畑作では雑草防止と保温・保水目的で“マルチ”を施すことがよくある。代表的なものに敷き藁、籾殻、最近では手軽さでビニールマルチ(ポリマルチ)も多いが石油製品だし見栄えも良くないし、後始末をちゃんとしないと汚く見苦しい。使用後は自然に帰る?紙マルチならましかもしれないが少々値が張る。
マツタケ山作りでは除間伐材が大量に出る。材として使えるものはまだ良いが、小径木や潅木では薪くらいにしかならない。まつたけ十字軍会員のNさんが、どこかから破砕機を手に入れてきて除間伐材を木材チップにしている。燃料にしたり、ぬかるみの舗装材に利用しているが、マルチとして使えないかと思って、トマトとカボチャを植えた畝でテストしている。今のところ大変具合がよく大いに使えそうだ。
写真のように、カバーし切れていない畝側部には雑草が生えてきているが、チップで覆われた畝上部はほとんど雑草が生えてこない。桧の混ざるチップは、虫によっては防虫効果もあるかもしれない。
晴天続きでもチップの下の土は適度に湿っていた。植えつけたのが霜の下りる時期を過ぎてからなので分からないが保温・防霜効果もありそうだ。しかも通気性、調湿性に優れた木材チップは、ビニールマルチのように蒸れ過ぎて根腐れなどの心配もない。秋になって用済みになれば、紙マルチのようにそのまま鋤き込んで一冬置けば肥料にもなるだろう。来年の植え付け時まで効果と様子を追ってみるつもりだがかなり期待できそう。