犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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南山西部

2013年10月13日 | 椰子の実の中
[あらすじ] 稲城の南山、東部のありがた山から登ったら、
立ち入り禁止になっていた。
開発で削られている崖は、1964年の五輪に関わる建設のために削られてできたものだ。


ほんじゃ西部はどうなっているか。
京王線の稲城駅から南山へ向かい、南武線のトンネルの真上から、山に入る。
ここは変わり無い。
少し登ると畑が有るが、ここも変わり無い。
そこから東へ向かうと、すぐに造成地が見えてきた。

スポーツ広場だった所は開発事務所ができている。
写真の左端に写っているプレハブは、何棟か並んでいる。
開発が始まった数年前は、ここに調整池が作られていた。
今は排水の設備が整ったのだろうか。
つまりは湧き水が失われるということだが。

造成地はフェンスで囲まれているが、背のさほど高くない私も
写真がこのように撮れたのは、フェンスが凹んでいる箇所があったからだ。
多分、山側の木がぶっ倒れた跡だろう。

他にも倒木があった。
荒れた印象を与える。
里山というのは、農業(畑作のみならず、薪炭や養蜂や畜産もひっくるめて)のために
人が手を入れてできる環境だ。
半自然、なんて呼ばれたりする。
木は古くなる前に伐って、薪や炭に使うものだが、そういった生活が無くなると、
木は老いて、枯れて、朽ちて、倒れる。
森が荒れる。

では手入れをすれば良いのだが。
行政がこういった里山的な環境を保全する、という考えを持っていないと、
私有地だったりして手が出せない。
そもそも、農業を振興しよう農家を守ろうという態勢が国に無い。
ナンチャラ交渉なんかが進めば、国土はますます荒れるだろうと思うのは、
こういった次第だ。

道を進むと、畑がある。
ここも残っていた。と思って見れば、さっきの畑と同様、
生産緑地地区、との表示がある。
この指定があれば、建物を作ることはできないわけだ。
だが、こういった畑を囲んでいる森は、生産緑地になっていないのではないか。



写真の中央は平坦だが、ここは全部、山だったわけ。
削りまくり運び出し、山は平たくなった。
写真右中にダンプが写っている。
これに削った土を積んで運び出しているのだから、ものすごい回数だろう。
周辺の住宅街を、何年も激しくダンプが行き来するのだろう。

写真中央奥の高いところが、崖の西の端だった。
何かの碑が有ったような気がするが…。
削られた段々が、白く見える。
これが、多摩川周辺特有の土の色だ。
どこぞでなんぞの建設に使われるのだろうか。

そこから右へ目を移すと、一旦凹むのは、削った跡。
その右が高くなっているのが、現在の崖の端っこ。
こちらを向いた法面が緑なのは、ここを削ってからもう数年経っているからだ。

遠くには新宿の高層ビル群が見える。
一面の市街地、多摩川にかかる橋や、それに続く道路、大きなスタジアムが
眺められる。
全て、人の手になる物。

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