犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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反省文再び

2019年06月15日 | 日々
半月も経って、なんだが。
反省文である。
なんだか、つい最近、同じことで反省したような記憶が有るが、
また反省している。
つまりちぃとも反省になっちょらんということだが、
形だけでも反省する。

毎月一日に、法螺を吹いている。
ところが、六月は忘れたのだ。
忘れて、ただのブログを書いたのだ。
四月一日だけじゃ足りないから、ということで始めたのに、
そんな月に一度の貴重な機会を自分で忘れて逃している。

以前、私が忘れてただのブログを書いた時には、
いったいどこに法螺が潜んでいるのかと
深読みしてくれる読者もいたが、
今回は、「また忘れたんだろう」とでも思われたろうか。



カレーライスが好きだ。

図書館の書架で、ぼおっと背表紙を眺めていたら、
カレーの本が有った。
カレーライスにまつわるエッセイのアンソロジーであった。

目次を見て、一番惹かれたのは、藤原新也さんの文だ。
なんたって、若い頃からインドに入り浸りの人だ。
よほどカレーを食べているだろう。

藤原さんのおすすめカレーは、某県の某駅からちょっと離れた某という店のものだった。
店主が青年海外協力隊に参加してバングラデシュに派遣されたときにおぼえたカレーだという。
その味を再現するために、玉葱を10時間かけて炒めている。

時間軸が経済国日本と合わないよ。合ってないよ。
これはさぞうまかろう。



同じ本に、寺山修司の文が有った。
カレーライスのエピソードは忘れてしまったが、もう一つの話が記憶に残る。

寺山がラジオ番組をやっていた頃に、法螺話を募集したそうだ。
ところが、良い法螺が届かない。
どれも、「嘘」なのだ、と寺山は嘆き、現代日本を嘆く。



それは、日頃の私の法螺の課題でもある。
つまらん嘘、小さな嘘、騙された気持ちになってしまう嘘、
面白くもない嘘、何も得るものの無い嘘。
そんな類の話で終わってしまう月も有る。

私はもともと、普段の会話の中で小さな法螺をちょくちょく吹いていた。
豆知識のような法螺が好きだった。
これはトゲアカカメムシと言って、1950年代に九州で最初に発見されて
それから次第に生息域を北に広げていったのだけど、
1980年に静岡で発見されてずいぶん北上したと思われたけれど
その次の夏が記録的な冷夏で、それっきり見られなくなっていた虫なんだけど、
去年、また不意に関東で発見されて話題になっているんだよ。
とか。
この手の話なら、つるつると思い付く。

亡父はたいへんに騙されやすかった。
知識というものを信じていたからだろう。
「ほー」とか「へー」とか感心して私の話を聞いていた。
そして、「ウッソーん」と私が言うと、「またやられた!」と大層悔しがる。
でもまたすぐに騙される。

格好の法螺吹き相手だったが、8年前に他界した。
騙されていい気持ちはしない、という人が多いので、
私は遠慮して法螺はあまり吹かないようになっていった。



そんな次第で、ブログ上で月に一度一日だけ、という限りで
法螺を吹いているというのに、吹き忘れた。

日常の現実に押し負けている。
もっとふざけて暮らしましょう。
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