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てらまち・ねっと



 明日19日は名古屋高裁金沢支部で、福井の情報公開訴訟の控訴審がある。
 名古屋高裁の「金沢支部」というのは、私は初めて行くところ。
 今日の夜は、金沢の駅前のホテル泊。清水弁護士らとじっくり打ち合わせ。

    ◆音声記録不開示訴訟/控訴理由書、福井地裁判決/清水勉弁護士

 ということで、久しぶりにドライブがてら、美濃インターから入って東海北陸道を一路北へ、金沢に向かうことにした。
 この道も今年の夏には、全面開通だという。

 道路関連で、このブログではまだ紹介していなかったはずの、東海環状自動車道の都市計画決定に絡んでの情報公開訴訟の判決のこと。

 都市計画審議会関係の文書については、地裁で公開命令。県は控訴せず確定。
 住民の「意見書」については、最高裁も非公開としたけれど、
 地裁も高裁も認めなかった「都市計画の案」について、最高裁は逆転して、公開を命じた。
 新聞各紙の一面に出たし、昼のNHKの全国ニュースでも流れた。
 その判決文の紹介。本人訴訟。
 それにしても、最高裁で最終の判決がでるまでには何年もかかる。

 ともかく、このブログの最後は、その東海環状自動車道や東海北陸自動車道の現状の記事。
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●〔情報公開-意思形成過程情報・東海環状道/岐阜県〕
    最高裁(第三小法廷)平成16年06月29日判決


 平成13年(行ヒ)第9号・東海環状道関連情報非公開処分取消請求事件
  一部破棄自判,一部棄却
   原審・名古屋高等裁判所平成12年09月13日判決 (平成12年(行コ)第5号)
 要旨:<最高裁HPによる>

 環境影響評価書等が公表され,対象事業につき既に都市計画変更決定がされていたなど判示の事実関係の下においては,上記各文書の成案前の案は,情報公開条例所定の非公開事由(事務事業の意思形成に著しい支障が生ずると認められる情報が記録された公文書)に当たらない


 主 文
 1 原判決のうち第1審判決文書目録(四)記載の文書及び資料に関する部分を破棄し,同部分につき第1審判決を取り消す。
 2 被上告人が別紙選定者目録記載の選定者らに対して平成10年12月1日付けでした公文書非公開決定のうち,第1審判決文書目録(四)記載の文書及び資料に関する部分を取り消す。
 3 上告人のその余の上告を棄却する。
 4 訴訟の総費用はこれを4分し,その3を被上告人の負担とし,その余を上告人の負担とする。



 理 由
 上告人の上告受理申立て理由(ただし,排除されたものを除く。)について

 1 本件は,岐阜県(以下「県」という。)の住民である別紙選定者目録記載の選定者らが,旧岐阜県情報公開条例(平成6年岐阜県条例第22号。平成12年岐阜県条例第56号による全部改正前のもの。以下「本件条例」という。)に基づき,被上告人に対し,東海環状自動車道の計画策定に関する公文書の公開の請求(以下「本件公開請求」という。)をしたところ,被上告人から平成10年12月1日付けで公文書非公開決定(以下「本件非公開決定」という。)を受けたため,上告人が選定当事者として本件非公開決定の取消しを求めている事案である。

 2 原審の適法に確定した事実関係等の概要は,次のとおりである。
 (1) 被上告人は,建設省が東海環状自動車道(関市~養老町)のルートを公表したことを受け,関係地域の都市計画道路を上記自動車道のルートに合わせて変更する内容の都市計画(以下「本件都市計画」という。)の案を作成し,これをその事業に係る環境影響評価準備書と共に公衆の縦覧に供した上,平成8年8月20日,岐阜県都市計画地方審議会(以下「本件審議会」という。)に対し上記案を付議した。付議に際しては,本件都市計画の事業に係る環境影響評価書(以下「本件環境影響評価書」といい,上記環境影響評価準備書と併せて「本件環境影響評価書等」という。)が添付された。なお,当時,都市計画における環境影響評価は建設省の通達に従って行われており,同通達によれば,都市計画決定権者は,当該都市計画に係る事業の実施が環境に及ぼす影響について所定の技術的指針に従って調査,予測及び評価を行い,これに基づき環境影響評価準備書及び環境影響評価書を作成するものとされ,環境影響評価準備書及び環境影響評価書については,それぞれ都市計画の案又は都市計画の図書若しくはその写しに添付して公衆の縦覧に供するものとされていた。

 (2) 本件審議会は,平成8年8月23日,被上告人から付議された本件都市計画の案を調査,審議し,これを適当と認める旨の議決を行った。これを受け,被上告人は,建設大臣の認可を得た上,同年10月4日,上記案のとおり本件都市計画に係る都市計画変更決定を行って,これを告示し,その図書を本件環境影響評価書と共に公衆の縦覧に供した。

 (3) 本件審議会は,被上告人からの付議に先立ち,本件都市計画の事業に係る環境影響評価に関する事項を調査,審議するため委員5人以内で組織する東海環状自動車道(関市~養老町)環境影響評価専門部会(以下「本件専門部会」という。)を設置した。本件専門部会は,平成6年11月から同8年8月まで7回にわたって開催され,本件環境影響評価書等の各案(第1審判決文書目録(四)記載の文書及び資料。以下「本件公文書」という。)の検討を行った。被上告人は,その検討結果を踏まえて,本件環境影響評価書等を作成した。

 (4) 被上告人は,本件公開請求を受け,本件公文書については,本件条例6条1項8号所定の非公開情報が記録されていることを理由としてこれを非公開とする旨の本件非公開決定を平成10年12月1日付けで行った。被上告人は,本件訴訟において,本件公文書を非公開とすべき理由として,上記理由に加えて,本件公文書に同項7号所定の非公開情報が記録されていることを主張している。

