旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

長崎旅行(8)・・・食と酒

2009-05-29 15:08:55 | 

 旅の醍醐味は、その地の風光にふれることと食(含む酒)を味わうことにあると言えよう。もう一つ加えれば買い物かもしれない。一般論的に言えば、その地の文化に触れること、となるのであろう。

 長崎に着いたら先ず“ちゃんぽん”と“皿うどん”を食うと決めていた。12時半に到着するやその日の宿「JR九州ホテル長崎」(駅ビルの上)に荷物を預け、その駅ビルの中でも著名な『皇上皇』』に駆け込み食べた。柔らかい太麺の“ちゃんぽん”と固い細麺の“皿うどん”を一つずつとり、ワイフとシェアーして食べた。
 これは美味しかった。私の記憶の限りでは、九州各地(除く長崎)を含め東京などで食べた「長崎ちゃんぽん」を美味しいと思ったことはなかった(半世紀近く前に長崎で食べた味など忘れている)。「名物にうまいものなし」の典型の一つと断じてきたのだが、これは美味しかった。ワイフも太鼓判を押したので間違いあるまい。やはり、その地に行かなければ何も分からないのだ!
 夕食をどこにするかは迷った。浜町、思案橋界隈にしようとは決めていたが(もう一歩先の“丸山”の料亭は、さすがに躊躇するものがあったので)、ガイドブックなどの事前調査でも行きたい店ばかりだ。昼間の散策の中で、①『吉宗本店』のような店なら間違いないだろうが一般的、②『御飯』などは、はずれたら悲劇だが個性がありそう、・・・など物色しながら、結局後者の『御飯』にした。そしてこれは大当たりであった。
 五島列島でとれた魚を中心に、さまざまな料理が次々に出てくるコースをとったが、種類が多くてそれぞれの量は少なめという、私にはピッタシ(ワイフには若干の不満があったかもしれないが)。それに酒がいい。生酒として「鷹勇」、純米酒に「丸山」、「西の関」、「三千盛」、純米吟醸の「神亀」、「酔鯨」、「三井の寿」、純米大吟醸は地元の「東一」と福井の「吟粋」・・・これには驚いた。なぜ長崎に埼玉の「神亀」があるのかと問うと、社長は埼玉出身らしい。それにしても「神亀」とは良くぞ選んだ、などと思っていると、これも思いもよらない“ほや”などが出て、「神亀」にピッタリであった。その他地元の「東一」と「三井の寿」を飲んだ。
 店内に流れる音楽は「なだそうそう」や「・・・ざわわ、ざわわ・・・」など沖縄の音楽ばかり。これも社長が好き、という理由だけによるようだ。
 すべて客に媚びるところが無い。この料理とこの酒とこの音楽(雰囲気)を好む人こそ来てくれ、と言っているようだ。私はそれにピッタリはまった人間であったのかもしれない。
                             


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