犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
犬のこと、人の心身のこと、音楽や自作のいろいろなものについて

シュー

2014年09月13日 | 日々
深夜のタクシーと言って思い出すのは、ジム・ジャームッシュ監督の映画
「Night on Earth」。
地球上のいくつかの都市の、深夜のタクシー運転手と客の会話。
それぞれの国のエピソードに、控えめに心が揺らされる。
https://www.youtube.com/watch?v=UR6pmB09s5U



気付いたら、南大沢駅だった。
日付は変わっていて、あと二駅で終点だ。
しかたない。
終点まで乗って、そのまま折り返した。

橋本から折り返してどこまで戻れるかと思ったら、
若葉台で終わりだった。
それもそのはずだ。
若葉台には車庫がある。

若葉台は私にとっては散歩エリアだ。
多摩丘陵を歩いたり、ホームセンターに寄ったり、
尾根幹道に出る通り道だったり。
しかし、なじんだ私にしてみても、夜半、ここにいることは
どうしようもない感じに包まれる。

自宅までの道のり約11km。
新宿からの14kmを歩いて帰ったこともある。
歩けないことはない。
けど。
タクシーに乗った。

運ちゃんはさほどおしゃべり好きではないようで、
珍しく私がやたらと話しかけるかっこうになった。

深大寺へお願いします。
乗り過ごしちゃいましたよ。
この辺りだと営業所はどこですか?
ここを右に曲がったとこ、造成してますね、何ができるんですかね?
立体交差、撤去が済んで車線が増えましたね。
けっこう遠くまで乗せることありますか?

終電を逃したお客さんを、船橋まで乗せたそうだ。
船橋?
しかもそのお客さんは、国分寺で飲んでいたのだそうな。
国分寺から船橋へ帰ろうとした人が、
どこでどう間違うと京王線の若葉台に降り立つのか。

さっぱり分からないが、
稲田堤から調布に出たはずの私が相模原線を再度下ってしまったのも
わけがわからん。
酔っ払いは御し得ないわ。

終点ですよ、と起こされて、駅前に出て、
一体ここはどこだろう?
と千葉県民は途方に暮れたに違いない。



夜の車庫と言って思い出すのは、ポール・デルヴォーの絵。
ベルギーの画家は、何枚も、夜の車庫をモチーフに描いている。
車体、線路、架線、電燈・・・
暗い画面に点々と灯りがともる。
鉄の冷たさが伝わる。

終着駅ともまた違った、行き止まりの場所に、
画家は何を思って描いていたのだろう。



まとめ:
住むなら車庫のある町が安心

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 学校でも教えることができる | トップ | 生き物群 »

コメントを投稿

日々」カテゴリの最新記事