犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
犬のこと、人の心身のこと、音楽や自作のいろいろなものについて

朋有り、や否や

2022年12月28日 | 日々
犬の散歩をしていたら、すれ違った自転車は旧友Bであった。
すかさず呼び止めた。
3年ぶりの邂逅である。



小学校からの同級生で、
同じ市内に住むとは言え、
忙しい人なので滅多に会うことも無い。

「この辺なら、もしかして会うかなー、と思ってたら。」とBは言う。
会うんである。
なぜか。

犬のオシッコを済ませたら、車に乗せて、動物病院に連れて行って、
今年最後の爪切りでもしてもらうか、と思って出たけれど、
まあまた今度でもいいか、と歩き、
ほんじゃこっちの道を行こうか、
なんて歩いていると、
会うんである。
偶然というのは、こちらの偶然とあちらの偶然が重なって、実現する。

BはBで、
「D(某家電量販店)に行ってきて、これからイトヨに行こうと思って、
ここら辺を通ってたら会うかなーと思ってた。」と言う。
えっ?イトヨってどこのイトヨ?

ここら辺を通ってたら会うかなー、は正解で、会うんである。
しかし、家電量販店Dからイトヨに行くと言うんなら、
方向は全く逆だ。

「方向音痴でさ!」
よく毎回ちゃんと家に帰れているな。
と思うくらい、真っ反対に走っておられることよ。



イトヨに向かう道まで案内しながら、近況を方向し合う。
聞けばなんと、一年ほど前に脳梗塞をやって、
その後さらに心筋症で死ぬかと思った、
脳梗塞の後遺症で今も右半視野が見えない、と言う。

なんちゅうこっちゃ。
会えて良かった。
って言うか、生きてて良かった。

しっかし、なんと言うか、
病気というのは、その個人のキャラクターに相応したものが
やってくるものだと思う。

幼なじみの油断で
「脳梗塞か!お似合いだね!いかにもだね!」と言ったら、
本人も、「そうでしょ!」と言っていた。

生き方すなわち病み方。



2日後。
Bが行ったと言っていた、家電量販店Dは、
たしか数ヶ月か一年くらい前に閉店したはずだ、と思い出した。
妙だな。
さらに2日後、外出した際にちょうどその跡地を通った。
確かに跡地であり、更地にさえなっている。

えっ、と。

Bは確かに、「Dに行った」と言っていた。
私が数日前にBに会った時、Bは確かに、「家電量販店Dに行ってきた」と言った。

しかし、
家電量販店Dはとっくに、無い。



さて。
私の会ったBは、実在のBなのか。
家電量販店Dが今も在ると思っているBなのか。
単に道に迷ったBなのか。
もしや、家電量販店Dが在った頃のBが現世に迷っているのか。
方向音痴がひどくって、他界がどっちか分からなくって迷い続けていたりしやしないか。

友人の伝手をたどって、Bの存命か否かを確認しようかどうか、
迷っている。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« カードを捨てる | トップ | 20年古酒 »

コメントを投稿

日々」カテゴリの最新記事