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てらまち・ねっと



 昨日のブログに続いて、衆議院選挙の「無効」の判決のこと。
 一昨日の広島高裁の判決は選挙無効による混乱がないよう猶予期間を作ったが、
 昨日の広島高裁岡山支部の判決は猶予期間を設けない「即時無効」判決だった。

 その他、各地の裁判で、「違憲」の判断が大部分。
 裁判所全体が、つまり3権分立のうちの「司法」が「立法」を明確に否定した。
 党利党略の定数問題などの思惑で話し合いがまとまらず、選挙制度の改革ができない、
 自浄力のない国会が強く批判されるのは当然。

 (日経) 「2つの弁護士グループが全国14の高裁・支部で計16件起こしており、25日の広島高裁と26日午前の同高裁岡山支部が
      「違憲・無効」と判断。11件が「違憲」、2件は「違憲状態」だった。
       27日の仙台高裁秋田支部で高裁判決が出そろい、
       最高裁大法廷が今夏にも統一判断を示す見通し。」


 (産経)「 無効判決が確定すれば、16訴訟の対象となっている31選挙区の議員は最終的に失職する。
       失職議員が審議に関わった予算や法律の効力には影響しないとの学説が有力で、
       岡山支部判決も「憲法が所期しない著しく不都合な結果を招くことになる」として、同様の考えに立つ。

     「 無効判決の効力が及ぶのは31選挙区だが、格差是正には規定の大幅な見直しが必要とみられ、実際には選挙全体がやり直しになる可能性もある。

 久しぶりに痛快な判決が続くので、気分がいい。

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●1票の格差、高裁岡山も「無効」 7判決すべて「違憲」
          中国新聞 '13/3/27
 最大2・43倍の「1票の格差」が是正されないまま実施された昨年12月の衆院選は違憲として、弁護士らのグループが岡山2区の選挙無効を求めた訴訟の判決が26日、広島高裁岡山支部であった。
片野悟好裁判長は、格差を是正しなかった国会の対応について「司法軽視は甚だしい」として違憲と判断、選挙無効を言い渡した。

 無効判決は、衆参両院を通じて戦後初となった25日の広島高裁に続き2件目。
広島高裁判決は一定期間が過ぎた後に無効となる「将来効判決」だったが、岡山支部判決は猶予を設けていない。

確定すれば、岡山2区選出の自民党の山下貴司氏は失職する。

 
 一連の1票の格差訴訟で26日は岡山支部のほか、広島高裁、広島高裁松江支部などで6件の判決があった。
6件は全て違憲とした上で選挙無効の請求は退けた。
広島高裁は25日とは別の裁判長が判決を言い渡し、結果が分かれた。

 岡山支部判決で片野裁判長は「国会は昨年11月に駆け込み的に緊急是正法を成立させたにすぎず、怠慢」と指弾。選挙を無効として岡山2区の選出議員を欠く政治的混乱についても「長期間、投票価値の平等に反する状態を容認する弊害の方が大きい」との考えを示した。

 一方、広島1、2、3区をめぐる26日の広島高裁判決は「国政の運営に重大な支障を与える恐れがある」として選挙無効を回避。松江支部判決は「(2009年衆院選を違憲状態とした)11年の最高裁判決の趣旨に沿った区割りの改定が実施される可能性がある」とし、島根1区の無効請求を退けた。広島高裁、松江支部の各訴訟の原告弁護団は即日上告した。

 衆院選小選挙区をめぐり、二つの弁護士グループが全国14の高裁・高裁支部に起こした計16件の訴訟では「違憲・無効」2件、「違憲・有効」11件、「違憲状態」2件の判決が言い渡された。
27日の仙台高裁秋田支部判決で一審判決が出そろう。



●“一票の格差” 岡山2区も衆院選「無効」
       日テレ  3/27 2:21 (岡山県)
 去年の衆議院選挙で最大2.43倍の「一票の格差」があったことについて、広島高裁岡山支部が26日、「違憲状態の放置は甚だしい怠慢であり、司法判断の軽視だ」として、岡山2区の選挙を無効とする判決を言い渡した。

 この判決について、岡山2区で当選した自民党・山下貴司議員は、「これは選挙制度、そして政治改革、これが今問われている話だと思いますね。選挙の効力が有効なのか無効なのかについては、最終的に最高裁のご判断があると思います」と述べた。 一票の格差をめぐっては、全国で「選挙無効」を求める16件の訴訟が起きている。

26日までに高裁で判決が出たのは15件で、うち13件については「違憲」や、その一歩手前の「違憲状態」としたものの選挙自体は有効としているが、25日の広島高裁と26日の広島高裁岡山支部は違憲とした上で、選挙も「無効」とした。

 選挙区ごとの一票の価値に最大で2.43倍の格差があった去年の衆議院選挙だが、無効判決が出た岡山2区では1.41倍、広島1区では1.54倍、広島2区では1.92倍と突出した数字ではない。
 これについて、元最高裁判事・濱田邦夫弁護士は「(一票の格差が)1.4倍か1.5かということをあまり考慮していないというのは、全体がやはり問題であると。全体の選挙制度そのものの、憲法上の合法性という視点が非常に強いですよね」と話す。

 さらに、広島高裁岡山支部の無効判決は、広島高裁の判決より一歩踏み込んだものとなった。
判決の猶予期間について、広島高裁の判決は選挙無効による混乱がないよう一定期間の猶予を与えるものだったが、広島高裁岡山支部の判決は猶予期間を設けない「即時無効」。

