長崎から無事に帰ってきた。
心配していた列車の切符は、別府駅の観光案内所で難なく購入できた。(往)別府―長崎、(復)ハウステンボス―臼杵(長崎―ハウステンボスはバス)は、『二人割引』なる約半額の券があって、しかも全て指定券も良い座席が取れた。航空券の「いっしょにマイル」と同じで、二人の旅の恩恵を全て受けた感じだ。
長崎は、雨ではなくて晴れていた。暑いぐらいの中を精力的に回った(詳細は後述)。ハウステンボスは雨の予報もあったが、これも薄日のさす中を楽しく回った(同じく後述)。
今度の旅の最重要課題は「母の49日・・・納骨」の行事だ。別府―長崎―臼杵と回り、母の法要も無事終えた。
この5泊6日で、たった一時間だけ雨に遭った。それが母の遺骨を墓に納める時間であった。
家で読経を終え、お寺に向かうために家を出ると、ポツリ、ポツリと降り始めた。徒歩5分の寺に着くころは大粒の雨になり、本堂の軒下でしばし待つが、「これは本降りか・・・?」と納骨を強行、弟がずぶ濡れになりながら事を終え、和尚さんのお経を雨の中で聴いてとにかく事を終え、法要会食の会場へ向かった。
そしてその会場に着いたときに雨は上がり、料亭の美しい庭の緑が初夏の夕陽に映えていたのだ。
結論として・・・「母は墓に入りたくなかったのではないか?」ということになった。
しかし、母にはその道しかない。
母らしい最後の抵抗であったかもしれないが、未だそのエネルギーを持っているのなら、きっと、素晴らしい冥土の旅を続けるだろうと確信している。