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[あらすじ] 複弦バリトンウクレレのブリッジが表板から剥がれてしまった。
元々ブリッジは固定しないで作って欲しいと注文したのだから、これはチャンス。
自分で駒を削って作り、テールピースも手作りした。
もう少し細かい粗筋。
テールピースは木製の物をエンドピンに太い針金で引っ掛けた。
最初は良かったが、数週間経つとチューニングが決まらなくなってきた。
弦を締めても締めてもピッチが上がらないのである。
よく見ると、テールピースをエンドピンに掛けている針金が、
表板の端っこに食い込んできている。
弦を締めれば締めるほど、針金が食い込んでいるのだ。
チューニングが決まらないのは困るが、表板に妙な溝が
だんだん深く傷付いていくのも困る。
そこで、針金が表板に食い込んでしまわないように、
間に金属板を挟んでみた。
意図した通り、針金は食い込まなくなった。
これで安心。
と思ってチューニングしてみたが、
以前にも増して決まらない。
見ると、テールピースがすっかり傾いてしまっている。
弦を締めた側がグッとヘッドに近く傾いているのだ。
針金が板に食い込まなくなったのは良かったのだが、
金属板の上は滑りやすく、エンドピンを中心に回ってズレてしまったのだ。
ダメだこりゃ。
次いってみよう。
※
つまり、エンドピンに引っ掛ける形で考えても、
弦のテンションを上げた方に傾いてしまうからダメだ。
そうなると、ボディの後ろ側面に固定するしか無いか。
しかし、完成品である楽器に穴をあけたり
エンドピンを外してみたりするという、
元に戻せなくなることはしたくない。
あくまで今ある物の上に乗っける形で作れないか。
※
ボディの後ろ側面に板を取り付ける、
板が回ってしまわないように、端にくの字の金具を付けて引っ掛ける。
というのはどうだろう。
いやしかし金具を使うのがブサイクだ。美しくない。なんかヤだ。
※
やっぱりハナムラ楽器に持ち込んで、
最初の希望をもう一度伝えてみるか。
いや、できることはやり尽くしてみよう。
なぜなら、ハナムラさんには今、私はテナーウクレレを注文したいのだ。
一度に二つの用事を頼んだら、何かがお留守になってしまう。
「須山ちゃん、修理終わったよ」と電話が来て取りに行ってみたら
サドルが接着してあった、ってことになりかねない。
ああもうくっきり思い浮かぶわ。
※
弦が食い込まないように、という作戦の時に使った、
銅メッキの金属板が、まだ有る。
これで、テールピースを作ってみよう。
端を折り曲げて、丈夫にして、
弦を通す穴を開けて、エンドピンを通す穴を開けて、
裏の角に引っ掛けるように折り曲げて。
どうだろう。
※
ペンチで少しづつ折り曲げる。
一気にやると千切れてしまうから、
少し曲げては隣に移動して、というのを繰り返す。
直角くらいまで曲がったら、
指で全体を一気に曲げていける。
最後は金床の上で金槌で叩いて整えるが、
折り目のところは叩かない。
少し浮かせておいた方が、後で曲げに強くなる。
両側を二度折り曲げた。
これで弦のテンションに負けない、だろう。
※
弦を通す端の部分も折り曲げて二重にする。
そこに、ドリルで穴を開ける。
2個づつ4組、計8個の穴。
写真はこの作業の途中。
※
最終的にうまくいくかどうか分からないで作っているので、
なんとない不安感がいちいちつきまとって、
作業に取り組む手が遅れがちになる。
早く弾きたいのだが。
つづく
元々ブリッジは固定しないで作って欲しいと注文したのだから、これはチャンス。
自分で駒を削って作り、テールピースも手作りした。
もう少し細かい粗筋。
テールピースは木製の物をエンドピンに太い針金で引っ掛けた。
最初は良かったが、数週間経つとチューニングが決まらなくなってきた。
弦を締めても締めてもピッチが上がらないのである。
よく見ると、テールピースをエンドピンに掛けている針金が、
表板の端っこに食い込んできている。
弦を締めれば締めるほど、針金が食い込んでいるのだ。
チューニングが決まらないのは困るが、表板に妙な溝が
だんだん深く傷付いていくのも困る。
そこで、針金が表板に食い込んでしまわないように、
間に金属板を挟んでみた。
意図した通り、針金は食い込まなくなった。
これで安心。
と思ってチューニングしてみたが、
以前にも増して決まらない。
見ると、テールピースがすっかり傾いてしまっている。
弦を締めた側がグッとヘッドに近く傾いているのだ。
針金が板に食い込まなくなったのは良かったのだが、
金属板の上は滑りやすく、エンドピンを中心に回ってズレてしまったのだ。
ダメだこりゃ。
次いってみよう。
※
つまり、エンドピンに引っ掛ける形で考えても、
弦のテンションを上げた方に傾いてしまうからダメだ。
そうなると、ボディの後ろ側面に固定するしか無いか。
しかし、完成品である楽器に穴をあけたり
エンドピンを外してみたりするという、
元に戻せなくなることはしたくない。
あくまで今ある物の上に乗っける形で作れないか。
※
ボディの後ろ側面に板を取り付ける、
板が回ってしまわないように、端にくの字の金具を付けて引っ掛ける。
というのはどうだろう。
いやしかし金具を使うのがブサイクだ。美しくない。なんかヤだ。
※
やっぱりハナムラ楽器に持ち込んで、
最初の希望をもう一度伝えてみるか。
いや、できることはやり尽くしてみよう。
なぜなら、ハナムラさんには今、私はテナーウクレレを注文したいのだ。
一度に二つの用事を頼んだら、何かがお留守になってしまう。
「須山ちゃん、修理終わったよ」と電話が来て取りに行ってみたら
サドルが接着してあった、ってことになりかねない。
ああもうくっきり思い浮かぶわ。
※
弦が食い込まないように、という作戦の時に使った、
銅メッキの金属板が、まだ有る。
これで、テールピースを作ってみよう。
端を折り曲げて、丈夫にして、
弦を通す穴を開けて、エンドピンを通す穴を開けて、
裏の角に引っ掛けるように折り曲げて。
どうだろう。
※
ペンチで少しづつ折り曲げる。
一気にやると千切れてしまうから、
少し曲げては隣に移動して、というのを繰り返す。
直角くらいまで曲がったら、
指で全体を一気に曲げていける。
最後は金床の上で金槌で叩いて整えるが、
折り目のところは叩かない。
少し浮かせておいた方が、後で曲げに強くなる。
両側を二度折り曲げた。
これで弦のテンションに負けない、だろう。
※
弦を通す端の部分も折り曲げて二重にする。
そこに、ドリルで穴を開ける。
2個づつ4組、計8個の穴。
写真はこの作業の途中。
※
最終的にうまくいくかどうか分からないで作っているので、
なんとない不安感がいちいちつきまとって、
作業に取り組む手が遅れがちになる。
早く弾きたいのだが。
つづく
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