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◆のべ10回の緩和放射線治療が終わった。痛みがほとんどなくなった。
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◆訪問診療、在宅医療に/もし家に帰って、ケアする医師やその他の専門家が決まっていないという空白期間中に何か起きたら大変なことに/ともかく当事者になって進めていく段階に一気に来た
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◆ソフトボールほどに育ったメロンの実/ミニトマトやキュウリ、いんげんは食べ始めている。
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●てらまち/
◆昨日の午後に抗がん剤を点滴。そのあとは「左肩から腕に突然襲ってくる激痛」は全く無い。素人考えでは、がん細胞がビックリして縮小し、神経を圧迫しなくなったから/入院4日目
●てらまち/
◆今日は「抗がん剤カバジタキセル」の投与/なんの不快感も、吐き気も、疲労感もありません/入院3日目。
●てらまち/
◆日本緩和医療学会/がんの患者さんの多くは医療用麻薬の使用を恐れている /麻薬中毒のイメージから敬遠され、痛みを我慢して過す方も少なくない
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◆聖火応援隊・中国が動員/当局が旅費負担
●ふむふむ・気になる新聞記事など
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2008-05-01
オリンピックの聖火リレー、この1ヶ月、世界で話題をまき散らした。
長野市の聖火リレーも同様。
4月27日の朝日新聞はそのことや背景、世界状況を詳しく報道。
続けて4月29日は
「聖火応援隊 やっぱり動員 中国当局が旅費負担」
と。
記事中で、中国側の答弁として
「そのような質問をして、どんな意味があるのか」
今でもそんなことをする国があるのかと思った・・・・けど、よく考えてみれば、日本でも、政府の公聴会等に動員費が公費計上されたり、やらせ発言が暴露されたりしたのは、まだつい最近のこと。
ともかく、スポーツ報知の各国の状況の報道をみて、
最後は、地元長野の信濃毎日の、混乱で経済効果が予想外の大、との旨の記事でしめる。
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●聖火リレー 燃え広がる愛国心、冷める世界
朝日 2008年04月27日00時35分
18.7キロをつないだ長野市の聖火リレーのゴール、若里公園。最終走者の野口みずき選手を迎えたのは、赤い中国国旗の波だった。
沿道には多くの中国国旗が掲げられ、聖火リレーの一団を応援した=26日午後、長野市、遠藤啓生撮影
ゴール付近で中国国旗を掲げる人たち=26日、長野市の若里公園、杉本康弘撮影
それら五星紅旗の一部は中国から送られたものだ。インターネットサイト「新浪網」が、募金を集めてリレーの通る国に住む中国人に旗を送る活動を続け、「愛国の模範」と称賛されている。寄付金は400万円でこれまで1万6500枚を製作。長野にも千枚が送られていた。
到着式が始まると、旗が振られ、中国国歌が響いた。北京五輪組織委の李炳華・副会長が「日本の熱情は我々に美しい友好感情を残した」と成功を強調すると、留学生から歓声が上がった。
式典の間、会場を囲むように、そろいの白いTシャツ姿の留学生100人以上が両腕でスクラムを組み、「リレーを守ろう」と何度も叫んだ。チベット問題を訴える人も、見に来た日本人も中に入れない。富山県から来たという留学生(27)は言った。
「聖火を守るためには仕方ない。日本の人が見られなかったとしたら申し訳ない。でも、皆で『日本、長野、ありがとう』と叫んだ。日中友好の気持ちは伝わったと思う」
そんな彼らに遮られ、走者の友人を応援に来た地元の短大生(19)は式典の様子がほとんど見えなかった。「違う国にいるみたい。聖火だけでこんなに熱くなっていると、ちょっと引いちゃう」
