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てらまち・ねっと



 昨日の朝は、薪ストーブをつけなかった。
 先の11月につけたエアコンで我慢。
 薪ストーブの暖かさがよくわかる。

 なぜつけなかった。煙突掃除をするために。
 今のストーブを買ったとき、1ケ月に一回エントツ掃除するように薪ストーブ業者に言われていた。
 この7年ほどはまじめにやっている。
 その前の約20年は、一度も煙突掃除をしなかった。
 
 煙突の径が20センチと太いので、それで持っていたのかもしれない、と反省している。
 だから、エントツ掃除をちゃんとする。

 昨日あたりの写真を紹介。
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予定外で年の瀬の29日ごろ、1日半で運搬、細断した薪
その成果 ↓


その後。
(どの写真もクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)

1週間ほどまえに、太い木は薪割した


積み直し


昨日の薪置き場のようす。



細断したばかりの薪は、
ストーブの周りで数日間、温度を上げておくと燃えやすい。
今シーズンは、細い木、昨年薪の残り、新薪、紙薪を適宜使い分けている。
  

紙薪は新聞紙なので、いったん乾燥した後も、また湿気を吸う性質がある
 2011年12月12日ブログ ⇒ ◆「紙薪」を初めて燃やしてみました

だから、ストーブの近くに置く 


飛騨の”花餅”を思い出した光景



今年は、薪の消費が少なくて済む。
理由の1.
新聞紙で作った「紙薪」。約300個。
ひとつ約1時間半燃える。薪が1/3減るとされている。
  「紙薪づくり」のことは、2011年12月1日ブログ
  ⇒ ◆面白くて、はまった 「新聞紙での『薪』作り」/「紙薪(ペーパーログ)」

理由の2.
仕事場と居間と台所がワンルームになっていて30畳ほど。
しかも、築100年の古民家だから、隙間風スース―。
台所とは、以前からカーテンで仕切っていたけど、
11月に、ニトリで「遮熱率55.5%」というカーテンを購入。
天井にカーテンレールを付けて、床も引きずるような最大サイズで注文。
1枚12000円ほどを2枚、取り付けた。
これで、カーテン内の居間と仕事場はぬくぬく。
  

ストーブのケア。毎朝、起きて一番の仕事。
灰の始末
つついて灰を下に落とす。
    

うちのストーブは”ヨツール”。
灰溜めが下にある。下の扉を開けて、灰箱をだす。
  

庭に一斗缶を二つ置いて、ためておく。
缶がいっぱいになったら(温度が下がるのに1日は放置して)袋に入れて貯蔵。
灰は畑の野菜の肥料になる。
(右の写真で、飛んでいるように見えるのはのは、「煙」でなく灰溜めの箱から落とした時に舞い上がった「灰」)
  

通常は前日の”おき”が残っているから、
初めから細木などを入れれば、燃えつく。
昨日は煙突掃除を予定していたので、前夜、早く燃えきるようにしておいた。
だから、ゼロから燃やす。
紙などと細木を交互にサンドイッチ状に重ねていくやり方。
    

マッチ1本で燃えだす。
「マッチ1本 火事の元」とはよく言ったもの
    

ぼちぼち、前のガラスを閉める。


下の扉を開けて、風を入れると、ゴーッと燃え上がる


下の扉を閉めて、風を止めると。


下の扉を開けて、風を入れると、ゴーッと燃え上がる
こういうことを何度か繰り返すと、ストーブ内に”おき”ができる。


下の扉を閉めて、風を止めると。
真ん中下の通風レバーを全開でもこの程度。


横も開くからとても便利。


薪をたくさん入れた


煙突掃除。
煙突の高さは8メートルほど



最近、生木を燃やしているので、
タールか木酢かが出てくる。
  


煙突の横のふたを外して掃除。
前回の掃除から約1ケ月。
  

まず、溜まっていたススと横の部分を掃除
(右)約1キロ。
  

そんなに溜まっていないので、丁寧にやらなかったから。
(左)縦の煙突から出て来たススの塊 

(左掃除前の縦部分) (右)縦部分の掃除後の様子
 ⇒ 


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07:43 from web  [ 1 RT ]
学生の時、駅前に大型書店が出来たので通った。ヒトや社会に興味があった。そんな書棚に「色川大吉」という名前がとまった。・・・今も活躍する色川さんがテレビに⇒◆日本人は何を考えてきたのか「自由民権 東北で始まる」/NHK今日15日午後10時~⇒bit.ly/w43rSJ

by teramachitomo on Twitter

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 学生の時、山が好きで多くの期間、山へ出かけていた。
 いわゆる学業には不熱心。
 雑学や考えたりすることは好きで本もいろいろ読んだ。

 駅前に大型書店が出来たので、通った。
 ヒトや社会に興味があったので、心理学や思想関係のところに立つことも多かった。
 そんなどこかの書棚に「色川大吉」という名前がとまった。
 とても印象的な「名前」だった。

 ・・・その後、この最近の今でも、「色川大吉」さんに新聞やテレビでおめにかかる機会がある。チラチラとご縁がある。

 昨日の夜、色川さんが出演するNHKの番組があるとインターネットで流れていた。
 そこで、番組案内を見た。
   おもしろそうなシリーズ。
 最近、「民放か。えっ、NHK?」と錯覚するような かるーい番組も平気で流すNHKだけど、こういう重たいシリーズもやっているんだ。
 そんなNHKの宣伝をしておく。

 ところで、今朝は薪ストーブの煙突掃除をする予定。
 今シーズン3回目。
 薪ストーブ歴約30年の中で、今年は薪ストーブの使い方がガラッと変わった。
 煙突の様子とともに、明日のブログにでもしよう。

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   日本人は何を考えてきたのか 番組紹介
   番組案内のページ
未曾有の震災、原発事故、そして混迷する政治・経済…いま、私たちは文明史の転換に立たされています。
日本はどこへゆくのか。時代の座標軸を求めて、思想や哲学を求める声が高まっています。
日本が近代文明を目指して開国してから150年。この間、人々は時代と向き合い、何を考えてきたのでしょうか。
思想の巨人たちの苦闘の中に、今を読み解く手がかりはないのか―。
このシリーズは国際的な新しい視点で2年がかりで日本人の近代の思索の営みを描いていきます。

