旅日記

旅の記録と紀行文を紹介する事でしょう。
写真は私が撮影したものを使用しています。

眼鏡橋

2022-10-29 20:00:00 | 

長崎電気軌道 蛍茶屋支線 5号系統 普通列車 [1800形] (浜町アーケード-めがね橋)

出島をあとにして眼鏡橋に向かう。今日は中華街で食事をして出島を見るだけのつもりだったが、もう一箇所は回ろうと観光案内所で場所を確認しておいた。路面電車の利用を案内されたが、あまり遠くないので歩いて行ってみる。途中、路面電車が併用軌道ではなく鉄道専用の橋梁で中島川を渡っているのを見る。広電天満橋を思い出す。



長崎電気軌道の橋梁は鉄道専用。広島電鉄の方は自動車は進入できないが歩道が付いていた。この橋を歩行者は歩けないが、すぐ上流側に賑橋があり、車両・歩行者ともに中島川を渡れる。


中島川本流に水路が合流している


眼鏡橋 (長崎県長崎市魚の町及び古川町間) (重要文化財)

眼鏡橋が見えてきた。



川面に映る姿と合わせて眼鏡に見えるはずだが、波立っていて今一つ。



ちょっとよそ見をする。山が迫る坂の街。港町らしい。






橋を眺めるのが目的なので渡らない



寛永11年(1634)架橋という眼鏡橋。明国より来日し興福寺住持となった黙子如定により架けられた石造アーチ橋。二連アーチ橋としては現存最古のものだそう。




眼鏡橋の上流、東新橋と魚市橋の間で水路が分流する



眼鏡橋付近で本流と合わせて水路が三つになっている。どういう事かというと、昭和57年に発生した長崎大水害で中島川は氾濫。眼鏡橋を含む石橋群も損壊・流出の被害を受けた。中島川は氾濫対策で川幅を拡げる必要があったが、川の両側にバイパス水路を設けて、川幅を拡げる事無く眼鏡橋は修復されている。




東新橋 (長崎県長崎市魚の町及び諏訪町間)

東新橋も延宝元年(1673)に架けられた歴史ある橋。石橋は寛政12年(1800)に架けられたが、昭和57年の長崎大水害で流失。今の橋は昭和61年に架けられたもの。ここもアーチ橋が画になるが、中島川で二連アーチ橋なのは眼鏡橋だけだそう。



では、中島川を離れて長崎駅に戻ろう。市民会館停留場より桜町支線を走る3号系統の電車に乗ればよかろう。新しい大きな建物が建築中である。オフィスビルか商業施設かと思ったけど、長崎市役所の新庁舎だった。さて電車に乗ろうと思うが、高校の生徒さんが大勢いて電停は人で一杯である。学校があって下校時に当たったのかと思ったが、市民会館から出てきているようだった。それは構わないが、路面電車の輸送力ではどうにもならない。長崎市内の路線バスがどうなっているのかも判らない。生徒さんたちが「歩こう」と言っている。長崎駅まで遠くないはずだし、地元の生徒さんについて歩けば大丈夫だろう。しかし市民会館から長崎駅へは坂を越える必要があった。車道と路面電車は切通で勾配は緩い。上を他の道路と立体交差しているのでトンネルのように見える。歩道はなく歩行者は通れない。坂の上には長崎市役所があった。新庁舎は坂の下に出来るのだ。


坂を下り…


長崎駅前に帰ってきた

長崎駅前停留場の南側で1号系統の走る本線と、3号系統の走る桜町支線が分岐する。市民会館から長崎駅前までは2区間内で、交通系ICカードの利用だとICチョイ乗り割引が適用されて100円だった。混雑していたので乗らなかったが、坂もあったので利用価値のある区間だと思う。歩いたおかげで坂の街を少しだけ体験出来たかな。


JR九州 長崎本線 長崎駅《かもめ口(東口)》 (長崎県長崎市尾上町)


コンコース

16時43分発の新幹線〔かもめ44号〕に乗り博多に戻るつもりだった。新幹線に空席はある。しかし新幹線は博多まで通じておらず、武雄温泉で乗り換える必要がある。接続する特急〔リレーかもめ44号〕の普通車指定席に空席はなし。そこで新幹線〔かもめ44号〕で武雄温泉に行き、途中下車して駅舎を見てから空席のある次の特急〔みどり46号〕で博多に行こうと思い、窓口氏に尋ねると、特急料金が割高になるとの回答。九州では新幹線乗り継ぎ割引は止めており、別々に特急券を購入しても料金に変わりはないと思っていた。後で資料を見ると、自由席の場合「西九州新幹線「かもめ」と門司港~博多~武雄温泉間を運転する在来線のリレー特急列車(「リレーかもめ」)とを武雄温泉で改札を出ないで乗り継ぐときの特急料金は、新幹線と在来線の特急料金を各々1割引して合算した特急料金とします。」となっていた。結局、武雄温泉で途中下車せず、新幹線と在来線リレー特急の両方に空席のある次の新幹線の切符を購入した。指定席利用の場合、自由席特急料金との差額は530円増し(通常期)。開業を記念して乗りに来ているのだから列車名の入った指定席の切符の方がいい。


乗車券・新幹線特急券 長崎 ➡ 博多(6,050円)

九州新幹線が部分開業だった時のように、新幹線・在来線リレー特急が一葉に纏められている。「幹特在特」と見慣れぬ表示も。新幹線〔つばめ〕と特急〔リレーつばめ〕の時にもあった表示らしい。18年前に新幹線〔つばめ〕・特急〔リレーつばめ〕に乗ったけど知らなかった。特別企画乗車券を使ったからかな。

(旅客営業規則 第57条の3第7項)
旅客が、鹿児島本線門司港・佐世保線武雄温泉間に運転する特別急行列車(36 ぷらす3号を除く。)と新幹線の特別急行列車とを武雄温泉駅において出場しないで乗継ぎをする場合(接続のために一時出場する場合を含む。)は、鹿児島本線門司港・佐世保線武雄温泉間の1個の特別急行列車及び新幹線の特別急行列車に対して、第 57 条第1項の規定にかかわらず1個の急行列車とみなして、全区間に対して特定の特別急行料金によつて指定席特急券、立席特急券、自由席特急券又は特定特急券を発売する。


JR九州 長崎本線 長崎駅《いなさ口(西口)》 (長崎県長崎市尾上町)

予定より30分ほど後の列車となった。この間に西口に出てみる。こちらの駅頭は工事中ではない。





ちょっと海を見てみよう。


長崎港を望む

山々に囲まれた天然の良港である。水深も深いそう。


女神大橋(1,289m)が港口に架かる


国道202号 旭大橋 (長崎県長崎市旭町及び尾上町間)

今回は4時間余りの長崎滞在だったが、次回は市内に宿泊してゆっくり散策したい。昼過ぎにやって来て、ちゃんぽん食べて麦酒を飲んだら、出島と眼鏡橋で精一杯だった。平和公園にもグラバー邸にもいっていないし、ロープウェイで稲佐山にも登りたい。函館だと北海道まで来たのだからとじっくり観光するが、九州はいつでも来れると思っているのかも知れない。


いずれも令和4年10月13日撮影

今回長崎に来た真の目的を果たすべく長崎駅に戻る。 (つづく)