東京の銀行に勤める上海出身男性(45)は89年の天安門事件をきっかけに出国した。一党支配を続ける共産党は好きではない。政治に興味はないし、リレーも最初は見るつもりはなかった。
北京五輪の聖火リレーを巡る動き だが、各地の抗議活動を見て気が変わった。「中国にも問題は多いが、聖火の妨害が起きることまで、一方的に中国を悪者扱いするのは我慢ならない」。西側メディアの不公平さを訴えるため、自らチベット問題のビラを作って沿道で配った。
相次ぐ妨害が、体制を嫌って外に出た中国人の心にさえ火を付け、わき起こる愛国心が皮肉にも、北京五輪と中国のイメージを変えていく。
長野県飯田市の女性会社員(28)はチベット旗を持って沿道を歩いた。政治的なことを表現するのは初めて。インターネットで知り合った仲間と、前夜、長野駅近くの居酒屋で待ち合わせた。10人の予約に対し、60人が集まった。
三国志が好きで、チャイナドレスにもあこがれた。だが、五輪が近づくにつれ、中国の別の顔が見えてきた。
「愛国心が強いのはいいけど、抗議も力で押さえつけようとしている」
いつもの五輪と違う雰囲気が、日本の中に少しずつ広がっている。
埼玉県富士見市の小さな町工場「辻谷工業」に今、国内外のメディアから取材が相次ぐ。同社製の砲丸を使った選手は、前回まで3大会連続で表彰台を独占してきた。
手作業で重心をど真ん中に合わせる辻谷政久社長(75)の職人技は、最新の機械にもまねできない。だが、北京には提供しないと決めた。
04年、サッカー・アジア杯での中国人サポーターの反日ぶり。続く05年に起きた反日デモを制止しない当局の態度を見て、気持ちが切れた。
「よく意思表示してくれた」「まだ侍が残っていた」と激励の電話や手紙が100件以上。反対は1件だけだ。
この日、中国主要メディアはリレーへの妨害や抗議について触れず、「順調に終了」と速報。新華社通信は「沿道の観衆は情熱的な拍手で祝意を示した」と報じた。
ネット上では「中国国旗が通関の際に持ち込みを拒否された」といううわさが出回り、中国外務省は否定のコメントをわざわざ出した。
■傷つけられた自尊心
26日。中国安徽省合肥の仏系スーパー「カルフール三里庵店」の正面に「北京五輪を応援しています」と横断幕が掲げられた。売り場は北京五輪の応援歌が流れている。18日、「仏製品ボイコット」を叫ぶ百数十人が内装やレジを破壊、店員を殴った。同店はさらなる被害を食い止めようと懸命なのだ。
店の周辺では、メーデーの5月1日に再びデモをしようとビラを配る人がいた。デモに参加し、「このままでは外国人が北京五輪に来なくなる」と教授に説得された男子大学生は「それでも抗議は続くだろう」と話した。
3月のチベット騒乱で中国への風当たりが強まり、五輪の聖火リレーはロンドンやパリで、中国批判をアピールする格好の舞台となった。中国人の自尊心が傷つけられた。
そこで英雄に祭り上げられたのが、車いすの女性聖火ランナー、金晶さん(27)。7日、パリのエッフェル塔近くを走った。チベット独立の旗を掲げる男たちが次々と向かってきたが、金さんはあごに傷を負いながらトーチを抱きしめて守り抜いた。
映像は中国で繰り返し流され、金さんに毎日100通以上の応援メールが来た。民族感情に火をつけ、五輪開会式不参加を示唆したサルコジ仏大統領の発言もあって、「カルフールがダライ・ラマ14世に資金援助している」というデマとともに抗議行動へとつながっていく。
「中国人は最強だ。外国は口を出すな」
「フランス人を抹殺しろ」
ネットに書き込みがあふれ、米CNN、英BBCなどの北京支局に嫌がらせ電話が殺到した。
北京五輪は「中華民族100年の悲願」と形容される。01年、五輪開催が決まり、北京市民は異口同音に叫んだ。「世界が我々を認めた」
以来、国を挙げて準備してきた祭典が、世界中からおとしめられている。加えて今回の背景となったチベット問題は台湾と並び、中国が最も神経質になる政治課題だ。中国人民大学の康暁光教授(政治学)は「中国が友好的と見ていたフランスと、最も敏感な『五輪』『国家統一』という問題とが結びついた。歴史認識が原因の反日デモとは比較にならない衝撃だ」と話す。