知の歩みの中に未来を解くカギがある。
明治・大正・昭和 日本人の近代思想の歩みを描く大型シリーズ番組です。
明治編2012年1月、大正編2012年7月、昭和編2013年1月 Eテレで放送


1月15日 第2回 自由民権 東北で始まる | 日本人は何を考えてきたのか
  1月15日(日)午後10:00~11:30

         1月15日 第2回 自由民権 東北で始まる | 日本人は何を考えてきたのか

 明治10年代、国会開設を求めて全国にひろがった自由民権運動。福島は高知と並んで運動が盛り上がった地域だった。
河野広中らを中心に地方分権を求める声が高まり、士族から豪農そして農民へとその担い手は拡大していく。
しかし、1882年の福島事件を機に運動は政府の厳しい弾圧を受ける。

 いま、原発事故で警戒区域となった福島県浪江町にも当時、苅宿仲衛(かりやどなかえ)という民権運動家がいた
。苅宿は投獄されるが、厳しい拷問を耐え抜き、自由を求めていく。
この頃、植木枝盛を初め民間でも多くの私擬憲法草案が作られたが、東北では、五日市憲法を起草した宮城出身の千葉卓三郎、
岩手出身の小田為綱らがいた。小田は戊辰戦争で疲弊した三陸海岸の復興計画を何度も建白したが、採用されなかった。

こうした東北の民権運動家はその後埋もれてしまい、再評価されたのは第2次世界大戦後のことだった。

3・11以後、復興と再生という課題に直面した日本。かつて戊辰戦争の敗北の中から立ち上がり、東北の人々はどのような未来を思い描いていたのか。
番組では、宮城県出身で大河ドラマ「獅子の時代」では会津藩士役を演じた菅原文太さんが、東北各地に民権運動家の足跡を訪ね、民主主義、地方分権の可能性を考えていく。

【出演】菅原文太(俳優)、色川大吉(東京経済大学名誉教授)、
樋口陽一(東京大学名誉教授・東北大学名誉教授)、三宅民夫アナウンサー


 ● これまでの放送

1月8日(日)午後10時~11時30分 第1回 日本はどこへゆくのか ~福澤諭吉と中江兆民~

● 番組予定
 ◆1月15日(日)午後10時~11時30分 第2回 自由民権 東北で始まる

 ◆1月22日(日)午後10時~11時30分 第3回 森と水と共に生きる ~田中正造と南方熊楠~
      1月22日(日)
   今から100年前、森と水を守ろうと奔走した二人の男がいた。「生命(いのち)の思想家」田中正造と「知の巨人」南方熊楠である。
  足尾銅山鉱毒事件で 田中正造は、被害民のいのちを奪う鉱毒の実態を知り、政府と企業の責任を追究する。
  議員を辞職し、直訴した後、田中は、強制立ち退きに抵抗する谷中村に入った。
  自ら「谷中学」と称して村民に学び、水と森と共に生きる思想を生み出していく。
  原発事故以後、晩年の思想家・田中正造の再評価の声が日本のみならず、韓国でも高まっている。
 
  一方、南方熊楠は、政府が打ち出した「神社合祀令」が地域の生態系や文化を破壊するとして反対。
  地元の熊野の森を危機から守ろうと闘う。
  南方は粘菌などの生物学の研究から民俗学、宗教学など幅広い知見を得て、南方曼荼羅とも呼ばれる知の体系を編み出し、日本にはじめて「エコロジー」の思想を紹介した知の巨人だった。
 番組では俳優の西島秀俊さんが足尾、旧谷中村、熊野を訪ね、田中正造、南方熊楠の思想と闘いを見つめていく。
 【出演】 西島秀俊(俳優)、中沢新一(明治大学 野生の科学研究所所長)、 小松裕(熊本大学教授)、橋美鈴アナウンサー


◆1月29日(日)午後10時~11時30分 第4回 非戦と平等を求めて ~幸徳秋水と堺利彦~
         1月29日(日) 
   日露戦争にあたって非戦を唱えた幸徳秋水、堺利彦。
   二人は日本の社会主義思想の始まりをリードしたが、1910年の大逆事件で幸徳秋水は処刑される。
   近年、大逆事件で処刑された人々の復権が熊野、岡山など日本各地で進むなか、非戦と平等を唱えた幸徳と堺の再評価の動きがひろがっている。
    ・・・・


大正編 「一等国」日本の岐路 2012年7月
第5回 東と西をつなぐ ~内村鑑三・新渡戸稲造~
第6回 大正デモクラシーと中国・朝鮮 ~吉野作造・石橋湛山~
第7回 貧困に取り組む ~河上肇と経済学者たち~
第8回 常民の日本を探る ~柳田民俗学とその継承者~


昭和編 戦争の時代を生きる 2013年1月
第9回 ひろがる民衆宗教 ~出口なお・王仁三郎と大本教事件~
第10回 昭和維新の指導者たち ~北一輝・大川周明と2・26事件~
第11回 京都学派の哲学者と戦争 ~西田幾多郎から三木清まで~
第12回 女性解放運動はこうして始まった ~平塚らいてうから市川房枝へ


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09:06 from web
年末に続いて、新しい風ニュースを昨日、印刷した。16日朝刊で市内全戸配布。ブログに今載せた。市の職員給与などの減額のことや、「自治会は選挙にかかわれない」ことなど。読者の「倫理度チェック」も入れた。9日の東京での講座のことにもふれた⇒◆⇒bit.ly/wE5AqT

by teramachitomo on Twitter

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 年末に続いて、新しい風ニュースを昨日、印刷した。
 今日14日付の発行。16日月曜日の朝刊全紙で市内全戸配布。
 市の職員給与などの減額のことや、「自治会は選挙にかかわれない」ことなど。
 読者の「倫理度チェック」も入れた。
 19日の東京での講座のことにも少しふれた。
 
