[あらすじ] 同居母86歳要介護2パーキンソン病認知症状少々、
チョコレートとアイスクリームを買いたくて、
バス通りの向こうのコンビニまで一人で歩いて行った。
危険である。
「お金が必要です。」と言う。
おや、一人で買い物に行くのは危ないですね、という話になったはずだが。
「そこの自動販売機でジュースを買う。」
ああ、そうだ、それは良いだろう。と言っていたらコンビニまで行っちゃったわけだが。
「あと、パンも買いたい。」
おやおや、パンはどこで買うの?
「コンビニで。」
いえですからそれは、訪問リハビリの先生が来た時に、という話ではないか。
それに、4万円分の菓子や食品を通販で買ってしまう人に
お金を渡すのはちょいと危険。
まあ、小銭をちょこちょこ渡せば良いのだが。
先日は、未使用の62円切手が20枚の束で、
他の小さな空き箱に詰め込むようにして、
古紙回収のゴミ箱に入れてあった。
紙のお金は渡せないな。
※
母は、若い頃よく「ひだるい」という言葉を使った。
「ひもじい」まで行かない空腹感といった意味だ。
今で言えば「小腹空いた」が当てはまると思う。
ひだるいと、机に向かって仕事をしながら、ポリポリと菓子をつまんだ。
チョコレートやせんべいを、とめどなくつまんでいたように記憶している。
※
小腹の空いた感覚は、ちょいと糖分を補うと収まる。
そうやって即効性の有るものは、すぐに効果も引く。
それだけならまだ良いのだが、影響が残る。
糖分を摂る習慣は、血糖値の乱高下を引き起こす。
母は「ひだる病」と呼んでいた。
本人としては「またちょっとお腹空いた。ちょくちょくお腹が空くわ。」
くらいに思っていただろうが、まさにそれが血糖値の乱高下だったわけだ。
低血糖に陥るくらいなら、何かオヤツをつまむ。
それが本人の言う
「わたしはチョコレートを食べると元気になるの。」である。
こういった状態を、昨今ついに糖類への依存と呼ぶようになってきている。
※
パーキンソン病というのは、ドーパミンが不足する病気だ。
ドーパミンは神経伝達物質である。
神経の中継地点で、片方の神経線維から放出され、もう一方の神経線維が受け取る。
こうやって刺激が伝えられていく。
この中継地点のことをシナプスと呼ぶ。
シナプスでは様々な神経伝達物質が働いている。
ドーパミンは、身体の動きを無意識に調節したり、
ある種のホルモン分泌に関わったり、
やる気を出したり、何かを学習したり、快感を感じたりする場面で働く。
シナプスで放出された神経伝達物質は、
やがて回収される。
それで我々は落ち着くことができる。
回収されないと、興奮しっぱなしになってしまう。
たとえばそれが運動のための神経で起きれば、
筋肉が奇妙に動き続ける症状が出たりする。
ドーパミンが過剰に働くのが統合失調症の陽性症状で、
ドーパミンが不足して困るのがパーキンソン病だ。
パーキンソン病の治療として、このドーパミンをなんとか補うわけだが、
それにはいくつか方法が有る。
ドーパミンそのものを補ったり、
ドーパミンが回収されないようにしたり、といったものが有る。
覚醒剤などは、ドーパミンの回収を邪魔して興奮を高める働きをする。
※
薬の副作用やパーキンソン病になりやすい人の傾向などについて、
また、明日。
おやすみなさい
チョコレートとアイスクリームを買いたくて、
バス通りの向こうのコンビニまで一人で歩いて行った。
危険である。
「お金が必要です。」と言う。
おや、一人で買い物に行くのは危ないですね、という話になったはずだが。
「そこの自動販売機でジュースを買う。」
ああ、そうだ、それは良いだろう。と言っていたらコンビニまで行っちゃったわけだが。
「あと、パンも買いたい。」
おやおや、パンはどこで買うの?
「コンビニで。」
いえですからそれは、訪問リハビリの先生が来た時に、という話ではないか。
それに、4万円分の菓子や食品を通販で買ってしまう人に
お金を渡すのはちょいと危険。
まあ、小銭をちょこちょこ渡せば良いのだが。
先日は、未使用の62円切手が20枚の束で、
他の小さな空き箱に詰め込むようにして、
古紙回収のゴミ箱に入れてあった。
紙のお金は渡せないな。
※
母は、若い頃よく「ひだるい」という言葉を使った。
「ひもじい」まで行かない空腹感といった意味だ。
今で言えば「小腹空いた」が当てはまると思う。
ひだるいと、机に向かって仕事をしながら、ポリポリと菓子をつまんだ。
チョコレートやせんべいを、とめどなくつまんでいたように記憶している。
※
小腹の空いた感覚は、ちょいと糖分を補うと収まる。
そうやって即効性の有るものは、すぐに効果も引く。
それだけならまだ良いのだが、影響が残る。
糖分を摂る習慣は、血糖値の乱高下を引き起こす。
母は「ひだる病」と呼んでいた。
本人としては「またちょっとお腹空いた。ちょくちょくお腹が空くわ。」
くらいに思っていただろうが、まさにそれが血糖値の乱高下だったわけだ。
低血糖に陥るくらいなら、何かオヤツをつまむ。
それが本人の言う
「わたしはチョコレートを食べると元気になるの。」である。
こういった状態を、昨今ついに糖類への依存と呼ぶようになってきている。
※
パーキンソン病というのは、ドーパミンが不足する病気だ。
ドーパミンは神経伝達物質である。
神経の中継地点で、片方の神経線維から放出され、もう一方の神経線維が受け取る。
こうやって刺激が伝えられていく。
この中継地点のことをシナプスと呼ぶ。
シナプスでは様々な神経伝達物質が働いている。
ドーパミンは、身体の動きを無意識に調節したり、
ある種のホルモン分泌に関わったり、
やる気を出したり、何かを学習したり、快感を感じたりする場面で働く。
シナプスで放出された神経伝達物質は、
やがて回収される。
それで我々は落ち着くことができる。
回収されないと、興奮しっぱなしになってしまう。
たとえばそれが運動のための神経で起きれば、
筋肉が奇妙に動き続ける症状が出たりする。
ドーパミンが過剰に働くのが統合失調症の陽性症状で、
ドーパミンが不足して困るのがパーキンソン病だ。
パーキンソン病の治療として、このドーパミンをなんとか補うわけだが、
それにはいくつか方法が有る。
ドーパミンそのものを補ったり、
ドーパミンが回収されないようにしたり、といったものが有る。
覚醒剤などは、ドーパミンの回収を邪魔して興奮を高める働きをする。
※
薬の副作用やパーキンソン病になりやすい人の傾向などについて、
また、明日。
おやすみなさい
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