「中国人民が傷ついたことを深く理解する」
21日、上海を訪れたポンスレ仏元老院(上院)議長は、金晶さんの前でサルコジ大統領の親書を読み上げ、彼女の手にキスをした。仏政府は事態を沈静化させようとした。
ところが金さん自身は、その数日前に「カルフールへの抗議を支持しない」と言ったため新たな攻撃の的になり、ネットで「仏のスパイ」などと中傷が激増した。
山東省青島市にある団地5階の一室。ドア周囲に「売国奴」「良識を知れ」などの落書きがある。排泄(はいせつ)物を入れた鉢が置かれたこともあった。理由はここに住む夫妻の長女で米留学中の王千源さん(20)の行動だ。
米サンフランシスコで聖火リレーがあった9日、デューク大でチベット支持の学生と中国人留学生がにらみ合いとなり、王さんが仲裁に入った。その映像がネットで出回り、「チベット独立を支持する裏切り者」と攻撃が始まる。王さんの写真や住所、家族の身分証番号まで流出した。「敵と味方に区別して徹底攻撃する風潮は文化大革命そっくり」と王さんは憤る。
「五輪100日前の祈り」という記事が最近、中国の雑誌「財経」電子版に掲載された。作者のコラムニスト魏寒楓氏は聖火リレー妨害への一面的な反応に疑問を提起。「言論の自由を守れ」と主張した。
魏氏は語る。「北京五輪への抗議を単なる妨害とみなして済むのか。なぜ多くの人が抗議するのかを、私たちは真剣に考えなければいけない」
■チベット人には困惑も
パリ中心部のビルにある「国境なき記者団」の事務所は、黒いTシャツの束であふれ返っている。
手錠の五輪マークで中国の人権侵害を告発する。メディアで注目されてファッションとして人気を呼び、注文が相次いでいる。資金源は、このTシャツや出版物の販売収入が大半。寄付も加え、年間予算は約400万ユーロ(約6億4千万円)。スタッフはわずか25人。各国で投獄された記者や犠牲となった記者の遺族への支援に取り組む。
創設者のロベール・メナール事務局長は、左翼運動などを経て南仏モンペリエでラジオの記者をした。したたかな戦略家ぶりが今回、十二分に発揮された。
3月24日にメナール氏自身がギリシャでの聖火採火式に乱入。以後、聖火リレーが妨害される流れをつくった。メナール氏の原則は「五輪ボイコットは呼びかけない」。スポーツと切り離し、聖火リレーを中国の政治宣伝と見なして集中攻撃することで、祝賀ムードを吹き飛ばした。
「あんなにたくさんの人が聖火を消そうとするようになるとは想像もしなかった」と振り返るメナール氏。26日は長野・善光寺前で座り込みをした。「私たちの活動は成功に終わったと思う」
チベット人はメナール氏らとは関係なく、以前から抗議デモを計画していた。
米サンフランシスコの聖火リレーの際、北カリフォルニア・チベット人協会のンゴドゥプ・ツェリン会長は「暴力に訴えたら、中国政府がチベット人の悪印象を世界に見せつける口実をつくるだけ。術中にはまってはだめだ」。NPO職員、ヤンチェン・ラモさんは「感情が高ぶるのはわかる。でも我々は中国政府に反対しているのであって、リレー走者に反対しているのではない」と話した。
聖火リレー妨害が多くのチベット人に困惑の種をもたらしたのも事実だ。
(延与光貞、上海=西村大輔、パリ=国末憲人、ロサンゼルス=堀内隆)
●「聖火応援隊」やっぱり動員 中国当局が旅費負担
朝日 2008年04月29日06時24分
【北京=峯村健司】北京五輪の聖火リレーへの妨害を防ぐため、各地の中国大使館側が旅費を負担するなどして、現地の中国人留学生らを大量動員していたことが関係者の話でわかった。「人間の壁」による妨害対策を指示するなど、対処マニュアルも作成。各地で赤い中国国旗を振っていた「聖火応援隊」は、やはり当局主導だった。
長野市を走った26日の聖火リレーでは、約5千人の中国人留学生らが日本各地から集まった。東京から参加した複数の留学生によると、前日から夜行バスで向かい、1人2千円の交通費を負担したが、残りの費用は、すべて大使館側が負担してくれたという。
配られたマニュアルでは、(1)聖火が引き継がれる地点にそれぞれ20人ずつ集まって「人間の壁」をつくり妨害者の進入を防ぐ(2)自分たち以外の大人数の団体を見つけたら責任者に報告する(3)不審な物を発見したらすぐに新聞紙や服で包んで排除する、などと書かれている。