 印刷の様子。今回のニュースの紙色は「イエロー」


 ↓ まだ、出回る前だけど、「紙版」でみるには
(どの写真もクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)

「新しい風ニュース246号」 印刷用PDF版 4ページ  857KB

 以前のニュースを ブログ で見るには カテゴリー をさかのぼる  ⇒ 山県市での新しい風ニュース、一般質問

 ニュースだけまとめたWebページは ⇒ 新しい風ニュースのページ/寺町ともまさのネットワーク

 なお、前回のニュース発行のことのブログ ◆「新しい風ニュース」 復活させます/12月27日づけ-245号/市内全戸配布は12月31日予定  で、Webページの更新をしていない、と書いた。
 その際、Win-7が旧ソフトに対応していないので、仕方ないから「ホームページ・ビルダー 16」を購入した。

 今、Webページのリニューアルをしようと思っている。
 そんなことで、Webページの更新程度はすぐにできるけど、今回もブログのみの更新で行くことにした。

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新しい風ニュース NO 246
やまがたの環境とくらしを考える会 (通巻282)
岐阜県山県市西深瀬208 ℡・FAX 0581-22-4989

なんでも相談  どの政党とも無関係の 寺町ともまさ  2012年1月14日
H P ⇒ http://gifu.kenmin.net/teramachi/  メール ⇒  tera@ccy.ne.jp
毎日、千数百のアクセスがある私の日記(ブログ)は「て ら ま ち」で検索するのが一番早いです

  阪神・淡路大震災 の 被災者救援のこと
 この年末年始、東日本大震災の被災者のこと、原発事故のこと、現状や将来のことなど、たくさん報道されました。
 今も、そして、この先長い期間の厳しい状況が続くことなど、被災していない岐阜の地に居ながらも、見ていて、身がつまされました。

 思えば、阪神・淡路大震災が起きたのは1995年(H7年)1月17日。17年目の日が間近。
当時、つれあいみどりさんを中心に岐阜市やこの周辺の人たちも協力して、物資の輸送とともに被災者の避難、休養、再起などのサポートをしていました。
うちの敷地に住居が空いていたので投宿した人たちがいます。そのいくつかを紹介します。

ある40代の人は、落ち着いてから、岐阜市内の空いている県営住宅の一室に住みました。近所の皆さんにもフォローしていただいたようです。仕事も岐阜市内の会社でお世話になることができました。

ある男性は、神戸でホテルの維持管理の仕事をしていた、今から、新しい仕事にはつけない、と言ってもう神戸に戻りたいとは思わない、だから岐阜で仕事を、ホテルの仕事をしたい、とのことでした。こちらは、その業界のことはよくわからないし、その人が「私が直接交渉するので、あちこちのホテルに連れて行ってほしい」とのお話。ということで、岐阜、大垣、羽島などをご案内し、結局、美濃加茂で「(ゆくゆくは、支配人として)雇用」を約束されて、うちから移って行かれました。

 次号のニュースでは、今日の続編として、信じられないようなケースをお伝えします。

次は1月23日(月)朝刊をご覧ください


地区の行事でのこと
 先日、地区の新年会がありました。一昨年は、茨城県の人たちから講演を頼まれていて、出張し、新年会を欠席しました。昨年も出張。
 今年は、他の予定の重なりもなかったので出席しました。
ご意見などもいただきました。
  (Aさん 「29才の若い人が出るだって。がんばってね。」
  (私)  「はい。」
  (Aさん) 「ともちゃんも出るんだよね。やっぱり、ともちゃんに出てもらわないと。」
  (私)  「はい。頑張ります。」

●職員給与を引き下げる自治体 引き下げない自治体
 国家公務員の給与などは「人事院勧告」を尊重するとされています。
 しかし、公務員人件費の2割削減を目指す今の政府は、今年度は極めて異例ですが勧告に従いません。

 全国の自治体は、通常は、人事院勧告に準じて、自治体の職員の給与などを増減させてきました。
 しかし、政府の上記の方針が出ていたので、勧告に準じての「削減」を見送った自治体もあります。
 すると、見送った自治体は、今後、政府にならって「平均で7.8%削減」を実施するのか、それとも、こちらも無視するのか、興味深いところです。

 他方で勧告に従った自治体は昨年の12月議会で削減を議決しています。
 これら自治体は、「7.8%削減」を実施しないのか、追随して削減するのか、これも興味深いことです。

 ※ 人事院勧告のもとになる民間の実態調査は、そもそも、対象が優良大企業に
  偏っているので、公務員の「水準」を高く維持しているとの旨の批判があります。


 山県市もその削減組。先の12月議会に提案された人事院勧告関係や市独自の削減などによる職員の給与の減額は以下のように、総額で年間1600万円ほどの節減。
 市の一般職の職員人件費は年間約27億円なので、1%にもなりません。
 それに議員は現状維持??

 

●自治会は選挙に関われない!自由な地域社会の実現を
 選挙とは基本的にはボランティアで行うこととされています。
 少額でも寄付を受けたら報告する義務があります。
 また、組織や団体を不正に利用する行為も時々、問題になります。
 このニュースでは、違反行為や違反者が出ないように、いろいろとご説明をしたいと思っています。

公正な選挙と自由な地域社会の実現に向けて
    ≪高富町議会3月定例会 一般質問 (新しい風ニュース133号2011年3月31日)から≫

◆《問・寺町》 2年前の議員選挙の立候補予定者説明会で、(高富町)町選挙管理委員会は、参加者からの「候補者のポスターやハガキに自治会推薦と書いてよいか?」との質問に対して、県の見解として次の主旨を回答した。
  【自治会の全部の世帯からの参加がある総会で、一人も反対のない全会一致で決定された場合であるなら『自治会推薦』という言葉が使える。なぜなら、投票は個人の権利であるが、この『投票』という権利を誰かが束縛することになってはいけないからだ。しかし実際には、全員参加の総会で全会一致ということはまずないだろうから、実質的には自治会推薦という言葉は使えない。】

