★日本のロケット「H3」1号機
岡田匡史(まさし)42歳
JAXA所属プロジェクトマネジャー、名古屋出身
東海高校
東大工学部宇宙工学卒
東大・大学院航空宇宙工学修士修了
慶應大大学院博士課程、システムマネジメント研究
大学卒業後、日本総合研究所に入社し、民間企業の戦略コンサルティングに従事していた。
昨日、その発射の状況をライブ中継で見ていた。
私の感覚では発射1分前にはエンジンが点火され、白煙がもうもうと立ち込め、カウントダウン10秒前には怒り狂う発射寸前というイメージがあったが、昨日はカウントダウン0秒になって初めて主力エンジンが白煙を噴き始めた。
「何か遅くねェ?」と思って見ていたが、紅蓮の炎を見せることなく、その白煙は次第に勢いを失い、ついには微動だにしなくなってしまった。
表向きの原因は、2本の固体補助ロケットが点火しなかったことで中止になったという。その根っこの原因は、主力エンジンが点火したものの推力が十分にならなかった為に、シーケンス信号が2本の補助ロケットに連絡しなかった、あるいは信号回路そのものの不備ではないかと推測されているそうな。
H3は三菱重工が2014年から開発を進めて来て、これまでの開発費は約2060億円に上る。
岡田さん、打ち上げ中止後の会見で、泣きじゃくっていたが、みっともない。
これまでH3型ロケットは何度も失敗していて、まだ一回も成功したことがない。
本来ならプロジェクトマネジャーはクビだが、ここまで来たからにはクビにもできないだろう。
今回の失敗を時間をかけて徹底的にチェックして、次のロケット発射にかけるしかないだろう。
ただ、次も失敗したら、プロジェクトマネジャーを変えた方がいい。
科学であっても人が変わると品も変わる。
次がラストチャンスだ。
(じゅうめい)