旅日記

旅の記録と紀行文を紹介する事でしょう。
写真は私が撮影したものを使用しています。

鉄道の日

2022-10-16 00:00:00 | 鉄道

旧新橋停車場 (東京都港区東新橋)

令和4年10月14日金曜日。150年前の明治5年9月12日に新橋-横浜間に鉄道が開業。明治5年は天保歴(太陰太陽暦)が使われており、グレゴリオ暦(太陽暦)で表すと西暦1872年10月14日となる。大正11年に制定された「鉄道記念日」だったが、平成になって「鉄道の日」と改称されている。そんな今日、汐留に出掛けてきた。開業時の新橋駅は汐留にあった。大正3年に東京駅が開業するとターミナル駅の役目を終えて汐留貨物駅となる。その貨物駅跡を再開発する時に昔の新橋駅の遺構が発掘され、整備されているという話は耳にしていたが、このような立派な駅舎が再建されているとは、タモさんがブラブラする番組を見るまで知らなかった。再建された駅舎は鉄道歴史展示室となっており見学してゆく。








プラットフォームも再現されている!


再現された軌道

使われているのは双頭レールで、すり減ってきたら上下逆さにして使用出来るという事だったが、その断面を写真に撮るのをすっかり忘れていた。


0哩標識

0キロポストではない。哩はマイル(mile)。鉄道のマイルをメートルで表すようになったのは昭和5年からだそう。せっかくメートル法にしたのに、昨今になって日本でもマイレージとか言うのはけしからん。ちなみに一日だけアメリカで車を運転したが速度がつかみにくかった。




乗車券 新橋 ➡ 桜木町(480円)

それでは現在の新橋駅に行き横浜まで列車に乗ってみる。当時の新橋駅は汐留駅(廃止)だが、当時の横浜駅は桜木町駅として現役である。東京臨海新交通臨海線(ゆりかもめ)、大江戸線の汐留駅は平成14年開業の新しい駅である。今の新橋駅は烏森駅が僭称しているようなくだりが百閒先生の文章にあったと思うが、この立派な駅舎を見た後ではそんな気もする。


JR東日本 東海道本線 新橋駅 (東京都港区新橋)

今の新橋駅は大きな駅だが、烏森駅は山手線・京浜東北線の前身?の電車だけの駅だったそう。


日比谷口(SL広場)へ


SL前のステージでは懐メロが♪


お店も出ていてお祭りである

各地の駅弁の販売もある。旧新橋停車場付近で釜めしを食べている人を見掛けたが、こちらで販売されていたのだろうか。




京浜東北線は快速運転中!

有人改札から入場する。京浜東北線で根岸線桜木町駅まで乗り換えなしだが、この時間は快速運転で新橋は通過してしまう。東海道本線の普通列車に乗る事にする。


JR東日本 東海道本線 普通 1883E列車 [E231系U33編成] (新橋)


metro 東海道本線で新橋を出発symbol6

クロスシート(ボックス席)の通路側、進行方向逆向きに腰掛ける。明治5年5月7日開業の品川に到着。150年前の明治5年9月12日より開業日が早いが、それは後で述べる。次の品川を出ると大森貝塚の文字を車窓に見る。エドワード・モース Edward Sylvester Morse が車窓を見ていて発見した貝塚だが、品川区にあったのかと思う。大田区側にも貝塚はある。六郷川(多摩川)を渡り東京都より神奈川県に入る。


metro 東海道本線で川崎に到着symbol6

明治5年6月5日開業の川崎で下車する。ここも新橋よりも開業が早い。東海道本線の普通列車は川崎の次は横浜に停車する。明治5年の列車は川崎の次は鶴見だったそうなので、鶴見に停車する京浜東北線の列車に乗り換える。


metro 京浜東北線で川崎を出発symbol6

京浜東北線の列車は混雑していて空席が見当たらない。川崎の次の鶴見に停車する。新子安で空席に腰掛ける事が出来た。新子安と次の東神奈川は明治5年にはない駅。鶴見の次には開業当時からの神奈川駅があったが、近くに現在の横浜駅が開業した時に廃止されている。横浜より根岸線に入り桜木町に到着。下車する。