そこで問う。自治会長や役員が後援会の活動や集会のよびかけなどをすることは、許されるのか。

《答・総務課長》 「自治会長」という肩書において特定候補を推薦し選挙運動等を行うことは、自治会と行政の密接な関係から十分注意していただく必要がある。


◆《問・寺町》 前町長の汚職事件(97年)を反省して作られた高富町倫理条例第3条6号は「町及び特定団体から委託又は補助金を受けている団体等を自己の利益のために不正な方法で利用してはならない」としている(※)。
町内の自治会はこの団体にあたるか、他には、どのような団体があるか。

《答・総務課長》 倫理条例に関して、政治家の行為の相手方として「自治会」はこれに当たる。議員及び町長等は、自己の利益のために不正な方法で、自治会を利用してはいけない。
 他には、一般的には補助金について裁量権の余地があり、地位利用することができるような相手方が対象となるもので、「老人会」や「商工会」などがあると考えられる。


  ※ 選挙ポスター代水増し事件などを反省して4年前に制定された「山県市議会議員及び市長等の政治倫理に関する条例」第3条6号もまったく同じ規定です。

【寺町のコメント】「自治会長にあいさつに行って、頼んで来い」と言われて出かけた人があるとのお話を最近聞きました。自治会関係者側も迷惑なことでしょう。
ところで、かつて、ある議員から、「議員選挙の年の自治会長には後援会役員を頼めないから、前年の自治会長ら役員に、次の選挙の年に後援会役員になってもらうように工作しておくものだ。」と。私は唖然(あぜん)としました。

  ※ 【自治会推薦と事前運動】   選挙中は、いっそうダメ
 ●「もし、仮に、100%参加の総会で全会一致で自治会推薦が決定されたとしても、ふだんは決めたことを一つずつ全部お知らせしているわけではない自治会が、その例を外れて『○○さんを推薦する』と念押しで文書や口頭で伝えることは事前運動に当たります。『私の自治会では○○さんを推薦している』と他の地域の誰かに文書や口頭で伝えることも事前運動に当たるのでできません。」(愛知県日進市選管)


●《事前運動》「・・・町内会を通じて、会員募集に名をかりて、後援会の結成趣意書を多数配るなど・・・」 (愛知県稲沢市HPから)


                  ≪新しい風ニュース NO140 2004年2月14日から≫


あなたの倫理度チェック
   不正が続いた山県市だからこそ  あなたは、どれに チェック しますか

 □ 法律や規則がどうであれ、選挙のためなら、“やりたいように”やってカマワナイ
 □ 県や選管、他の市がそういう見解なら、自治会や市の関係団体はエリを正すべき
 □ 政治にかかわる者は、法令はもちろんモラルが問われるからマズイことは一切するな

今の有線テレビが指定管理に サービスはどうなる??
 4月よりシーシーエヌ(株)によるケーブルプラス電話サービスが開始されます。
 このため、導入の市民説明会が開催されます。1月18日から2月9日まで各地で順次。
 詳しくは有線テレビのHPをどうぞ。そこを見ると、「利用料金、チャンネルに変更はない」「現在のIP電話サービスは3月末で終了」「休日夜間の混雑が解消され実行速度アップになる」「メールアドレスがccn※※.aitai.ne.jpにかわる。 @ccy.ne.jpなどは有料オプションで継続使用可」などの旨も。
 他のサービスや料金はどうなるのでしょうね?

  東京の議員の皆さんへの勉強会の講師、やってきます
 11月に、東京都内の区議会議員から、「勉強したい議員を集めるので、議員として実際の議会で役に立つ『財政』のことを講座としてやってほしい」と依頼されました。
 そこで、「《議員は議会で仕事をしてこそ/財政にかかる実践的なおさえどころ》」というタイトルで内容を提案しました。
 講座は1月19日(木)。どんな議員たちが来るか、こちらも楽しみです。
 「交通費」にそれ以上の「謝礼」付き。東京に“出稼(かせ)ぎ”に行ってきます。

◆山県市議会議員選挙 4月15日  「山県市選管は2日開き、任期満了(来年4月30日)に伴う市議選の日程を来年4月15日告示、同22日投票、即日開票と決めた。定数は現在の16から14に削減して行う。」  (岐阜新聞2011年12月3日記事)


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09:14 from web  [ 24 RT ]
脱原発の世界会議が横浜で開かれる。この種のものでは、日本では最大規模だろう。今や世界中で脱原発が大きなうねりになっていることの証⇒◆脱原発世界会議 2012 YOKOHAMA /保安院 海への汚染水、ゼロ扱い/核燃再処理「撤退」一致 ⇒bit.ly/ySjKD2

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 脱原発の世界会議が横浜で開かれる。
 この種のものでは、日本では最大規模だろう。
 今や世界中で脱原発が大きなうねりになっていることの証。
 そのページにリンク。それと、原発事故の関連情報も記録。

 ところで、今日は、11時から岐阜地裁で住民訴訟の裁判。
 他の時間は、自宅で、新しい風ニュースの作成と印刷。

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●「脱原発世界会議 2012 YOKOHAMA」 
    脱原発世界会議 2012YOKOHAMA
 


 脱原発世界会議 2012 YOKOHAMA のコンセプトは、「インタラクティブ(双方向コミュニケーション)」。
専門家の話を聞くだけでなく、それを受けて参加者のみなさん一人ひとりがどう行動していけばいいのか考えるきっかけになるはずです。
また、会議の模様はインターネットを通してみなさんの声とともに世界に発信します。さあ、あなたも世界会議へ。

 


●独法・原発検査:「丸写し」03年設立以来
        毎日新聞 2012年1月11日
 原発関連施設の唯一の法定検査機関で独立行政法人の「原子力安全基盤機構」が、検査対象の事業者の作成した原案を丸写しした検査手順書(要領書)を基に検査している問題で、機構の第三者委員会(委員長・柏木俊彦大宮法科大学院大学長)が、同様の手法が機構発足当初(03年10月)から常態化しているとする調査結果をまとめたことが分かった。第三者委は「信頼に疑念を抱かせる。事業者への依存体質が原因で主体的検査に改善すべきだ」とする報告書を12日、機構に提出する。