さらに「体を張って妨害を食い止めてもいいが暴力を振るってはいけない」「大声を出してもいいが、相手を侮辱するような言葉は使わない」など、法律やルールを守るよう呼びかけ、現場でも注意されたという。中国のイメージが損なわれないよう配慮していることがうかがえる。
関係者によると、パリやロンドンで聖火妨害が相次いだため、各大使館が中国人留学生や華僑を動員し、聖火を防衛することを決めたという。オーストラリアのキャンベラでは1万人以上が、アルゼンチンのブエノスアイレスでも数千人の留学生らが動員された。リレーが通過しなかったカナダやニュージーランドなど15カ所でも、現地中国人による大規模な「北京五輪支持集会」が開かれている。
24日にあった中国外務省の定例会見で、「中国大使館が費用を負担して現地の中国人を動員しているのか」という記者からの質問に対し、姜瑜副報道局長は「そのような質問をして、どんな意味があるのか」と明言を避けた。
●聖火は中国へ 抗議行動、逮捕者…プレーバック“リレー狂騒曲”
2008年4月30日06時01分 スポーツ報知
北京五輪の聖火は29日、ベトナム・ホーチミンを回り、国際ルートでのリレーに一区切りつく。来月2日に香港入りするが、先月24日のギリシャでの採火式から始まった“平和の祭典”は、計20か国を巡る間に中国政府のチベットでのデモ弾圧に端を発した抗議活動が拡大。各国で逮捕者が続出し、中国人住民が大挙して押し寄せるなど混迷を極めた。「聖火防衛隊」なる謎の集団も話題を集めた。激動の1か月、「リレー狂騒曲」をプレーバックした。
◆逮捕・拘束者
聖火騒動で世界各地で少なくとも120人以上の逮捕・拘束者が出た。抗議活動の始まりは五輪の聖地からだった。3月24日、ギリシャ・オリンピアでの採火式の式典中に手錠で五輪模様が描かれた幕を手にした国際NGO「国境なき記者団」のメンバーが乱入し、2人が拘束された。1週間に及んだギリシャでのリレーで、20人以上の逮捕・拘束者を出すと、抗議の輪は欧米諸国で一気に広がった。
リレー序盤の英仏両国がピークで、人権意識が高いお国柄を反映し、ロンドンで36人、パリで35人が拘束された。その後、各国が厳重な警備態勢を敷いた結果、その数は激減。英仏以降は豪州での7人が最多だった。しかし20か国のリレーでかつてない逮捕・拘束者が出たのは、五輪史上の汚点と言えそうだ。
◆警備態勢
各国が敷いた警備態勢は、「厳戒リレー」の象徴となった。長野での聖火リレーで日本が投入した警官の約3000人は皇族警護級だったが、各国と比較すると平均的な規模。
最大級はインドの約1万7000人。リレー距離は当初予定から短縮され、わずか2・3キロに過ぎなかったが、亡命チベット人約10万人が暮らすお家事情があり、ニューデリー市内各地に警官を配備。それでも抗議活動が?発し、数十人が拘束された。
2番目が韓国・ソウルで、9000人以上が投入された。厳重な態勢を敷いたにもかかわらず、デモ隊と中国人の小競り合いが各地で?発。角材が飛び交ったり、報道陣や警官も襲撃され、シンナーをかぶり焼身自殺を図った人も出るなど、リレー終盤で最も混乱した。
◆世界各国の中国人
世界中に存在する「中華街」を抱える民族は、世界各国で仰天の“動員力”を誇示し、聖火リレーを反中国一色にさせなかった。
異例の聖火リレーへの賛否が高まっている中で行われた豪州・キャンベラには「聖火を守ろう」を合言葉にシドニーやメルボルンなどから在豪留学生など中国人1万人が集結。またソウルも赤い中国国旗で街を埋め尽くされ、その数は5000人以上とも1万人とも言われた。日本でも新華社によると5000人が集まった。
各国でのデモ隊との対決は数で圧倒し、中国人の結束力を示した形だが、一部では各国の在中国大使館が遠征費を肩代わりし、動員を支援していた話も浮上している。
遠隔地でも存在感を発揮。アフリカ東部のタンザニアでは、出発地点に約400人の観衆が集ったが、そのうち約100人が中国人だったと現地で報道された。
◆聖火防衛隊
