ブッチャーとシークの遺恨決着戦の不可解な結末の真相を明らかにした元日本テレビアナウンサーの倉持隆夫さんによる『マイクは死んでも離さない』。この本は,僕が所有しているプロレス関連の書物としては,ほかにはないような独特の特徴がひとつあります。
僕のプロレスキャリアが始まった頃,国際プロレスは崩壊直後で,全日本プロレスと新日本プロレスの2団体だけが鎬を削っていました。鎬を削るといえばあたかも切磋琢磨しているかのようで聞こえはいいですが,要は互いの団体が相手の団体に所属するレスラーを引き抜いたり,あからさまな興行合戦をやったりして,敵対していたわけです。もちろん当時の僕はプロレスを見るようになったばかりでしたし,何よりまだ小学生でしたから,そうした事情に関してはよく理解していませんでしたが,今となれば,当時の両団体によるいわば戦争状態というものが,いかに熾烈なものであったのかということは理解できます。
倉持アナウンサーはこの時代の全日本プロレス実況中継のチーフアナウンサー的存在でしたから,このことについても著書の中で触れています。しかしその視点というのが独特で,一般的にはこれは全日本プロレスと新日本プロレスという両プロレス団体の対立として捕えられ,そういう視点から書かれたものはいくらでもあるくらいですが,倉持アナウンサーはこれを,両団体のプロレスをそれぞれ中継していた,日本テレビとテレビ朝日の対立として捕えているのです。アナウンサーといえども日本テレビの社員ではありますから,倉持さんとしてはごく自然な視点なのかもしれませんが,僕には新鮮なものでした。とくに視聴率に関して1章を割いていますが,これなどは倉持さんが書いた本ならではといえるのではないでしょうか。
当時の新日本プロレスの中継のチーフアナウンサーはいわずとしれた古舘伊知郎さん。今から考えてみますと,倉持さんと古舘さんの実況というのは対照的な面があって,それは両団体のカラーにそれぞれ適していたようにも思います。
0.02mlというのは量としてみればごくごくわずかです。もしかしたらそれくらいの量の液体というのは,人間が気付かない程度の量だといえるかもしれません。その程度の量のインスリンを増やして効果が上がるのかどうか疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが,注射をするインスリンの量としては,この程度であっても軽視することはできない,それどころか重視しなければならないような量なのです。もっとも,僕の場合のランタスの増量というのは,0.04mlであったものを0.06mlに増やしたわけですから,割合だけで考えるならば50%も増量したということになりますので,常識的に考えてもそれは効果を発揮するのに十分な量であると考えることはできるかと思います。
実際に,この増量の効果は,血糖値,とくに大きな目的であったといえる朝食前の血糖値の安定を図るという観点からは覿面でした。ただし,どういうわけなのかは分かりませんが,実際に血糖値が安定してくるまでには,少しの時間が必要でした。基本的に同じような効果が24時間程度持続するというのがこのランタスという持続効果型のインスリンの機能ですので,増やしたその日から,というか増やすのは夕食前ですから,厳密にいうなら翌朝からその効果が出るというのが自然という気がするのですが,僕の場合はそうではなかったのです。
5日の夜から増量して,6日の朝は227㎎/㎗。これはまったく効果が出ていないといえるでしょう。9日の朝に91㎎/㎗と落ち着きましたが,11日と12日はまた高くなり,13日の朝が72㎎/㎗。血糖値は80㎎/㎗くらいはあった方がいいのですが,食間が最も朝食前ということを考えればこれくらいは大丈夫。実際に通院の時の血糖値検査の適正値も,70㎎/㎗以上109㎎/㎗以下となっていますし,これくらいでは低血糖という副作用が生じたとはいえません。そしてこの日を境に,朝食前の血糖値というのは,新たな問題が出始めた以前の水準へと落ち着いていきました。つまりランタス増量からしっかりとした効果が得られるまで,僕の場合は1週間ほどの時間を要したということになります。
僕のプロレスキャリアが始まった頃,国際プロレスは崩壊直後で,全日本プロレスと新日本プロレスの2団体だけが鎬を削っていました。鎬を削るといえばあたかも切磋琢磨しているかのようで聞こえはいいですが,要は互いの団体が相手の団体に所属するレスラーを引き抜いたり,あからさまな興行合戦をやったりして,敵対していたわけです。もちろん当時の僕はプロレスを見るようになったばかりでしたし,何よりまだ小学生でしたから,そうした事情に関してはよく理解していませんでしたが,今となれば,当時の両団体によるいわば戦争状態というものが,いかに熾烈なものであったのかということは理解できます。
倉持アナウンサーはこの時代の全日本プロレス実況中継のチーフアナウンサー的存在でしたから,このことについても著書の中で触れています。しかしその視点というのが独特で,一般的にはこれは全日本プロレスと新日本プロレスという両プロレス団体の対立として捕えられ,そういう視点から書かれたものはいくらでもあるくらいですが,倉持アナウンサーはこれを,両団体のプロレスをそれぞれ中継していた,日本テレビとテレビ朝日の対立として捕えているのです。アナウンサーといえども日本テレビの社員ではありますから,倉持さんとしてはごく自然な視点なのかもしれませんが,僕には新鮮なものでした。とくに視聴率に関して1章を割いていますが,これなどは倉持さんが書いた本ならではといえるのではないでしょうか。
当時の新日本プロレスの中継のチーフアナウンサーはいわずとしれた古舘伊知郎さん。今から考えてみますと,倉持さんと古舘さんの実況というのは対照的な面があって,それは両団体のカラーにそれぞれ適していたようにも思います。
0.02mlというのは量としてみればごくごくわずかです。もしかしたらそれくらいの量の液体というのは,人間が気付かない程度の量だといえるかもしれません。その程度の量のインスリンを増やして効果が上がるのかどうか疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが,注射をするインスリンの量としては,この程度であっても軽視することはできない,それどころか重視しなければならないような量なのです。もっとも,僕の場合のランタスの増量というのは,0.04mlであったものを0.06mlに増やしたわけですから,割合だけで考えるならば50%も増量したということになりますので,常識的に考えてもそれは効果を発揮するのに十分な量であると考えることはできるかと思います。
実際に,この増量の効果は,血糖値,とくに大きな目的であったといえる朝食前の血糖値の安定を図るという観点からは覿面でした。ただし,どういうわけなのかは分かりませんが,実際に血糖値が安定してくるまでには,少しの時間が必要でした。基本的に同じような効果が24時間程度持続するというのがこのランタスという持続効果型のインスリンの機能ですので,増やしたその日から,というか増やすのは夕食前ですから,厳密にいうなら翌朝からその効果が出るというのが自然という気がするのですが,僕の場合はそうではなかったのです。
5日の夜から増量して,6日の朝は227㎎/㎗。これはまったく効果が出ていないといえるでしょう。9日の朝に91㎎/㎗と落ち着きましたが,11日と12日はまた高くなり,13日の朝が72㎎/㎗。血糖値は80㎎/㎗くらいはあった方がいいのですが,食間が最も朝食前ということを考えればこれくらいは大丈夫。実際に通院の時の血糖値検査の適正値も,70㎎/㎗以上109㎎/㎗以下となっていますし,これくらいでは低血糖という副作用が生じたとはいえません。そしてこの日を境に,朝食前の血糖値というのは,新たな問題が出始めた以前の水準へと落ち着いていきました。つまりランタス増量からしっかりとした効果が得られるまで,僕の場合は1週間ほどの時間を要したということになります。