 ◇報告書「理解と意識希薄」
 問題は昨年11月、毎日新聞の報道で発覚した。機構側はこれまで「問題ない」との立場だったが大幅な見直しを迫られる。

 学者ら5人で構成する第三者委が検査員への聞き取り調査などを実施。その結果、原発の核燃料を製造・加工する「グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン」(神奈川県横須賀市)に要領書の原案を作成させ、表紙などを差し替えただけの「丸写し要領書」を使った核燃料棒検査が発足当初から続いていることが判明した。

 第三者委の報告書は「検査は安全を担うシステムの一部。事業者に委ねることは許されない」と指摘。要領書さえ見ずに検査・合格させたケースもあることから「何を基準に検査をしているのか。検査への理解と意識の希薄さを示す」と厳しく批判する。

 報告書は関西電力大飯原発の定期検査(09~10年)で、関電の資料の不備を見落とし一部の検査を実施しなかった問題(昨年8月発覚)にも言及し「事業者の検査を形式的に追認していたと思われてもやむを得ない」と指摘。▽緊張関係を保つため事業者との打ち合わせを議事録化して残す▽教育・研修の強化--などを提言する。

 機構は東京電力トラブル隠し(02年8月発覚)で経済産業省原子力安全・保安院が東電による検査結果の改ざんを見抜けなかった教訓から03年10月に設立された。4月、保安院を解体して新設される原子力安全庁(仮称)の所管法人に移行するため「検査体制の抜本的な改善も4月以降になる」(機構幹部)という。【川辺康広】

 ◇解説 検査体制改善は多難
 原発関連施設の検査を巡る問題で、第三者委員会の指摘を受ける独立行政法人「原子力安全基盤機構」は早急に改善を迫られるが、その前途は多難だ。

 機構には昨年11月現在、75人の検査員(非常勤を除く)が在籍する。いわゆる生え抜きは4人に過ぎず、原発メーカーや電力会社など事業者のOBが39人を占め、元々検査で緊張関係が生まれにくい人事構造になっている。65%に当たる49人は50代で、今後次々と退職していく。しかし「待遇が悪いためか新卒者がきてくれない」(機構関係者)といい、人材確保の妙案はない。

 毎日新聞は昨年6月、東京電力福島第1原発の圧力容器の主蒸気逃がし安全弁に対する検査でミスがあり、東電に指摘されるまで気づかなかった問題も報じた。報告書はこれについても「重大な問題」と指摘する予定だ。所管官庁の経済産業省原子力安全・保安院は丸写し問題、検査ミスのいずれについても経緯を把握しながら機構に改善を指導してこなかった。原子力安全庁に移管しても、機構任せでは検査の抜本的な改革は難しい。安全の担保を抜きにした原発の再稼働などあり得ず政府の姿勢が問われている。【川辺康広】

●原発事故直後、首都圏避難も想定…原子力委
        読売新聞 2011年12月31日(土)15時20分
 内閣府原子力委員会が今年3月の東京電力福島第一原子力発電所事故の発生直後に、「福島第一原子力発電所の不測事態シナリオの素描」と題した報告書をまとめ、同事故発生から2週間後の3月25日に当時の菅首相に提出していたことが分かった。

 報告書によると、同原発で新たな水素爆発などが起こり最悪の事態に発展した場合には、〈1〉同原発から半径170キロ・メートル圏内で強制移住〈2〉同250キロ・メートル圏内で避難―――の必要があると指摘。170キロ・メートル圏内には南東北や新潟県の一部、北関東の一部が、250キロ・メートル圏内には東京都や埼玉県の大半、横浜市の一部がそれぞれ含まれる。

 政府は、同報告書を踏まえ、最も核燃料の溶融が懸念された4号機について耐震補強工事を施すなどし、こうした事態は回避された。政府関係者は、「最悪の事態が起きても避難する時間的余裕はあり、パニックを防ぐため報告書は公表しなかった」としている。 .

●保安院 海への汚染水、ゼロ扱い 「緊急」で法適用外
        東京 2011年12月16日
 福島第一原発事故で、何度も放射性物質を含む汚染水が海に漏出したが、経済産業省原子力安全・保安院は「緊急事態」を理由に、法的には流出量は「ゼロ」と扱ってきたことが本紙の取材で分かった。今後、漏出や意図的な放出があってもゼロ扱いするという。政府は十六日に「冷温停止状態」を宣言する予定だが、重要な条件である放射性物質の放出抑制をないがしろにするような姿勢は疑念を持たれる。 

 原子炉等規制法により、電力事業者は、原発ごとに海に出る放射性物質の上限量を定めるよう決められている(総量規制)。福島第一の場合、セシウムなどは年間二二〇〇億ベクレルで、年度が変わるとゼロから計算される。

 しかし、四月二日に2号機取水口近くで高濃度汚染水が漏出しているのが見つかり、同四日には汚染水の保管場所を確保するため、東京電力は建屋内のタンクに入っていた低濃度汚染水を意図的に海洋に放出した。

 これら二件の漏出と放出だけで、原発外に出た放射性物質の総量は四七〇〇兆ベクレル(東電の試算)に達し、既に上限値の二万倍を超える。
 試算に対しては、国内外の研究機関から「過小評価」との異論も出ている。
 今月四日には、処理済みの汚染水を蒸発濃縮させる装置から、二六〇億ベクレルの放射性ストロンチウムを含む水が海に漏れ出した。

 さらには、敷地内に設置した処理水タンクが来年前半にも満杯になる見込み。この水にもストロンチウムが含まれている。東電はできるだけ浄化して海洋放出することを検討している。漁業団体の抗議を受け、当面は放出を見送る方針だ。

