昨日、東京で歯科医に有罪判決が出たというニュースがあった。
「インプラント」という治療に関して。
ちょうど、私自身もインプラント治療をしているので、興味を持った。
「インプラント」は、歯がない、あるいは抜いたところの顎(アゴ)の骨に
ドリルで穴をあけてから、金属のネジを埋め込み、そこに人工歯を載せる(接着)するというもの(と認識)。
外国で開発されて、日本ではまだ、途上中らしい。
・・ということで、事件のニュース、
そして、日本のインプラントの現状、
最後に、「そもそも、どういう治療?」ということについて、わかりやすいWebページにリンク。
●人気ブログランキング = 今、3位あたり
★携帯でも クリック可にしました →→ 携帯でまずここをクリックし、次に出てくる「リンク先に移動」をクリックして頂くだけで「10点」 ←←
★パソコンは こちらをクリックしてください →→←←このワン・クリックだけで10点
●インプラント事故死 有罪
東京 2013年3月5日
東京都中央区の歯科医院で二〇〇七年、インプラント手術中に女性=当時(70)=の動脈を傷つけ死亡させたとして、業務上過失致死罪に問われた歯科医師飯野久之被告(68)に東京地裁は四日、「危険性の高い手術をしながら医療水準に対応する努力を怠った」として禁錮一年六月、執行猶予三年(求刑禁錮二年)の判決を言い渡した。
インプラント手術では、術後に痛みや出血などを訴えるトラブルが多発。民事訴訟に発展する事例は多いが、刑事事件は初めてとみられる。被告側は控訴する方針。
動脈を傷つける予見可能性があったかが主な争点となり、弁護側は「歯科医師の間で当時、損傷の可能性は知識として共有されていなかった」と主張していた。
吉村典晃裁判長は、専門家の証言や文献の記述などから「口の底部の血管は人により多様な形状があり、底部を傷つけると出血などの事故につながる危険性は以前から指摘されていた」と判断。
下顎の骨に意図的に穴を開ける被告のやり方について「安全性や有用性に問題があると言われていたのに、血管損傷の危険性はないと軽信した」と過失責任を認めた。
一方、遺族との間で和解が成立したことや、これまで長年診療を続けてきた事情を考慮し、刑の執行を猶予した。
●過失致死罪で歯科医に有罪=インプラント手術で女性死亡—東京地裁
ウォール・ストリート・ジャーナル日本版[時事通信社]2013年 3月 04日
東京都中央区の歯科医院で2007年、執刀したインプラント手術で女性=当時(70)=を死亡させたとして、業務上過失致死罪に問われた院長の飯野久之被告(68)の判決が4日、東京地裁であり、吉村典晃裁判長は禁錮1年6月、執行猶予3年(求刑禁錮2年)を言い渡した。飯野被告は即日控訴した。
女性は、飯野被告が下あごにドリルを挿入した際に血管を損傷し、たまった血で窒息死した。弁護側は、当時の医療水準では被告の行為で血管が損傷することは知られておらず、事故は予測できなかったとして無罪を主張していた。
吉村裁判長は「文献などから、行為の危険性はかなり知られていた」と指摘。「安全性に問題があるとされていた手術方法を、疑問を抱くことなく採用した」と批判した。
●インプラント手術死亡:歯科医師に有罪判決 東京地裁
毎日新聞 2013年03月04日
東京都中央区の歯科医院「飯野歯科八重洲診療所」で07年、インプラント(人工歯根)手術を受けた女性を死亡させたとして業務上過失致死罪に問われた歯科医師の飯野久之(ひさし)被告(68)に対し、東京地裁は4日、禁錮1年6月、執行猶予3年(求刑・禁錮2年)の判決を言い渡した。吉村典晃裁判長は「安全性や有用性に問題のある治療法を有効だと軽信した」などと指摘。飯野被告は即日控訴した。
判決によると、飯野被告は07年5月、女性患者(当時70歳)の右下顎(あご)の骨に人工歯根を埋める穴を開けようとしたところ、ドリルで動脈を傷つけて出血させ、血腫によって窒息死させた。
飯野被告側は「事故を予測できなかった」と無罪を主張したが、判決は穴を開けた部位について「文献や講演会で大出血などの事故につながる危険性が指摘され、インプラント治療を行う歯科医師の間ではかなり知られていた」と指摘。「一般に用いられない術式なのに危険性を十分調査検討せず、穴を深くしようとするあまりドリルの挿入角度や深さを適切に調整しなかった」と過失を認めた。【和田武士】
●トラブル絶えない「歯科インプラント」 患者が減り、このままでは「日本から消える」?
