ラリーについて、おかわり

金曜日は、ラリーが死んで一年の、追悼ライブだった。

ベーシストのラリーについては、一年前に
ズラズラっと思い出を書いた。

http://blog.goo.ne.jp/su-san43/e/98aa975d7b2a65a70b3e28fbe4d30a53
http://blog.goo.ne.jp/su-san43/e/2732c46475c0dfebc2c81e459d3ec9ea

いかん。
自分の書いたもんを読んで胸が詰まってる場合じゃないや。

上に貼った記事にも書いた、爆怒銃（＝BAD★GUN＝）に
今回も無理矢理参加してきた。
アタシなんぞが、しかも久々に吹くというのには贅沢過ぎる
豪華メンバーバンドだった。
そりゃ、50絡みの男の古い友達を集めれば、みんないっぱしだもの。

ラリーが参加していたバンドが集まって演奏した。
ベースは、他の人になっていたり、ラリーが褒めちぎった若い子になっていたり、
機械になっていたり、旧友になっていたり。

ラリーのベースは、本人同様、おしゃべりだった。
だから、どのバンドの音を聴いても、向こうにラリーの音が透けて聞こえてきて
べらぼうに淋しい。

ラリーのおしゃべりは下町っ子のものだ。
ライブの時はずーっと楽屋にいてぺらぺらぺらぺらしゃべっている。
狭いんだから邪魔だよラリー。

入れ替わるバンド全てのメンバーを、ラリーはそこで見ていたんだろう。

私が上等に下品な冗談を言えば、ラリーはたしなめてくれた。
ラリーに叱られても、気持ちがいい。
下町っ子のカラリとしたしゃべりが私は好きだし、
ラリーに下品さをたしなめられて何だと言うのだ。

一つ思い出したのが、
ラリーは、いろんなバンドの音をいつの間にか録音して持っていた。
それも、リハの。
こいつらはさ、いついつどこそこのリハの時のあの曲でいい演奏してたんだよ。
なんて、たまに言っていた。
それ以来、私はリハも録ることにした。

ラリーの良いところ、というと、多くの人が
「人と人をつなげる」ところ、と言う。
え？人と人がつながる？けけけけ。須山、そういうことを言っちゃいけませんよ。
と、ラリーの笑いが聞こえてきそうだが、ソレじゃなくて。

ラリーの紹介で○○さんと知り合って、そこから今の音楽の仕事ができた。
なんて話はあちこちで聞く。
とにかく顔のデカいじゃない顔の広い奴だった。
お別れ会は「この後は飲みに行くんでしょ」という顔のミュージシャンで
ごった返したものだ。

そう言えば、私がfacebookを始めたのも、ラリーの葬儀で
"ムカシのバンド仲間"たちに会ったのがきっかけだ。
そして、その時に「追悼ライブやるからな、吹いてよ」と言われて、
ちょうど久しぶりに吹きたくなっていたのにきっかけができたのだ。

ライブで久々に吹けたのも、ラリーが死んでくれたおかげだ。
生きてりゃああだこうだ言って話がこじれて＝BAD★GUN＝は
すーぐ喧嘩別れだもの。

冥福を祈る？
そんなもんよりタラフクを祈ろう。