 保安院は本紙の取材に対し、事故への対応が最優先で、福島第一は損傷で漏出を止められる状態にない「緊急事態」だった点を強調し、総量規制を適用せず、四七〇〇兆ベクレルの漏出をゼロ扱いする理由を説明した。
 「緊急事態」に伴う特例扱いは「事故収束まで」続くとも説明したが、具体的な期間は「これからの議論」とあいまい。
 今後、仮に放射性物質を含んだ処理水を放出したとしても、ゼロ扱いを続けるという。

●解説:核燃再処理「撤退」一致 当事者も計画に疑問 責任問題恐れ先送り
   核燃再処理:経産と東電の「全量再処理」当初から破綻

      毎日新聞 2011年12月2日 
 再処理事業推進の両輪である東京電力と経済産業省のトップらが、撤退に向けて極秘に協議していた事実は、使用済み核燃料のすべてを国内で再処理する「全量再処理路線」が当初から破綻していたことを物語る。「国策民営」の両当事者が経済性、安全性に疑問を持つ事業が現在まで続いている点に、原子力政策の病巣があると言える。

 関係者によると、04年2月ごろまでは東京電力の役員らがたびたび経産省や経産省資源エネルギー庁を訪れ、撤退を模索していた。建設費の膨張、トラブルの続出に加え、04年1月には六ケ所村再処理工場を稼働させれば約19兆円もの費用がかかるとの試算も公表された。見通しは悪くなる一方だが撤退を表明すれば責任問題に直結するため、経産省も東電も撤退方針を打ち出さなかった。

 「原子力ムラ」の抵抗も激しかった。その一つが、工場稼働の妨げになるとして内閣府の原子力委員会やエネ庁の一部幹部が、使用済み核燃料受け入れを提案する02年10月のロシアの外交文書を隠した問題だ。当時の経産省幹部は文書の存在を毎日新聞の報道(11月24日付朝刊)で初めて知り「文書を把握していれば代替案としてロシアへの核燃料搬出を提示でき、事業撤退への道が開けたかもしれない」と悔しがった。
 結果として再処理事業は継続され、19兆円は産業用・家庭用の電気料金に上乗せされている。企業が払う電気料金も最終的に商品価格などに上乗せされていると考えると、国民1人当たり約15万円という計算だ。国民負担まで強いた再処理工場は今も稼働しておらず、破綻ぶりは一層明らかになっている。【清水憲司、太田誠一、松谷譲二】

●青森・六ケ所村の核燃再処理工場:電事連でも撤退主張 東電役員「そのまま貯蔵を」
               毎日新聞 2011年12月3日 
 東京電力と経済産業省双方の首脳が青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理事業からの撤退について極秘協議していた02年ごろ、東電役員が電力10社で組織する業界団体「電気事業連合会」の会議で「再処理は高くつくから絶対反対だ」と複数回発言し、他社の首脳にも強く同調を求めていたことが関係者の証言で分かった。

 関係者によると、東電役員は02年ごろ、電事連の会議で再処理事業継続に反対し、漏水事故などトラブルの続出を踏まえ「技術が確立するまで使用済み燃料は再処理せず、そのまま(プールなどに)貯蔵しておけばいい」と主張した。他の電力会社首脳からは「当面は高くつくが技術開発のために継続すべきだ」との反論も出て、意見はまとまらなかった。

 会議に出席していた電力首脳の一人は「(東電役員は)大きな声で何度も撤退を主張した。しかし、巨費を投じており『後に引けない』と思い賛成しなかった」と振り返った。そのうえで「いまだに再処理工場は完成していない。電気料金の値上げさえ避けられない今、電力会社には(さらに料金の値上げにつながる)核燃サイクルにこれ以上、金をかけるのは難しい」と語った。

 経産省関係者によると、再処理工場を建設・運営する「日本原燃」は電力各社が出資し、電事連の構成メンバーとほぼ一致している。このため再処理工場の運営方針について、電事連の会議で協議することがあるという。【核燃サイクル取材班】

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09:20 from web
昨日の小沢事件の裁判は、本人への被告人質問。昨日のブログで「2日目の今日、裁判官が何を訊くか興味津々」と書いた。裁判官の質問をどう評価していいか⇒◆小沢氏裁判(25)裁判官の質問(MHK)/元秘書の調書 証拠採用の決定は2月17日⇒bit.ly/wgT0Yc

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 昨日の小沢事件の裁判は、小沢一郎氏本人への被告人質問。
 昨日11日のブログで「2日目の今日、裁判官が何を訊くか興味津々」と書いた。
 そこで、関連の報道を見た。

 ・・裁判官の質問をどう評価していいか・・・・
 「記憶にない」などで逃げ切られたという印象か、
 あるいは、いけないことをやったという裁判官の心証が形成されたか・・

 ちょっと微妙な感じ。
 やはり、次の注目は、共謀を認めていると取れるという「秘書の調書」を証拠として採用するるかどうかで見極めることか。
 
 (関連・昨日11日のブログ)⇒ ◆小沢氏、4億円は「もろもろの金・相続などの現金」/「秘書に一切任せていた」/裁判官は何を訊くか

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●小沢元代表 元秘書証言も否定
         東京  2012年1月12日 朝刊
 資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐり、政治資金規正法違反(虚偽記入)の罪で強制起訴された民主党元代表小沢一郎被告(69)の第十三回公判は十一日午後も、東京地裁(大善文男裁判長)で二回目の被告人質問が続いた。小沢元代表は元秘書が法廷で証言したやりとりについても「記憶にない」と述べ、虚偽記入への関与を全面的に否定した。 

 この日は三人の裁判官全員が質問。元秘書の石川知裕衆院議員(38)が土地購入のため、元代表から銀行融資の書類に署名をもらう際、「定期預金を担保に融資を受ける」と説明したと証言したことについて問われると、元代表は「説明はなかった。絶対にないかと言われると否定する根拠はないが、覚えていない」と述べた。

 平塚浩司裁判官が「法は正確な政治資金収支報告書を求めている。国会議員の立場で天下国家にまい進すると言っていたが、報告書を確認する責務があるのでは」と指摘すると、元代表は「責務は当然ある。責任逃れではないが、いちいち目を通す議員はほとんどいない」と釈明した。

