犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

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依存の家庭 母篇の上

2019年11月14日 | からだ
[あらすじ] 同居母86歳要介護2パーキンソン病認知症状少々、
チョコレートとアイスクリームを買いたくて、
バス通りの向こうのコンビニまで一人で歩いて行った。
危険である。


「お金が必要です。」と言う。
おや、一人で買い物に行くのは危ないですね、という話になったはずだが。
「そこの自動販売機でジュースを買う。」
ああ、そうだ、それは良いだろう。と言っていたらコンビニまで行っちゃったわけだが。
「あと、パンも買いたい。」
おやおや、パンはどこで買うの?
「コンビニで。」
いえですからそれは、訪問リハビリの先生が来た時に、という話ではないか。

それに、4万円分の菓子や食品を通販で買ってしまう人に
お金を渡すのはちょいと危険。
まあ、小銭をちょこちょこ渡せば良いのだが。

先日は、未使用の62円切手が20枚の束で、
他の小さな空き箱に詰め込むようにして、
古紙回収のゴミ箱に入れてあった。
紙のお金は渡せないな。



母は、若い頃よく「ひだるい」という言葉を使った。
「ひもじい」まで行かない空腹感といった意味だ。
今で言えば「小腹空いた」が当てはまると思う。

ひだるいと、机に向かって仕事をしながら、ポリポリと菓子をつまんだ。
チョコレートやせんべいを、とめどなくつまんでいたように記憶している。



小腹の空いた感覚は、ちょいと糖分を補うと収まる。
そうやって即効性の有るものは、すぐに効果も引く。
それだけならまだ良いのだが、影響が残る。
糖分を摂る習慣は、血糖値の乱高下を引き起こす。

母は「ひだる病」と呼んでいた。
本人としては「またちょっとお腹空いた。ちょくちょくお腹が空くわ。」
くらいに思っていただろうが、まさにそれが血糖値の乱高下だったわけだ。

低血糖に陥るくらいなら、何かオヤツをつまむ。
それが本人の言う
「わたしはチョコレートを食べると元気になるの。」である。

こういった状態を、昨今ついに糖類への依存と呼ぶようになってきている。



パーキンソン病というのは、ドーパミンが不足する病気だ。
ドーパミンは神経伝達物質である。
神経の中継地点で、片方の神経線維から放出され、もう一方の神経線維が受け取る。
こうやって刺激が伝えられていく。
この中継地点のことをシナプスと呼ぶ。

シナプスでは様々な神経伝達物質が働いている。
ドーパミンは、身体の動きを無意識に調節したり、
ある種のホルモン分泌に関わったり、
やる気を出したり、何かを学習したり、快感を感じたりする場面で働く。

シナプスで放出された神経伝達物質は、
やがて回収される。
それで我々は落ち着くことができる。
回収されないと、興奮しっぱなしになってしまう。
たとえばそれが運動のための神経で起きれば、
筋肉が奇妙に動き続ける症状が出たりする。

ドーパミンが過剰に働くのが統合失調症の陽性症状で、
ドーパミンが不足して困るのがパーキンソン病だ。

パーキンソン病の治療として、このドーパミンをなんとか補うわけだが、
それにはいくつか方法が有る。
ドーパミンそのものを補ったり、
ドーパミンが回収されないようにしたり、といったものが有る。
覚醒剤などは、ドーパミンの回収を邪魔して興奮を高める働きをする。



薬の副作用やパーキンソン病になりやすい人の傾向などについて、
また、明日。

おやすみなさい
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