j-cast 2012/12/ 1 10:00
天然の歯と同じように噛むことができる、見た目が自然に近いなどとして、日本でもブームとなった「歯科インプラント治療」。
しかしトラブルも相次いでおり、患者数が激減、このままでは日本から消えてしまうという見方さえ出ている。
「炎症おさまらない」「手術後大量出血」トラブル絶えず
歯科インプラント治療とは、チタン製の人工歯根をあごの骨に埋め込み、それを土台として人工の歯を作製するというものだ。入れ歯と違い動くことがなく、より自然な歯の状態に近付いという特徴がある。日本では1980年代後半からインプラントの開発が進められ、2007年からは治療従事者への認定制度もスタートし、一般に認知されるようになった。
しかし治療を受ける人が増えるのに伴い、トラブルも増加した。国民生活センターは2011年12月、歯科インプラント治療によるトラブルの報告が06年度以降の約5年間で343件寄せられ、増加傾向にあると発表した。具体的には、「土台を入れて5か月経っても炎症が治まらず、抗生物質を服用し続け、精神的に参っている」、「手術の数日後大量出血したうえ、3年間も治療が終わらない。転院も認めてくれない」、「1か月で治療は終了したがゆるんで痛く、うまく噛めない」などの事例が寄せられたという。報告には「インターネット広告やホームページ、折り込み広告を見て歯科に出向いた」と書かれているものが多いが、その広告も「国内No.1の低価格」「99.9%治しきる」「開業○周年還元セール実施中!」と、虚偽や誇大、費用を強調するなど、とても医療の広告とは思えないような文章が並んでいることが明らかになった。
さらに2012年1月、NHKの「クローズアップ現代」でも歯科インプラント治療のトラブルが急増している、という特集が放送された。番組では、70代女性が治療直後に右の唇からあごにかけてしびれて感覚がなくなり、物を食べると手を添えなければこぼれる、無意識に唇を噛み度々出血する、という例、男性が抜く必要のない歯まで抜かれ、結局手術は失敗し500万円を無駄にした、というケースが放送された。
クローズアップ現代の放送以降患者が激減?
トラブルの背景には、歯科医が増えすぎて経営状況が悪化していることが挙げられるという。厚生労働省の発表によると、10年末時点で全国の歯科医師数は10万1576人、12年8月末時点で歯科診療所の数は6万8439施設となっている。歯科インプラント治療は保険がきかず、歯科医が治療費を自由に設定できる「自由診療」のため、高い収益が得られる。番組に登場した歯科医師は1本40万円と設定し、歯科インプラント治療だけで年2500万円の利益を得ていた。「インプラントは歯科医の救世主。手術を打てば打つほどうるおう」とまで話していた。
追い討ちをかけるように、総合情報誌「FACTA」12月号(12年11月20日発売)に「『インプラント治療』が日本から消える!」という記事が掲載された。クローズアップ現代の放送以降患者が激減したため、優秀なインプラント医が海外に出て行ってしまい、日本でまともな歯科インプラント治療が受けられなくなっている。その結果、将来は富裕層だけが海外でインプラントの恩恵に預かるようになる可能性もある、というのだ。
国民生活センターによると、12年度に入って寄せられた歯科インプラント治療に関するトラブルの相談は、2012年11月18日時点で70件だという。11年度は11月15日時点で49件、10年度は48件だったので、さらに件数増加のペースが上がっている。また、10年度は年度末時点で82件、11年度は101件にまで増えており、12年度もここからさらに増えるとみられる。
訪問歯科診療をすすめる歯科医院の団体「全国介護歯科協会」のブログでは、歯科インプラント治療のトラブルに関する報道を受けて、インプラント患者が減った医院がたくさんあると書かれている。
一方、都内のある医院に取材すると、治療を受ける患者は年々増えているという。トラブルに関する報道を見聞きして不安に思う患者も多いが、治療について事前に丁寧に説明することで「是非受けたい」と思う人が多いと話していた。トラブルが多いとはいえ需要のある治療法ということには間違いなく、腕の確かな医師をどう見つけるかがますます重要になっているといえそうだ。
| Trackback ( )
|
|
|
|
|
|