犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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時間が必要なことも

2012年03月11日 | 椰子の実の中
一昨日くらいのテレビで、東京大空襲について扱っていた。

3月10日未明が有名な大空襲だが、東京は繰り返し空襲を受けてきた。
その時のことやその後の人生について、やっと語ることができるように
なってきた人たちを映し出していた。

一人は、母親を空襲で亡くした人。
遺品を、「祈念館」を作るという東京都に寄贈したが、
計画は頓挫しており、14年あまりそのまんま。

この、母の遺品を一旦返してもらい、初めて手に取ってよく見たのだ。
焼け焦げた衣服や手帳の切れ端が、やはり焦げたヘルメットの中に収まっている。


もう一人は、空襲で親兄弟全てを亡くした人。
その後、親戚の間をたらい回しにされる。
みんなが貧しい中、今まで優しかったおじさんおばさんがガラリと変わる。


こんな辛い子どもを、もう二度と作ってはいけない、と語る。
60年以上経った今だから、やっと話すことができる。





「あの日を忘れてはいけない」と、週末のテレビは震災がらみだらけだ。

その一方、「あの日のことは思い出したくない」という人がまだまだ多い。

もっともらしい言葉に踊らされてはいけないな。
多くの人の心に深く大きな傷を刻んだ、ものすごく恐ろしいことが有った、
ということをこそ忘れてはいけない。


と、思ってるところ。


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