ここしばらくお口の手術ネタが続いていますが、こうしたことがあると周りでもそうした話題になりやすく、私の入院・手術など足元にも及ばない壮絶な体験談が普段以上に耳に入ってきます。
入院中同室だったSさんは、京大病院での腎臓移植第1号で胃も切っているそうで、毎日様々な免疫抑制剤がおやつ代わり。それでも入院中に抜け出してはパチンコをしに行くような陽気さ。私がジャイアンツをケチョンケチョンにけなしていたらジャイアンツのことを良くご存知なので、「どちらのファンで?」とたずねると「巨人」との答にひっくり返りそうになりました。
向かいのベッドのHさんは、甲状腺・喉頭ガンで喉の周りをほぼ全摘、小腸を取ってきて喉を作り、首を動かせず4ヶ月は管で栄養を摂る状態で首が固まってしまい、リハビリが大変だったそうな。私が同室のときはすでにスタスタと自分で歩いてトイレや風呂、売店にも行かれてました。たぶん、再発の恐怖はあるだろうに。
Nさんは、職場で倒れ意識不明になって救急車で運ばれ、脳腫瘍で手術。一命を取り留めたが再発し、再手術するか迷っているとのことでした。
「田舎暮らし」なかまのSさんは、急性骨髄性白血病。ちょうど渡辺謙さんが発病されたのと同時期で、渡辺さんの闘病に励まされ、2例目の自家骨髄移植と、頭が剥げ副作用にのた打ち回るほどの化学療法の末、今では奇跡的に?健康を回復されたとのこと。今では、そんなことがあったとは思いもよらないほどの元気さだ。
同じ仲間のKさんは自己免疫疾患の難病で長い入院生活の末、自宅療養を続けながら闘病中だ。今ではたまに現場にも遊びに来られ、薬のせいで少しふっくらされてはいるが明るく元気そうだ。
また、Uさんは軽トラ運転中に大量の血を吐いて病院に担ぎ込まれ、胃ガンで胃の全摘、転移抑制治療を続け、食事を摂るのもままならないながらもどこにそんなパワーがあるのかと思うくらい、あちこち走り回って木に登ったりチェンソー振り回したり蕎麦を打ったりしておられる。
まったくみんな凄い人たちだ。
ポンペイウスさんが「人間として生きることの意味」記事で、「臓器移植してまでの延命や難病にお金をかけること」への疑問をコメントされていますが、私も過剰な延命「医療」には否定的でした。しかし、こうした方々のお話を見聞きすると少し考えを改めないといけないかな、とも思っています。