洋戦争の開戦日からほぼ3周年にあたる日に公開された。『朝日新聞』に連載された火野葦平の同題名の小説を原作に、幕末から日清・日露の両戦争を経て満州事変・上海事変に至る六十年あまりを、ある家族の三代にわたる姿を通して描いた作品である。主演は田中絹代。出征して行く息子を追いかけて行く田中のラストシーが忘れられない。

目黒の雅叙園に「ひな飾り」を見に行った愚妻と上の子供。夕方、学校に行った子供と別れた愚妻と合流。蕎麦屋と中華料理屋とで食事を兼ねて一献。

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活字の本が消える?

2018-03-11 13:17:03 | 日記
三月九日(金)雨後曇り。

最近、出版社の人や作家さんたちと会うたびに出る言葉が「本が売れない」というものだ。確かに、ベストセラーはたまに出るが、若い人の活字離れが著しいとのこと。それでも本を読んでいないかと言えば、そうでもなく、スマホやタブレットなどで電子版にして読んでいるとのこと。私の友人も新聞を電子版にしたと言っていた。それは何処にいてもタブレットを持っていれば、新聞を読めるから便利とのこと。そして、スクラップをしようと思ったら「切り抜き」をクリックすれば、興味ある記事を保存できる。

その友人氏は、『週刊文春』や『週刊新潮』も、電子版で「読み放題」を契約したと言っていた。もちろん本を買うよりもずっーと格安らしい。私の住んでいる町には、書店がほとんどない。大型の書店は、伊勢佐木町か横浜駅、中型は保土ヶ谷駅に行かなければ、本を探せない。確かソフトバンクの孫さんだったか、近い将来活字の本は無くなる。と言うようなことを言っていたような気がする。時代の流れ、と言ってしまえばそれまでだが、孫さんのような、時代を担う人たちが、単に金儲けのみを追及するのではなく、活字の大切さを若い人たちに認識させて、本が売れるような努力とアイデアを出して貰いたいと思っている。

夜は、バンコクから来訪した椿さん親子と、杉浦里美さん、吉本将誠さんらと、自宅の近くの「浜一」にて一献。タイで幽閉中の後輩の消息を聞く。言葉の通じぬ異国で、かなり苦労しているとのこと。一日も早く青天白日の身となって、帰国できることを願うばかりである。

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