つまり、最高裁で無効判決が確定した場合、岡山2区の議員は直ちに失職する。
 

しかし、濱田弁護士は「即時無効の効力が発生するというパターン、これは非常に混乱が生じますので、この立場を最高裁がとることはないと思う。『違憲であるけれども選挙は無効にしない』高裁でそういう判断がいくつか出ていますけれど、論理的には考えられる」と話した。

●衆院選、岡山も「無効」判決…猶予期間設けず
       (2013年3月26日23時08分 読売新聞)
「1票の格差」が最大2・43倍だった昨年12月の衆院選について、二つの弁護士グループが選挙無効(やり直し)を求めた一連の訴訟で26日、新たに7高裁・支部が選挙を「違憲」とする判決を言い渡した。

 このうち広島高裁岡山支部は岡山2区の選挙を無効とした。無効判決は25日の広島高裁判決に続き2件目だが、同高裁とは異なり、無効となるまでの猶予期間は設けず、より厳しい判断となった。

 昨年12月の衆院選を巡っては14高裁・支部に計16件の訴訟が起こされ、26日までに15件の判決が出された。
内訳は、「違憲、無効」が2件、「違憲だが選挙は有効」が11件、「違憲状態」が2件。
27日に仙台高裁秋田支部で最後の判決が言い渡される。いずれも上告され、最高裁が年内にも統一判断を示す見通し。


 25日の広島高裁判決は、無効判決の効力が出るまで約8か月間の猶予期間を設けた。
しかし、26日の同高裁岡山支部の判決で、片野悟好(のりよし)裁判長は「投票価値の平等に反する状態が続く弊害に比べ、選挙を無効とすることによる政治的混乱は大きいとはいえない」と述べ、判決が確定した段階で猶予期間なく無効になると判断した。

 判決で片野裁判長はまず、1票の最大格差が09年の2・30倍から2・43倍に拡大し、格差が2倍超の選挙区も45から72に増えていることから、「憲法に著しく反する状態だった」と指摘。
11年3月の最高裁判決が09年衆院選を「違憲状態」と判断してから1年9か月間にわたって区割りを是正しなかった国会の対応は怠慢で、「司法判断に対する甚だしい軽視だ」と批判し、選挙は違憲との考えを示した。

●衆院1票の格差、違憲判決が計13 うち2件「無効」
     日経 2013/3/27 1:14
最大2.43倍の「1票の格差」があった昨年12月の衆院選は違憲だとして、弁護士らのグループが選挙無効を求めた訴訟の判決で、大阪高裁など4高裁・支部は26日午後、いずれも小選挙区の区割りを違憲と判断した。選挙無効の請求は退けた。

 2つの弁護士グループが全国14の高裁・支部で計16件起こしており、25日の広島高裁と26日午前の同高裁岡山支部が「違憲・無効」と判断。11件が「違憲」、2件は「違憲状態」だった。27日の仙台高裁秋田支部で高裁判決が出そろい、最高裁大法廷が今夏にも統一判断を示す見通し。

 この日午後の判決は大阪高裁のほか、広島高裁、福岡高裁宮崎支部、同那覇支部。広島高裁の判決は25日の無効判決とは別の裁判長が担当した。

 いずれの判決も、昨年衆院選の区割りを「投票価値の平等に反する状態だった」と指摘。最高裁が2009年選挙を「違憲状態」としてから選挙までに区割りが見直されなかった点を重視し、違憲判断に導いた。

 その上で、選挙無効について検討。公益に重大な障害が生じる場合は違法宣言にとどめられる「事情判決の法理」を採用し、選挙は有効とした。

 一方、26日午前の広島高裁岡山支部は判決の確定で即時無効とした。ただ、議員が失職した場合、その議員が立法作業に関わった法律の効力に問題が生じることも考慮。判決確定前の議決などには影響はないと判断した。

 計15件の判決では区割りを違憲とする判断はほぼ一致。国政や国民への影響が大きいとされる選挙無効については結論が分かれている。

●【1票の格差訴訟】最高裁、統一判断へ 「無効」なら31選挙区失職
         産経 2013.3.27 00:01
 最大2・43倍の「一票の格差」が生じた昨年12月の衆院選が再び無効と判断された。26日の広島高裁岡山支部判決は、格差を長期にわたって容認する弊害に比べて「無効判断による政治的混乱が大きいと直ちには言えない」と判断。同種訴訟で戦後初の無効を言い渡した前日の広島高裁判決からさらに踏み込み、猶予期間を与えず確定と同時に判決の効力が生じる「即時無効」を突きつけた。

 一連の16訴訟は今後、上告を受けて最高裁が統一判断を示す見通し。
最高裁は衆院選でこれまで2度の「違憲」判決を出しているが、いずれも「事情判決の法理」を用いて無効を回避しており、今回も無効と判断する可能性は低そうだ。


 ただ、仮に無効とする場合は、広島高裁判決のように、一定期間経過後に無効とする「将来効」判決か、岡山支部のような「即時無効」判決かなど、効力の発生時期についても判断を示すとみられる。

 無効判決が確定すれば、16訴訟の対象となっている31選挙区の議員は最終的に失職する。
失職議員が審議に関わった予算や法律の効力には影響しないとの学説が有力で、岡山支部判決も「憲法が所期しない著しく不都合な結果を招くことになる」として、同様の考えに立つ。


 無効判決の効力が及ぶのは31選挙区だが、格差是正には規定の大幅な見直しが必要とみられ、実際には選挙全体がやり直しになる可能性もある。


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