BASSMENT PARTY LIVE vol.50 復興支援ライブ

昨日のことを書くのはたいへんだ。
ものすごく盛り沢山だったから。

ベーシストの飲み会から始まった"地下室の会"のライブ、
50回目は大きなホールで、東日本大震災復興支援のための
チャリティーコンサートとなった。
そうそうたる出演陣。
期待以上の内容で、私は興奮が収まらない。

※

バンド形式の広いステージの隅っこに、
スピーカーで区切られたちっこいスペースが有り、
ここでソロ～３人のユニットが演奏する。
なんだか、50畳の広間のわきに三畳の書生部屋があるみたい。
なんか、いい感じ。

広いステージと、その片隅のスペースで交互に演奏して
裏でセッティングするという、見事な進行。
しかもほとんどオンタイムで進んだ。タイムキーパーすごい。

小いスペースでは、ベース一本とかベース+バイオリン+Vo.とか、
妙な編成の人たちがかわるがわる出てくる。
先日も書いたけれど、私にとってバンドは「人ありき」なので、
こういうのはとっても、そそる。

※

感想を、だだだっと羅列します。

恍惚ビブラート
知人のベース：ヨッシーがここにいるので、このライブを
知ることができた。地元なのに、知らなかったヨ…。
緊張が伝わったけれど、好演。
蛭田さんの声とバイオリンとベースの音色のアンサンブルが
良いと思う。

梶山シュウ
ループを使ってベースの弾き語り。
演奏もよし、歌声もこの上ない。
内容は、どうかな？CD買ったので、これから楽しみに聴いてみるべ。
「東北支援ということで」と弾き始めると、
ベースがまるで津軽三味線。
歌うのは「こきりこ節」。
うーん…？「こきりこ節」は富山だよね。
津軽は西側だし…震災に言及しちゃったなら、太平洋側の民謡を
あしらって欲しかったなぁ。
旧かなづかいがたまに間違ってるのも惜しい…
すごく力あるし、私好みでもあるので、惜しくてたまらん！

村上聖 Bit Band
ベースと鍵盤とドラムのトリオ。
このドラムの岩瀬立飛さんが異常にうまい。
何がうまいのか、考えてみた。
音の粒が揃っているのだ。
ムラが無いので、どんなに細かいこと打っても、粒が全て聞こえる。
スゲぇ。
村上さんがフロントに立って、ベースと会場の手拍子で
コール＆レスポンスしたのも面白かった。
歌わせるんじゃなくて、リズムだけでやり取りするの。
みなさん上手だった。

はなわ
言わずと知れたベース芸人。
「昨日できた新曲」として『矛盾』を発表。
♪カビキラーの容器に
カビキラーの容器に
カビがはえていた♪
あのヒットから９年経って、佐賀もだいぶ変わった、と『SAGA2012』
あの牛丼屋、吉田屋は去年つぶれたそうな。。。

泉尚也SOLO
こちらもループを使ってのソロ。
音楽的にまじめでいい演奏だった。
ベースは自由だなぁ。

佐藤研二
「中年男性がむやみにベースを弾く」姿は、何か
胸を打つものが有った。
口笛ならぬ歯笛の音色には、涙が出そうになっちゃった。
後で私の席の目の前に佐藤さんが座ったので、
この愛は伝えておいた。
マルコシアス・バンプがイカ天に出て来た時、
あのいかがわしいベーシストに後で涙ぐまされるとは
想像だにしなかったな。

ジャズベーズ
濁点に注意。
ジャズベースを弾くトリオ。
むくつけき男が三人並んで、ビチビチブンブン鳴らす。
鬱陶しくも馬鹿みたいに素晴らしい。

レイニーズバンド
聴いていて、自然に体が揺れる、動く。
司会の会長さんが後で「日本のバンドじゃないみたい」と言う。
グルーブ感が有る。気持ちいい。

JET Horns
津波で大きな被害を受けた、名取からビッグバンドでの参加。
メンバーの一人は所有する全てのトランペットを積んだ車を
津波に流されたそうだ。
数日後に車は発見され、楽器は丁寧に洗浄してもらい、
なんと無事に使っている。
ベースの黒瀬さんは言う。
「この頃"絆"ということを言うけれど、どういう意味か考えていた。
お金と時間をかけて、会いたい人に会いに行くこと、じゃないかな
と思う。」
なるほど。遠くの友達に支えられてきている、という気持ちの
ある人ならではの言葉かな。

東松島の瓦礫の中から、一枚板の高級家具を見つけ、
木目の美しいその板でベースを作った。
「７弦ていうのはやり過ぎたかな、って思ってますけど」

忘れないために、この楽器を作ったそうだ。

※

他にも豪華出演者あったけど、このへんで。
ライブならではの演奏がたくさん見られたのでお腹いっぱい。
ごちそうさまでした。