 (5) 本件条例6条1項は,「実施機関は,次の各号のいずれかに該当する情報が記録されている公文書については,当該公文書に係る公文書の公開をしないことができる。」と規定している。そして,同項7号は,「県又は国等の事務事業に係る意思形成過程において,県の機関内部若しくは機関相互間又は県と国等との間における審議,協議,調査,試験研究等に関し,実施機関が作成し,又は取得した情報であって,公開することにより,当該事務事業又は将来の同種の事務事業に係る意思形成に著しい支障が生ずると認められるもの」と規定し,また,同項8号は,「監査,検査,取締り等の計画及び実施要領,争訟又は交渉の方針,入札の予定価格,試験の問題及び採点基準その他県又は国等の事務事業に関する情報であって,公開することにより,当該事務事業若しくは将来の同種の事務事業の目的が損なわれ,又はこれらの事務事業の公正かつ円滑な執行に著しい支障が生ずるおそれのあるもの」と規定している。

 3 原審は,上記事実関係等の下において,次のとおり判断した。
 本件公文書は,被上告人において検討中のものであり,本件専門部会の審議,協議,調査等が行われていた段階の未成熟かつ不確定なものというべきであるから,これを公開すると,そこに記載された本件都市計画に係る事業による環境への影響の予測ないし評価が既に確定したものとの印象を県民に与えることが予想され,無用な誤解を招き,上記事業に関する議論が錯そうするなどして,現在又は将来の都市計画事業の審議等に係る意思形成に著しい支障が生ずるおそれがある。したがって,本件公文書には本件条例6条1項7号所定の非公開情報が記録されているから,同項8号所定の非公開情報が記録されているかどうかについて判断するまでもなく,被上告人は本件公文書を公開しないことができる。

 4 しかしながら,原審の上記判断は是認することができない。その理由は,次のとおりである。
 前記事実関係等によれば,本件非公開決定がされた時点においては,本件環境影響評価書等の内容が確定し,これらが公にされていた上,既に本件都市計画の変更決定が行われていたというのである。そうすると,本件公文書を公開することにより,当該事務事業に係る意思形成に支障が生ずる余地はない。また,将来の同種の事務事業に係る意思形成に対する影響についてみると,本件環境影響評価書等のような環境影響評価準備書や環境影響評価書は,一定の技術的指針に従って作成される技術的な性格を有する文書で,公表することが本来予定されているものであり,その事務事業が決定されて意思形成が完了した後に上記各文書の成案前の案が公開されることになったとしても,その事務事業に係る意思形成に支障が生ずるということはできない。結局,本件公文書を公開することにより,当該事務事業又は将来の同種の事務事業に係る意思形成に著しい支障が生ずるということはできないから,本件公文書に本件条例6条1項7号所定の非公開情報が記録されているということはできない。

 さらに,本件公文書を公開することにより,当該事務事業若しくは将来の同種の事務事業の目的が損なわれ,又はこれらの事務事業の公正かつ円滑な執行に著しい支障が生ずるおそれがあると認めるべき事情が存することにつき特に主張,立証のない本件においては,本件公文書に本件条例6条1項8号所定の非公開情報が記録されているということもできない。

 5 以上によれば,原判決のうち本件公文書に関する部分には,判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反がある。論旨は理由があり,原判決のうち上記部分は破棄を免れない。そして,上記部分については,上告人の請求は理由があるから,第1審判決を取り消し,本件非公開決定のうち本件公文書に関する部分を取り消すべきである。
 なお,その余の請求に関する上告については,上告受理申立て理由が上告受理の決定において排除されたので,棄却することとする。
 よって,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。
 (裁判長裁判官 金谷利廣 裁判官 濱田邦夫 裁判官 上田豊三 裁判官 藤田宙靖)


●西回りルート本格整備 東海環状道に整備費  岐阜新聞 2007年12月20日14:49
 20日内示された2008(平成20)年度予算の財務省原案で、三大都市圏環状道路の整備費として2053億円が盛り込まれ、東海環状自動車道は美濃関ジャンクション(JCT)―西関インターチェンジ(IC、仮称)間約3キロが完成し、西回りルートの整備も本格的に進む見通しとなった。

 東海環状自動車道は、愛知県豊田市と三重県四日市市をつなぐ延長約160キロの一般国道の自動車専用道路。東回りルートの豊田東JCT―美濃関JCT間約73キロが05年3月に利用が開始され、沿線の工業団地に多くの企業が進出するなど、県内に大きな効果をもたらしている。

 美濃関JCT―西関IC間は、東回りルートの最後の整備区間。08年度完成し、09年春ごろ開通すると、東回りルートが全線開通することになる。西回りルートは、西関IC―四日市北JCTまでの約76キロ。今月8日には、西回りルートの県内区間約53キロでは初めて大垣西IC(仮称)から養老JCT(同)間約6キロのうち、大垣市綾野の橋脚工事が着工した。08年度も同区間の工事が継続実施される見込み。

 県内の新高速三道では、東海北陸自動車道と中部縦貫自動車道も整備が促進される見込み。
 
東海北陸自動車道は、飛騨清見JCT―白川郷IC間約25キロの飛騨トンネルの工事が難航し、来年3月の全線開通がずれ込むが、同7月に全通する予定。08年度は、瓢ケ岳パーキングエリア―郡上八幡IC間9キロ、ぎふ大和IC―白鳥IC間10キロの4車線化が完成し、郡上八幡IC―ぎふ大和IC間6キロの4車線化も工事が継続される。

 中部縦貫自動車道は、高山IC―丹生川IC(仮称)間10キロの調査設計が予定されている。

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