旅日記

旅の記録と紀行文を紹介する事でしょう。
写真は私が撮影したものを使用しています。

続台湾日記 田中

2007-06-14 15:00:11 | 台湾日記

縦貫線 台南車站 (台灣省台南市東區北門路)

駅売店で台湾ビールを買って改札から入場する。莒光號34次は12時06分に台南を発車した。席は希望通り窓側だが、進行方向左側、つまり西側なので日が差す。隣の通路側の席には先客の女性がいる。たぶん10代後半。会釈して窓側の席に腰を掛け、30代後半はビールを飲み始めた。駅まで急いで汗をかいていたので旨い。

莒光號は客車列車らしい走りだが、冷房は効いており快適だ。車窓には高鐵の高架が見えてきた。試運転の車両は見られなかった。結局、車両を見たのは一昨日の高鐵左營の車両基地だけ。今日は基地とは反対側の席に座っていたので見ていない。


車窓から見る高鐵の高架 (台灣省台南縣)

北回歸線紀念碑を車窓に見る。北回帰線は北緯23度26分22秒。これより赤道をはさんで南回帰線(南緯23度26分22秒)までの間が熱帯なのだそうだ。

列車は快調に北上を続けていたが、次第に速度が落ちて停止してしまった。駅ではない。すぐ近くで高速道路が線路を跨いでいる。快適だった空調が止まってしまった。何らかのトラブルに違いない。窓が開かないから、車内は蒸し暑くなってきた。停電かと思ったが、南行の線路を電気機関車が1両、警笛を鳴らして基隆方へ逆送していった。この列車を救援するのだろう。停電ではなく、この列車の電気機関車が故障したものと思われる。北行線だけが停電している可能性もあるが。車内放送で何か言っているが、分からない。他の乗客も話し合っているが分からない。情報が分からないのと、暑さとでイライラしてきた。

今度は警笛を鳴らして南行の電車と莒光號が通過していった。この列車の扉は手動なので、南行線に乗客が降りていたら危険である。やがてこの列車に衝撃があった。機関車を連結したのだろう。空調は止まったままだが、列車はゆっくりと動き出した。30分以上は立ち往生していたのだろうか。林内に14時30分着。手元の時刻表では停車駅ではないから、臨時停車だろう。1分停車して林内を発車。もう普通の速度に戻して運転しているようだ。ただし空調は止まったまま。二水に14時38分着。下車した客のうち、改札で駅員に何か言っているのがいる。日本の国鉄・JRでは2時間遅れで特急券・急行券の払い戻しとなるが、台鐡はどうなのか。定刻より54分遅れの14時40分に発車。なお二水には自動改札機あり。

このまま終点の松山まで行くのかと思ったが、田中で運転をとりやめた。隣の月台に停車している自強號に乗り換えるのだそうだ。全く情報が分からなかったが、隣の席の女性が教えてくれた。親切有難い。この先も不安なので、この女性に付いて自強號に乗り換える。決してストーカー行為ではない。乗り換えた自強號は14時51分に田中を発車した。 (つづく)


縦貫線 田中車站 (台灣省彰化縣田中鎮)
いずれも民國95年11月27日撮影