 井下田英樹裁判官は元代表が土地購入のために四億円を秘書に渡したことについて、「一般国民の感覚からは分からないのだが、いつ返してもらえるのかと気にならなかったのか」と質問。元代表は「秘書は家族同様、子供みたいな年齢、気持ちを持っている連中なので。心配は全くしなかった」と、信頼関係を強調した。

 この四億円の原資については、元代表が強制起訴前までに説明を変遷させたが、裁判官は質問しなかった。


 公判は実質的な審理を終えた。共謀を立証する重要な証拠である元秘書の供述調書については、二月十七日に地裁が証拠採用するかを決める。三月に検察官役の指定弁護士の論告求刑と弁護側の最終弁論で結審し、四月に判決が言い渡される。

●「4億円、関心ないのか」裁判官が小沢氏ただす
            (2012年1月12日03時09分 読売新聞)
 資金管理団体「陸山会」の土地取引を巡り、政治資金規正法違反(虚偽記入)に問われた小沢一郎民主党元代表(69)の公判は11日、2日間にわたる被告人質問が終了し、主要な審理を終えた。

 この日午後には3人の裁判官が、問題の土地取引の経緯について質問したが、小沢被告はこれまで同様、「秘書に任せていた」という言葉を繰り返した。

 「政治資金収支報告書の内容を把握しないのは、国会議員になった最初からか」。この日の最後に行われた裁判官の質問では、まず左陪席の井下田英樹裁判官(42)がこうただした。

 検察官役の指定弁護士の質問にいら立ちも見せていたのとは対照的に、ゆっくりと丁寧な口調で答えた小沢被告。「最初から関与していない。大多数の国会議員はそうだと思う」と述べ、「秘書任せ」が政治家一般のやり方だと主張した。

 小沢被告は、元事務担当者・石川知裕衆院議員(38)(1審有罪、控訴)に土地代金として4億円を渡したが、それ以降、取引の経緯について一切報告を受けていないと説明した。井下田裁判官は「4億円もの大金を秘書に任せて、(その後は)関心を持たなかったのか」と質問したが、小沢被告は「本当に信頼して任せている」と説明。右陪席の平塚浩司裁判官(47)が「建物が建つまで報告はなかったのか」と尋ねても、「秘書が引っ越したので、その現象は知っていた」と答えただけだった。


●小沢氏裁判(25)裁判官の質問
     NHK 1月11日 20時42分
裁判官から小沢元代表への質問の主なやりとりの概要は次のとおりです。

(裁判官)秘書との関係についてですが、収支報告書や資産公開について提出した内容を把握したうえで正しいと言っているのではなくて、内容を把握せずに正しいということ?

(小沢元代表)はい。資産の報告については把握していました。

(裁判官)というのは?

(小沢元代表)はい。沖縄の土地を買ったときもそれを報告しました。

(裁判官)新たなことがあれば、あなたから情報提供をしていたということ?

(小沢元代表)はい。

(裁判官)収支報告書を把握していないというのは国会議員が多忙だからというのもあるのですか?

(小沢元代表)はい。

(裁判官)あなたは今は把握していないということですが、最初からこういうスタイルだったのか、それともある頃から把握しなくなったのですか?

(小沢元代表)報告書については最初から関与していませんでした。大多数の議員がそうだと思います。

(裁判官)大きな役職についている人だけじゃなく、初当選の議員とかもそうですか?

(小沢元代表)そうだと思います。政策秘書が導入されたので、政策秘書のたぐいに任せる人が多いのではないかと思います。これは推測ですが。

(裁判官)弁護士や指定弁護士からの質問で、検察の取り調べで「無断」というのはちょっと違うというのがあったが、収支報告書の作成を任せていたが把握していない、これは無断とも違う?

(小沢元代表)無断という単語の響きは、秘書との関係を示すのに適切ではありません。任せていたこと、判断裁量でやっていたというほうが適切なのでそういった。

(裁判官)秘書のやったことの責任を代議士が責任を問われるという意識は持っていますか?

(小沢元代表)基本的に法律に違反するたぐいの行為を、選挙のことなんかありますけれども、特に私の場合、無理するなと、表現はあれだが、法律に反することをしてまですることないというのは常々話していますし、私自身そう思っていますし、きちんと筋道を通ったことをしないといけないと自分自身をいさめています。

(裁判官)秘書の裁量に任せているというのは分かりますが、4億という大きな取り引きでも秘書に任せていて不安はないですか?

(小沢元代表)この法廷で申す1つの例としては、選挙の際に同志への支援を行ったが、そのトータルは4億4000~5000万円になると思います。それらを候補者に渡すことはすべて秘書に任せていますので、本当に信頼して任せているという関係です。

(裁判官)個人資産を管理する秘書はいますか?

(小沢元代表)いません。

(裁判官)例えば自宅の光熱費の支払いとか細々したことは誰がやっているのですか?

(小沢元代表)そういうたぐいは、たぶん最初に自分の口座で自動引き落としになっているので、いちいち振り込みは必要なかったと思います。

(裁判官)平成16年10月ごろ、石川さんに4億円を渡したときのあなたの考えを改めて聞きます。秘書寮を建てる不動産として購入するとなると、本来、陸山会の政治資金でやるものだが、個人資産を出す気持になったのはなぜですか?

(小沢元代表)一つは秘書が十数人いて、結婚適齢期が3人、家族も増えるとのことで、身近なところに寮をという気持でありました。ただ、最初から個人のお金でという意志はまったくなく、政治団体で購入すべきものと頭では分かっていたが、運転資金に困るというので、じゃあと手持ちがありましたから、自分が用立てることになりました。

(裁判官)あくまで一時的なものという認識でいい?

(小沢元代表)寄付するというものではなかったと思います。

(裁判官)4億という巨額の金額を用立てることに一般国民がすぐに飲み込めないということでの質問ですが、いつ返ってくるのかなどについて気にはならないのですか?

