WESTWOOD -手作りビンボー暮らし-

持続可能な社会とは、必要なものはできる限り自分(達)で作る社会のことだ。衣食住なんでも自分で作れる人が偉いのだ。

保険 ♪アヒルンルン~

2008年05月13日 | このごろ思うこと

 昨日、口腔内腫瘍摘出手術の術後経過診療で病院へ行ってきた。術前のインフォームドコンセントの“契約書?”では「口腔内腫瘍摘出手術」と堂々と書かれていたのだが、病理検査の結果は幸い良性のものでいわゆる“癌”ではなかった。おかげさまで術後の傷の回復も順調で、めでたく「死ーね」、もとい「シーネ」も取れた。「シーネ」をセットした状態での食事は食べにくいし食後の“掃除”もめんどくさい。久しぶりの自由な食事は快適でおいしかった。

 私の担当医はK先生という若い女医さんで、主治医の先生の下で研修中のようなのだが、患者とのコミュニケーションをとることに注力されているのが伝わってくる将来有望なドクターだ(別に美人だから贔屓してるわけではない。まあ、診てもらいに行くのが楽しみなのは確かだが)。
 診療が終わって会計の順番を待っていると、K先生がわざわざやってきて、「診断のためのX線写真で今回の腫瘍とは別に「扁桃腺の石灰化」というのが見つかったので、念のために耳鼻科を受診された方がよいと思います。予約を取れる日時を調べて相談の電話を差し上げますので。」と話された。
 「京大病院なんて大病院のこと、てっきり病院の事務かせいぜい看護師さんからでも電話があるのだろう」と思っていたら、なんと先生から直々に電話があり都合の合う日を話すと、「では私の方で予約をとっておきますので」と言ってくれた。正直言って予想外、医者、特に大病院の医者なんてお高くとまっているものと思っていたが、「私に気があるの?(んな訳無い)」と思ってしまいたいくらい親切。私はどちらかと言えば医者と病院(とりわけ大学病院)は大嫌いだがちょっと考えを変えようかな。

 さて、子供達が小さいうちは、私に万が一のことがあった場合を考えて「死亡、重度障害」中心の保険を掛けていた。しかし、年をとると今回のように次から次にあちこち“ガタ”が出てくるだろうし、家のローンもナントカ終わって、子供達もあと一人を残して成人したので生命保険ももう必要ない。病気・入院・手術中心の保険に変えようと問い合わせた。ただし、「いいな、いいな」や「アヒル」の世話にはならないつもりだが。
 保険屋ってのはどこも一緒と思い知らされた。「いいな、いいな」や「アヒル」のTVCMでは小さく「1.最近3ヶ月以内に医者から入院、手術を勧められたことがある。 2.過去2年以内に入院、手術したことがある ヤツはダメ」と書かれているが、どこも同じだった。結局、ついこの間入院・手術を受けてしまった私は、(結果癌ではなく大したことはなかったのだけれど)病気・入院・手術中心の保険には、変えることも新規に入ることも、あと2年間はできなくなってしまったのだ。

 要するに、保険屋の綿密なデータ解析の結果では、「1.最近3ヶ月に医者から入院、手術を勧められたことがあったり、 2.過去2年以内に入院、手術したことがある ヤツ」は再発、再罹患する確率が高い、保険屋が儲からないオイシくない客、ということなのだろう。アメリカの民間健康保険も似たような足切りがあるやに聞く。

 大ブーイングの「後期高齢者医療保険」でも、一応公的保険なのでさすがにこんな足切りはまだない(保険料払えないと保険証取り上げにはなるが)。しかし、医療費増大を口実に公的健康保険の保険料増や給付減が進んでいくと、いずれ民間の保険で補完せざるを得なくなってくるだろう。というより、「いいな、いいな」や「アヒル」達の目的はそこにあるのは間違いない。「最後の年金持ち逃げ世代?」=「団塊世代」の金をふんだくってやろうというわけだ。
 では、団塊以降=65歳からそれも減額された年金しかもらえない世代=は?。彼らが月々3,000円ぽっちで「50、80喜んで」入れてもらえる保険などその頃にはなくなっているだろう。「保障が欲しいなら若いうちに保険に入って延々と保険料を払い続けなさい」ということだ。