個人的に楽しみにしていた第51期王位戦七番勝負が開幕しました。対戦成績は深浦康市王位が0勝,広瀬章人六段が1勝。
振駒で広瀬六段の先手。最も得意とする四間飛車穴熊を採用し,深浦王位も得意の居飛車穴熊に潜って相穴熊。後手が7筋,先手が5筋を攻めていく将棋。封じ手から激しくも長い中盤の戦いに突入しました。
ここで先手は▲5三銀と打ちました。▲6三飛成というのがまず浮かぶ最も自然に映る手で,そう指せないようではおかしいのではないかと感じさせるのですが,△7四角▲6七飛△8九龍▲4二銀成△同金上▲5三歩成△同金▲7七飛△7六歩▲同飛△7三歩という進展は,先手の攻めがさらに続きそう。▲5三銀というのは才能をみせた一手だったといえそうです。
広瀬六段をゴルファーにたとえれば,ティーショットもパットも平均かそれよりやや上くらいのレベルかもしれませんが,アプローチショットに関してはだれにも真似できないような技術を持っているというタイプ。この将棋もそんなところが出ました。
ここから▲3五歩が急所の一着。後手は△5九飛の攻め合いを目指しましたが▲3四歩と取り込み,△2二銀に▲3三桂と露骨に打ち込んで後手玉の方が早く寄っていました。勝ち将棋鬼の如しといいますが,この後,8七の角まで使える夢のような展開となり,先手が押し切っています。
広瀬六段が先勝。深浦王位としては,ティーショットの段階でリードを奪うか,アプローチを必要としないショートホールの戦いに持ち込むかしたいところではないでしょうか。第二局は27日と28日です。
眼圧測定が終了しますと,僕は再び待合室の方に戻されました。それからしばらくしますと看護師が僕のところにやってきまして,両目に点眼薬を投与しました。これは,網膜症の検査を行うためには散瞳という,瞳孔を開く処置を事前に施しておく必要があり,そのためのもの。僕は網膜症の検査自体はО眼科ではこれが初めてでしたが,トータルでは3度目ということになりますから,これはとくに詳しく説明されなくとも何のための点眼であるのかということは分かりました。もちろんこれは説明がなかったという意味ではありません。
散瞳のための点眼薬を投与したからといって,すぐに網膜症の検査が可能になるというわけではありません。瞳孔が開くのには時間が必要ですので,10分ほどは待つ必要があります。それくらいの時間が経過しますと,看護師がやってきて,ペンライトのような小さなライトで両目を点検し,瞳孔がきちんと開いているかどうかを確認します。これはみなと赤十字病院でもО眼科でも同じでした。ただひとつだけ違ったのは,みなと赤十字病院で行った2度の検査では,この確認の際に瞳孔の開き具合が十分ではないと判断されて,もう1度同じ点眼薬を投与され,また10分ほどの時間の経過の後に看護師が確認し,今度は大丈夫ということで医師による診察が始まったのに対し,О眼科では最初の確認のときにもう充分に瞳孔が開いているのですぐに医師による診察に入ったことです。僕は過去の2度の経験から,おそらく点眼薬はこの日も2度は投与するのだろうと予期していましたので,これは少しだけ得した気分になりました。
ただ,今から思えば,みなと赤十字病院で散瞳のために投与した薬剤と,この日にО眼科で投与された薬剤というのは異なった薬剤ではなかったのでしょうか。といいますのも,散瞳しますと周囲が輝いているような感じになり,ものが見えにくくなります。それでもみなと赤十字病院のときは僕は2度ともそんなに辛さを感じることがなく,入院中の1度目のときは問題なく当日の午後3時からの糖尿病教室に参加できましたし,通院の2度目のときは午後から仕事のために外出しました。ところがこの日はこの輝きがなかなか治まらずに,結局のところ午後も外出の予定をキャンセルせざるを得なかったのです。たぶんО眼科で用いている薬剤は,みなと赤十字病院のものと比較して,効能が強いのだと思います。だから点眼も1度で済んだのではないでしょうか。
