犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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雌団子

2020年05月11日 | イキモノタチ
家の前の細い砂利道の、向こう側に生える雑草を取る。
空き地同然の農地だったが、4年ほど前に建売住宅ができて、
すぐに入居してきた。

道を挟んだ向かいの奥さんはちょっと美人で、
子どもの頃に犬を飼っていたそうで、我が飼い犬のこともかわいがってくれる。
3年前に一匹が死んでしまった時も、お悔みにお菓子(人間用)をくれたりもした。



砂利道を挟んで向こう側は3軒の家が並ぶ。
どこも、出入り口はこの道を向いていない。
この道を使うのは主に子どもたちだ。

北側に同じ時期に建売住宅が何軒か建ち、
同じように子どものいる家庭が越してきた。
そこは袋小路になっているので、子どもたちは安心して道で遊ぶ。

そこへ行くために、3軒のうち一番南にある家の子が、砂利道を行く。
その子の家に遊びに来るために、北の家の子たちが、砂利道を通る。
大人は子どもたちほどには行き交わない。



道端に雑草が生えて好き放題に花咲いて種を撒き散らす。
ヤブカラシが柵にまつわる。

しかし、新しい住人は、草取りをしない。
しないなあ。
する習慣が無いのだろう。



「除草剤を撒こうかな」と奥さんが言った時、
多分、私はイヤな顔をしたと思う。
さほどの量でもないのだから抜けば良いのに。と思った。

少ないとは言っても、虫が嫌いな人にしてみれば、
草取りなんかもってのほかなのだろうけれど。
ー犬も道端の草を食べるので
とかなんとか私は言ったんだったか、言わなかったんだか。



除草剤に反対してしまった以上、
お隣さんが草取りをしないことに文句も言いにくい。
「少しなんだから抜けば」と言うのだったら、
少しなんだから私がやればいい、ということにもなる。

ついでにちょちょい、というほどに少しってわけでもないのだが。



砂利道の下をヤブカラシが這っている。
根茎を掘り出して引っこ抜きたいのだが、
砂利が邪魔で作業がしにくい。

しゃがみ込んで作業していると、
低いブロック塀をダンゴムシが歩いている。

背中に、蛍光黄緑ぽい色のまだらが有る。
なんじゃこりゃ、きれいげな。

まだらの、しかもきれいな蛍光黄緑の、
こんなダンゴムシは見たことが無い。
なんだろう、と思って調べた。



なんのこたあない、
雌のダンゴムシだそうだ。



えっ、でも見たことが無い気がする。

仮説
・雌はすごく少ない。
・一生の一時期だけ雌になる。
・見たことは有るが、見過ごしていた。



調べてみると、雌が少ないとか一時期だけ雌とかそういうことは無さそうである。

「ダンゴムシ 黄緑」というキーワードで画像検索してみると、
まだらのダンゴムシの画像がすぐに並ぶ。
ただ、まだらの部分が私の見たような黄緑のものは見当たらない。
黄褐色といったところだ。



ダンゴムシの色には変異が多いらしい。
そういえば、なんだか色の薄いダンゴムシがよくいた。

インスタグラムで検索してみたら、
ダンゴムシを飼っている人のアップした写真がゾロゾロ出てきた。
中にはアルビノを飼っている人もいる。
突然変異で色素を欠いているので、白というか半透明の体なのだ。



生き物にはなるべく透けてないで欲しいものだ。
「透き通るような肌」というほめ方が有るけれど、
あくまで「ような」だから美しいのであって、
本当に透き通っていたら、毛根とか皮下脂肪とかが丸見えでなんとも不気味だろう。



調べてみて、ダンゴムシの雌はまだらで、それは当たり前にいる、
ということが分かったので、
朝、犬の散歩の時に気を付けて見てみた。

老犬がゆっくりゆっくりと道端を嗅いでいる時、
私もしゃがみ込んでダンゴムシの群れをじっくりと見る。

たしかに、まだらのダンゴムシがうじゃうじゃいる。
時には雌だけが何匹かいる場所も有った。
井戸端会議でもしているのか。
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