●鉄道「ごり押し」…立ち退かないマンションの真上に高架橋―安徽
サーチナニュース 2011/08/16(火) 16:23
安徽省で建設中の、合肥市―蚌埠市間を結ぶ鉄道「合蚌鉄路客運専用線」の関係者らが、同路線の建設にともなう立ち退き要請に反対する沿線住民らの意向を無視し、マンションの真上を通る高架橋を設置した。インターネット上で完成した高架橋を見たユーザーからは、「史上最もダサい高架橋」と評判が悪く、行政や鉄道関係者らへの反発が強い。中国新聞社などが報じた。
■「中国の鉄道高速化・高速鉄道」写真特集
デベロッパーなどによると、高層マンションは2008年7月、合肥市の地元行政から計画許可証を得、2009年には「優良物件」としてすでに完売していた。しかし、完売後間もなく、行政がマンション施主に対して立ち退きを命じたことから、マンション住民が反発。入居84世帯のうち29世帯は、不明瞭で安価すぎる賠償基準への不満などから、現時点でまだ命令に応じていない。
行政側は、「政策に理解を示さない」住民らの反対意見を無視して、高層マンションの上に高速鉄道の高架橋を建設するという「強行策」に出、このほど完成させた。一方、高架橋を目にしたインターネットユーザーらは、「史上最もダサい高架橋」などと評し、行政や鉄道関係者らの対応に反発している。
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◆解説◆
合蚌鉄路客運専用線は安徽省合肥市―同省蚌埠市を結ぶ、全長約130キロメートルの路線で、全線で8駅が設置される。2009年1月に着工し、完成後は、京滬高速鉄道(北京・上海高速鉄道)と接続し、北京からの乗り入れも可能になる見込み。所要時間は、従来比で最高3時間30分短縮されるという。
一方、「最もダサい高架橋」の完成後もマンションに住み続ける住民の1人は、「高架橋ができる前は、夏でも客間のソファーに座っていれば涼しい風が吹いた。でも今は、窓を開けても味気ない高架橋の柱が見えるだけ」などと嘆き、「今最も怖いのは、ベランダに洗濯物を干すこと」などと不安を訴えた。
安価な賠償基準に妥協すべきでないとして、マンションに住み続け住民の言い分は理解できるが、住環境として大きな問題を抱える物件は今後どうなるのか。先月23日に起こった惨劇の直後だけに、周囲の不安は募るばかりだ。(編集担当:青田三知)
●今度は住民の立ち退きで問題に 中国高速鉄道
テレビ朝日 (08/15 11:54) a>
トラブル続きの中国高速鉄道に新たな問題です。北京と上海を結ぶ「中国版新幹線」の延伸工事で、先に建てられたマンションの真上に高架橋が作られ、しかもそこの住民は立ち退きを求められて問題となっています。
新しい路線は、10月には試運転を始める予定です。それまでに高架橋の真下にある建物の半分を取り壊す計画で、立ち退きの条件に合意していない人が住み続けるなか、工事を強行しています。
マンションの住民:「生活がめちゃくちゃになってしまった。正直に言って、もうここには住みたくないけど、ほかの家を買えないからしょうがない」
中国政府は、温州の追突事故以来、最高速度や営業距離にこだわる姿勢を改め、「安全、人命を重視する」としています。一方で、路線の建設を急ぐあまり、昔ながらの強引な手法が続いています。
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