振駒で広瀬六段の先手。最も得意とする四間飛車穴熊を採用し,深浦王位も得意の居飛車穴熊に潜って相穴熊。後手が7筋,先手が5筋を攻めていく将棋。封じ手から激しくも長い中盤の戦いに突入しました。
ここで先手は▲5三銀と打ちました。▲6三飛成というのがまず浮かぶ最も自然に映る手で,そう指せないようではおかしいのではないかと感じさせるのですが,△7四角▲6七飛△8九龍▲4二銀成△同金上▲5三歩成△同金▲7七飛△7六歩▲同飛△7三歩という進展は,先手の攻めがさらに続きそう。▲5三銀というのは才能をみせた一手だったといえそうです。
広瀬六段をゴルファーにたとえれば,ティーショットもパットも平均かそれよりやや上くらいのレベルかもしれませんが,アプローチショットに関してはだれにも真似できないような技術を持っているというタイプ。この将棋もそんなところが出ました。
ここから▲3五歩が急所の一着。後手は△5九飛の攻め合いを目指しましたが▲3四歩と取り込み,△2二銀に▲3三桂と露骨に打ち込んで後手玉の方が早く寄っていました。勝ち将棋鬼の如しといいますが,この後,8七の角まで使える夢のような展開となり,先手が押し切っています。
広瀬六段が先勝。深浦王位としては,ティーショットの段階でリードを奪うか,アプローチを必要としないショートホールの戦いに持ち込むかしたいところではないでしょうか。第二局は27日と28日です。
眼圧測定が終了しますと,僕は再び待合室の方に戻されました。それからしばらくしますと看護師が僕のところにやってきまして,両目に点眼薬を投与しました。これは,網膜症の検査を行うためには散瞳という,瞳孔を開く処置を事前に施しておく必要があり,そのためのもの。僕は網膜症の検査自体はО眼科ではこれが初めてでしたが,トータルでは3度目ということになりますから,これはとくに詳しく説明されなくとも何のための点眼であるのかということは分かりました。もちろんこれは説明がなかったという意味ではありません。
散瞳のための点眼薬を投与したからといって,すぐに網膜症の検査が可能になるというわけではありません。瞳孔が開くのには時間が必要ですので,10分ほどは待つ必要があります。それくらいの時間が経過しますと,看護師がやってきて,ペンライトのような小さなライトで両目を点検し,瞳孔がきちんと開いているかどうかを確認します。これはみなと赤十字病院でもО眼科でも同じでした。ただひとつだけ違ったのは,みなと赤十字病院で行った2度の検査では,この確認の際に瞳孔の開き具合が十分ではないと判断されて,もう1度同じ点眼薬を投与され,また10分ほどの時間の経過の後に看護師が確認し,今度は大丈夫ということで医師による診察が始まったのに対し,О眼科では最初の確認のときにもう充分に瞳孔が開いているのですぐに医師による診察に入ったことです。僕は過去の2度の経験から,おそらく点眼薬はこの日も2度は投与するのだろうと予期していましたので,これは少しだけ得した気分になりました。
ただ,今から思えば,みなと赤十字病院で散瞳のために投与した薬剤と,この日にО眼科で投与された薬剤というのは異なった薬剤ではなかったのでしょうか。といいますのも,散瞳しますと周囲が輝いているような感じになり,ものが見えにくくなります。それでもみなと赤十字病院のときは僕は2度ともそんなに辛さを感じることがなく,入院中の1度目のときは問題なく当日の午後3時からの糖尿病教室に参加できましたし,通院の2度目のときは午後から仕事のために外出しました。ところがこの日はこの輝きがなかなか治まらずに,結局のところ午後も外出の予定をキャンセルせざるを得なかったのです。たぶんО眼科で用いている薬剤は,みなと赤十字病院のものと比較して,効能が強いのだと思います。だから点眼も1度で済んだのではないでしょうか。