4月17日(土)曇り。
何十年かぶりで紀行文と写真集の合体本『オーパ!』(驚いたの意味)を楽しく読んでいる。開高健のウイットに富んだ文章に引き込まれて、コロナでの引きこもりの鬱を忘れる。夕日の中でアマゾン川で釣りをしている開高健の後ろ姿の隣の頁にはこうある。
一時間、幸わせになりたかったら酒を飲みなさい。三日間幸わせになりたかったら結婚しなさい。八日間幸わせになりたかったなら豚を殺して食べなさい。永遠に幸わせになりたかったら釣りを覚えなさい。ー中国の古諺ー。
目次の次の頁には、様々なルアーの写真とともに、「何かの事情があって野外に出られない人、海外にいけない人、鳥獣虫魚の話の好きな人、雨の日の釣り師・・・ すべて 書斎にいるときの私に似た人たちのために」。うーん、コロナ禍の今にぴったりの言葉ではないか。この本を買った昭和58年当時、大して金もないのにこの「オーパ!」のシリーズを皆買っておいて良かった。
天気の良い日の午後、のんびりとコオヒイでも飲みながら、頁をめくる。コロナも世間の憂さにも耳栓をして楽しむ。そういう時間を持てることが嬉しい。
夜は、友人らと「オアジ」にて一献会。男の酒の嬉しさに酔った夜だった。