今回図書館でお借りした本は、「シャーロック・ホームズ全集第1巻 緋色の習作」と
「第3巻 シャーロック・ホームズの冒険/アーサー・コナン・ドイル著」です。第2巻
は貸し出し中、予約空き待ちとなりました。この全集は、1997年初版発行され、
昨秋新装版として再発行されたものです。それまでの翻訳に物足りなかった二人の
シャーロキアンが、より完成度の高い訳本とするべく、新たに翻訳に取り組んだのが
このシリーズのようです。
以前この欄で、新聞で連載された「ガリバー旅行記」を紹介させていただきましたが、
それは、この全集のスタイルを踏襲していたようで、古い時代(日本でいうと、明治初期
にあたるなのかな)の欧州の世界観を理解しやすくするための詳細な注釈、解説が付属し、
1巻ではなんと総ページ数の約半分、3巻では三分の一ほどの分量を、そのために割いて
います。ただしこれは良し悪しで、本来ならすべて参照しながら読み進めるのが最良なのは
わかっていても、そうするとなかなか話が前に進まないので、結局私は、最低限度参考に
するだけにとどめました。
これまたガリバー~がそうであったように、これまで私は、子供向けに簡略された
ホームズものしか読んだことがなかったので、今回をいい機会に、探偵小説の元祖的
存在のホームズものを一から読んでみたいと考えたのでした。
この写真で伝わるでしょうか、1巻に比べ3巻は倍ほどの分量がある割に、お値段は
200円ほどしか違わず、お得感があります。どちらも4千円近いお値段で、いずれにせよ
私には手を出せそうになく、図書館で借りて読めるありがたみをかみしめましょう。
私が子供の頃読んだのは、どうやら~の冒険(の一部?)だったらしく、12編の短編
の中に、おぼろげな記憶が残っているお話がいくつかありました(『赤毛組合』『まだら
の紐』など)。途中で謎解きができたのは、ホームズ並みの明晰な頭脳のせいでなかった
のが残念です。
1巻の長編『緋色の習作』は二部構成、後編はがらりと趣向が変わり、古い西部劇の
ようなお話が延々展開されることに驚きでした。現代からすると、偏見と指摘される
ような描写も多々登場し、なるほど、その背景を正確に理解しようとすると、注釈の
手助けが必要となるわけです。
全9巻に及ぶ長大なホームズ物語に、最後まで付き合えたらと思います。
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