犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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あべこべにしやすい

2014年08月08日 | 椰子の実の中
一昨日書いた、短編映画について、もう少し。
なぜなら、公開が今日までだから。
見てみて。
http://www.star-ch.jp/movie/?movie_id=2

映画は、子どものいじめを扱っている。
いじめられる側の気持ちを理解して欲しい、そのために
立場を逆転させる、という手法を取ったということだ。

題材としては、同性愛を取り上げている。
周囲の子どもたちのいじめのやり方はもちろん、
学校の先生の物言い、片方の親の父権的な態度、
いじめの言葉の数々、自己否定に陥る心理、
相手の子の立場、社会を取り巻く状況、
そういったディテールが、とてもよく描かれている。

現代アメリカの、フツウのホモセクシュアルが経験する
日々の暮らしの中にいつでもあることだ。

この映画を見て、
いじめが主題の映画を作る中で、なぜ題材として
同性愛を選んだのか、という疑問が起きた。

なぜ他の題材ではなく、同性愛だったのか。

それは多分、まず、いじめられる側といじめる側の立場を
入れ替えるという手法が先に決まっていたからではないか、
と思った。

性は、二元的だから、入れ替えやすいのだろう。

これが、人種問題だと多元的だし、
他の様々ないじめの具体例や差別の問題でも、話が複雑で、
コレとソレの入れ替え、というふうに作るのは難しいだろう。

そういうこともあって、
いじめがテーマの映画を、立場の入れ替えという手法で
作るにあたって、題材として同性愛が選ばれたのではないか、
と私は考えた。

なんにせよ、主人公を取り巻く状況や彼女の体験を描く詳細は
リアリティがあって、痛みを呼ぶと思う。

今日までの公開。
見てねー

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