走者を取り囲むように伴走し、妨害に対し、実力行使で阻止する青いジャージーの男たち。中国側が各国に派遣し、「警察学校の学生から選抜したボランティア」などと説明した面々は「聖火防衛隊」と名付けられ、聖火リレーの主役にのし上がった。
ロンドンやパリではリレーを妨害する人たちを暴力的にねじ伏せる場面が連発。地元の治安当局を差し置き、リレーを取り仕切る行動や身分の不透明さも重なり、批判が高まった。
それでも当初は各国が防衛隊を受け入れたが、断固拒否したのが豪州。「聖火を警護する権利はない」として、あくまで自国の警備を貫き、走者の隣での伴走を認めなかった。当日は防衛隊2人が走ったが、役目は火の管理のみで、聖火に近づこうとすると現地警官にひじを引っ張られ、阻止される一幕もあった。
◆襲撃続発!!苦難の連続
世界を駆け巡った1か月に及ぶ旅で、主役の聖火は苦難の連続だった。
各所で聖火襲撃が続発。ロンドンでは走者が名物の2階建てバスに避難。パリでは激しい抗議に少なくとも3度聖火を消され、約28キロの行程を6キロ残してリレーを強制終了。残り区間をバスで搬送する措置を取った。米サンフランシスコでは、出発直後に近くの倉庫に入って雲隠れ。予定とは別のコースを走るなど珍場面の連続で、走者がトーチを持ってつないでいく本来の趣旨を大きく外れた。
さらにパキスタンとインドネシアでは予定を変更し、一般市民を締め出して政府関係者らが見守る中、国立競技場などを周回。日本でも火が消えるアクシデントがあった。
●聖火リレー決算は? 警備は出費増、経済波及は億単位
信濃毎日 4月29日(火)
長野市内で26日に行われた北京五輪聖火リレーは、混乱に備えて警備や規制を強めた結果、運営や警備の費用が当初より増える見通しだ。余分な出費を余儀なくされた半面、主催者発表で延べ8万人以上が集まり、億単位の経済効果があったとの分析も。聖火リレーとお金をめぐってはさまざまな評価が出そうだ。
市実行委員会事務局の市教委体育課によると、実行委の予算は計3000万円。日本オリンピック委員会(JOC)と長野オリンピックムーブメント推進協会が1000万円ずつを負担。北京五輪組織委員会(BOCOG)とスポンサー3社で計800万円などだ。
支出は現時点で、運営管理に1000万円、沿道警備の委託に600万円、広報分が700万円-などの見込み。市費200万円を充てる予定だった記念イベントは中止したため浮いた格好だが、▽式典会場を仕切る三角コーンを追加購入▽関係者用のIDカード増発-など細部の変更が相次ぎ、「積み重ねれば予算オーバーになるのでは」と職員。決算は5月中にまとまる予定だが、市教委によると、超過分をどう補うかは未定という。
県警は、交通規制で100人-300人程度と見込んでいた動員数が約2300人に膨らんだ。伴走した機動隊員の白い運動着100人分の約80万円と、南信地方から動員した50-60人分の宿泊費30万-40万円が余計な出費になりそうだ。土曜日勤務分を今後、代休で埋められるかは不透明で、人件費がかさむ可能性もあるという。
警視庁など応援部隊約800人分の宿泊費はそれぞれの部隊が負担する予定。1人当たり1泊7、8000円として、少なくとも計600万円前後に上るとみられる。
一方、動員警察官のほか、チベット、中国双方の支援活動をした人、報道関係者、観客らが押し寄せ、長野市内のホテルは25日、軒並み満室。駅前のインターネットカフェも満席で、入店を断り続けた。店長は「通常の2倍の売り上げになった」という。
中心部で未明まで営業するファミリーレストランも25日深夜からグループの来店が相次ぎ、従業員は「こんなに混雑したことはない」。混乱したリレーには複雑な表情だが、「みんなご飯を注文してくれてありがたかった」。
市実行委によると、26日のリレー関係の人出は延べ約8万6000人。コンビニエンスストアのおにぎりや弁当はすぐに売り切れ、タクシーの予約も相次いで「長野五輪開催中のようだった」との声も出た。第一生命経済研究所(東京)は、人出などから「経済的な波及効果は約2億4000万円」と推測している。
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