JR東日本 根岸線 快速 1409B列車 [E233系142編成] (桜木町)


metro 根岸線で桜木町に到着symbol6

東海道本線 普通 1883E 新橋(15:10)→川崎(15:24) サハE231-3012
京浜東北線 快速 1409B 川崎(15:30)→桜木町(15:48) クハE232-1042
※横浜-桜木町間は根岸線。
◆新橋-桜木町間の運賃480円



切符は記念に持ち帰る。有人改札で無効印を押して貰うが、独自デザインのハンコもあるそう。国鉄時代からのデザインのハンコを押して貰いたくて「昔ながらので」とお願いした。横浜だけに「昔ながらのシウマイ」みたく言ってしまった。


JR東日本 根岸線 桜木町駅《南改札・東口》 (神奈川県横浜市中区桜木町)


駅頭の様子


駅前からはロープウェー「YOKOHAMA AIR CABIN」が運行


鉄道創業の地 記念碑

 日本で初の鉄道を作るために 明治3年(1870年)に鉄道資材を英国から購入し 横浜港で陸揚げされ建設が始まった。
 その2年後の明治5年(1872年)5月7日、この地に初代横浜駅が建設され、横浜、品川間に最初の鉄道が開業した。
 この鉄道創業の地を象徴して昭和42年(1967年)10月13日に記念碑が竣功した。
 その後、昭和63年(1988年)12月に現在の位置に移設され、当初記念碑のあった位置に現標を置いた。

平成26年7月

 公益財団法人 横浜観光コンベンション・ビューロー

(説明文より)







鉄道創業の地

 我が国の鉄道は、明治5年(1872年)旧暦5月7日 この場所にあつた横浜ステイシヨンと品川ステイシヨンの間で開通し、その営業を開始しました。
 わたくしどもは、当時の人の気概と努力とをたたえ、このことを後世に伝えるとともに、この伝統が受け継がれて、さらにあすの飛躍をもたらすことを希望するものであります。
 昭和42年10月14日
 社団法人 横浜市観光協会
 鉄道発祥記念碑建設特別委員会

(碑文より)

品川、川崎などの途中駅の開業日が新橋よりも早いのは、明治5年5月7日に品川-横浜間で先行開業していたからである。明治5年9月12日(新暦で10月14日)は新橋、横浜の両駅で開業式が行われた日で、この日が鉄道の日となっている。




110形蒸気機関車 (旧横濱鉄道歴史展示)



駅の商業施設には創業当時の蒸気機関車が展示されている。


アサヒ黒生ビール(400円)



旅の終わりに機関車を見ながら麦酒を一杯。「乗っては呑んでぇ~」ではないけど「降りては呑んでぇ~」と呑み鉄となった。今日は呑むつもりはなかったのだが。ごちそうさまでした。


DINING RESTAURANT KITEKI (神奈川県横浜市中区桜木町 CIAL桜木町1F)

ちなみに店内飲食とテイクアウトして表のテーブルでの飲食では価格が異なります。



復路は東横線で帰ろう。あれ、東横線がない。


JR東日本 根岸線 桜木町駅《南改札・西口》 (神奈川県横浜市中区桜木町)

東横線横浜-桜木町間は平成16年に廃止されている。やっぱり根岸線で帰ろう。




崎陽軒 シウマイ弁当(900円)

改札を入ると崎陽軒の売店が。車内で食べる訳ではないが結局、買って帰る事にする。東京工場のシウマイ弁当を食べる事が多いが、横浜工場のお弁当は掛け紙の上から紐で縛ってある。ところで10月1日に価格改定されて900円となった。残念だが致し方ない。


いただきます♪ いずれも令和4年10月14日撮影

相変わらず美味しい。ごちそうさまでした。