四月十八日(水)晴れ。
午後から大行社の定例会議に出席するために東京行き。石原知事の「尖閣購入」の話が盛り上がっている。尖閣諸島のニュースが出るたびにほとんど無視されるのが、尖閣における民族派の行動である。尖閣諸島と言う言葉が一般人にほとんど知られなかった時代から、民族派は「領有決死隊」を組織して、実効支配を続けてきた。その究極のものが日本青年社による灯台の建設であろう。亡くなられた萩野谷先輩の尖閣にかける思いは、並々ならぬものがあった。もちろん、その思いと、灯台建設、修復を支えたのは日本青年社の皆さんであったことは言うまでもない。正に、民族派は、影武者、縁の下の力持ちであるが、もう少しマスコミで取り上げられても良いのではないか。
三時過ぎに、定例会は終了。田町の駅で、「週刊A」のすっぽん記者氏と待ち合わせて取材、と言うより、内部事情をお聞きした。野村先生や、門下生が肉体を言語として「朝日糾弾」を行ったことは、朝日側のトラウマとなっていて、そのボディブローはとても効いている。と話していた。五時前に終了。
保土ヶ谷の駅のすぐ近くにあるスーパーの前に、とてもみずみずしい「カブ」が、三個で98円で売っていた。思わず、「カブのおしんこ」が食べたくなって買ってしまった。しかし考えてみれば、三個で98円と言えば、一個33円にも満たない。このカブを作るのに、農家の人はどれほどの手間暇をかけるのだろうか。愚妻の実家が農家と言うこともあって、帰郷した際には、たまに畑を手伝うが、その労働は、一個30円では報われないほど、重労働だ。スーパーに出ると33円だが、実際に市場に卸すときには10円にも満たないかもしれない。農家の皆さんの事を考えたら、無駄にできないと思って、葉っぱもすべて使って、塩漬けにした。
世の中、「安い物」がもてはやされているが、安くするために一番切り詰めるのが人件費であることは言うまでもない。大手の居酒屋などでは、調理場も機械化されて、150人程度の客をこなすのにも二人の料理担当(コックなどという上等な技術を持った人ではない)がいれば十分と聞く。本来ならば、五人は必要だろう。その大手の居酒屋が全国に百店舗を経営していたら、単純に三百人の人が仕事にあぶれるわけだ。
安いということは、一見庶民の味方のように思えるが、その実、庶民の生活を圧迫しているのかもしれない。日本人が皆、ユニクロやH&Mの服を着て、家族そろって回転寿司へ行き、仲間とは赤い看板の居酒屋に行く。一億総ブロイラー化現象が定着している。「皆はそうでも俺は違う」。という少数の人たちだけと酒酌み交わしたいと思っている。