スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

東日本大震災被災地支援松山記念&補足

2012-03-13 18:57:17 | 競輪
 ダービーは終りましたが年度末に向けて記念競輪が続きます。今日は松山記念の決勝。並びは武田-飯嶋ー兵藤の関東,小嶋-浅井で中部,稲垣には渡辺で渡部と菅原が単騎を選択。
 小嶋が前受けし,稲垣が3番手,菅原が5番手で6番手に武田,渡部が最後尾という周回。残り2周のホームで武田が上昇すると小嶋は早めに引き,渡部まで4人が前に。バックで今度は稲垣が上がり,打鐘で武田を抑えてスローに落として先行態勢。小嶋が早々に勢いよく巻き返していったのですが,武田と菅原が3番手を争うようなところ,その菅原がやや外に来て,接触してしまい小嶋,菅原,浅井の3人は落車。稲垣,渡辺,武田,飯嶋,兵藤で一列。渡部は落車を避けるのに精一杯で競走は続行したものの圏外。稲垣の掛かりがよかったか武田はなかなか動けず,直線で外を追い込むようなレースに。しかし稲垣と渡辺の中を割った飯嶋が突き抜けて優勝。武田が2着で栃木茨城でワンツー。マイペース先行となった稲垣が粘っての3着。
 優勝した栃木の飯嶋則之選手は2008年8月のふるさとダービー以来となる久々のグレードレース制覇。その半年前に奈良記念で優勝していて,これが通算3勝目。年齢面から考えても,なぜ落ち込んでしまったのか少しばかり不思議でした。突き抜けた勢いはかなりのものがありましたから,これが復活への狼煙となるのでしょうか。

 第二部定理四四系二証明の後で,スピノザが補足として述べていること,あるいはスピノザ自身にしてみれば,これもその証明の範疇に入るのかもしれませんが,その概略というのはおおよそ次のようなことです。
 まず,理性の基礎というのは共通概念です。これはスピノザによる理性の定義を含んでいる記述ですから反駁する余地がありません。次に,第二部定理三七によって,共通概念というのは個物の本性というのを説明しません。いい換えれば,個物が現実的に存在するとき,その個物が持続するといわれるような性質を含みません。なので共通概念というのはそうした現実的に存在する個物の持続とは関係なしに認識されなければなりません。つまり,それは持続という観点から説明することが不可能な概念であるというわけです。よってそれは持続ではなく永遠という観点から説明されなければならず,あらゆる事物についてそれを永遠という観点から認識することが理性の本性に属さなければならないと主張するのです。
 僕はこの主張自体には別に反論するつもりはありません。ただここには,個物の本性というものをどのように考えるべきであるのかという,別の種類の問題が介入していて,しかもこのことが,現在の考察と大きく関連してくるように思うのです。というのも,第二部定理九というのは,個物の結果と原因の関係の無限連鎖を示していますから,このときにその個物自体の本性というのをどのようなものとして理解するべきであるのかということは,非常に重要なことであると考えざるを得ないからです。
 実は,現実的に存在する個物の本性のうちに,その個物が現実的に存在するものであるということ自体,いい換えれば個物は一定の持続のうちに存在するものであるということ自体が,属するのかどうかということは,スピノザの研究者の間でもその見解が分かれるのではないかと僕は考えています。たぶんといって,断定することができないのは,この点について詳しく分析している研究というのが見当たらないからです。ですが,確かに属すると考えれば考えたで,また属さないと考えれば考えたで,それぞれに困難を発生させるように僕には思えます。

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