(小沢元代表)書生から秘書の話を話しましたが、その意味は私からすれば家族同様の気持を持っている連中ですから心配はまったくしていませんでした。

(裁判官)いずれ戻してもらえるとの見通しでしたか?

(小沢元代表)はい、いずれは戻してもらえると思っていました。

(裁判官)4億はあくまで土地取得のために限った話との認識?

(小沢元代表)はい。

(裁判官)陸山会で一般的に使っていいということではない?

(小沢元代表)はい、そうです。

(裁判官)石川さんもそう理解していた?

(小沢元代表)分かっていると思います。そもそも運転資金に困るというから用立てるという話であり、その趣旨は分かっていたと思います。

(裁判官)石川さんと大久保さんが頼んできたのは、その経緯から?

(小沢元代表)経緯というか実情として出すと困ると、それなら「じゃあ」となったと思います。

(裁判官)石川さんや大久保さんが、あなたの個人資産がどれくらいあるか知識あったと思いますか?

(小沢元代表)具体的にはないと思うが、私がずっと使ってきた銀行の通帳のことに関しては、およそ分かっていたと思います。歳費もその他も、大体分かっていたと思うので。

(裁判官)元赤坂タワーズの金庫に、どれくらいの余剰金額があるか話をしたことは?

(小沢元代表)ありません。彼らが私のところで仕事を始めたときには自宅の売却も終わっており、そのことも知らないし、その当時いれば知り得たかもしれないが、僕がいくら持っていたかは知らなかったと思います。

(裁判官)大久保さんや石川さんが、あなたに期待する事情は?望みがなければ相談しないと思うが?

(小沢元代表)具体的にいくらとかは全然知らないと思うが、報告すればなんとか返事があるのではないかとのことは思っていたかもしれません。


●元秘書の調書 証拠採用か決定へ
           NHK 1月12日 4時16分
 民主党の小沢元代表の裁判で最大の山場となる被告人質問は、小沢元代表がみずからの潔白を主張し続けて2日間の日程を終えました。裁判では来月、検察官役の指定弁護士が立証の柱とする元秘書らの供述調書について、裁判所が証拠として採用するかどうか決定することになっていて、判断が注目されます。

政治資金を巡って強制的に起訴された小沢一郎被告(69)の裁判は、10日と11日、2日間にわたって小沢元代表本人への質問が行われました。このなかで小沢元代表は、資金管理団体が土地を購入する際に提供した4億円の出どころについて、「個人の資産だ」としてやましい金ではないと主張したほか、収支報告書への関わりについても、「秘書を信頼し、すべて任せていた」と述べて否定し、全面的に無罪を主張しました。

 しかし、4億円の具体的な内訳については、「記録がなく、正確な記憶もない」として詳細な説明をしなかったほか、土地の登記に関する報告の内容など元秘書らの証言と食い違う発言もありました。裁判の実質的な審理は11日で終わりました。来月17日には、「うその記載について小沢元代表に報告し、了承を得た」と認めた元秘書らの捜査段階の供述調書について、裁判所が証拠として採用するかどうか決定する予定で、判断が注目されます。判決は、4月末にも言い渡される見通しです。

●小沢氏、4億円“タンス預金”世間とズレ「ない」  
 第13回公判がいったん休廷し、東京地裁を出る民主党の小沢元代表(中央) 資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる収支報告書虚偽記入事件で、政治資金規正法違反罪で強制起訴された民主党の元代表・小沢一郎被告(69)の第13回公判が11日、東京地裁(大善文男裁判長)で行われた。検察官役の指定弁護士が、前日からの被告人質問を続行。
 
小沢氏は、用立てた4億円は個人事務所に保管していた現金で「使い勝手もあり、ある意味安全。それほど(感覚が)離れているとは思わない」と主張し、一般人にはおよそ理解できない金銭感覚が浮き彫りになった。

 小沢氏は4億円の出どころについて「バブル時代に転居した際の土地売却費2億円」などだったと説明した。これを何と、東京・元赤坂にある個人事務所の金庫に、現金で保管していたと言う。

 「億単位の現金保管は想定できない」と追及されたが「何かの必要が出た際、さし当たってすぐに対応できる。感覚の違いかもしれませんが、手元に現金を置くのは使い勝手もありますし、ある意味安全でもある。私の感覚では、それほど(世間と)離れているとは思いません」と言い切った。

 小沢件氏によると、巨額の現金保管を開始したのは「かなり以前」。保存方法は、1億円のビニールパック(10キロ)に加え「バラのものもあった」。元私設秘書の石川知裕衆院議員(38)=1審有罪、控訴=に渡す際は、自分で新聞紙で包んだという。


 4億円の原資については「説明が二転三転している」と批判されてきた。主張通りなら「小沢家の押し入れを開けると、札束がぎっしり詰まっているらしい」という、永田町で時々聞かれる都市伝説は半分、本当だったことに。小沢氏は総選挙前、手元の現金から候補者に500万円ずつ「支援」したという、豪快な使用例も紹介した。

 「秘書は家族のようなもの」「秘書を信頼して任せていた」と繰り返した小沢氏。指定弁護士から「人生で、人を信頼して行動するのか?」と、生き様まで問われたが「どなたでも信頼して付き合っている」とサラリ。「秘書に裏切られたことは?」の質問にも「裏切られたという思いで人様を見たことはない」と平然と言った。

 指定弁護士の質問には、時折いらだちも見せたが、裁判官に対しては丁寧に対応。それでも最後は「最初からこの事件は、何ら不正はないし、なぜこんなことになったのかと思ってきた」と、ぶ然とした様子。主任弁護人の弘中惇一郎氏は閉廷後「(原資の説明は)二転三転どころか一転もしていない」。法廷での実質審理はこの日で終了した。

●「4、5億円の現金は以前から手元に」 不可解な会計処理浮き彫り
         産経 2012.1.11 22:21
 被告人質問で小沢一郎被告は「4、5億円の現金は以前から手元に置いていた」と述べ、“浮世離れ”した金銭感覚を明かした。これまでの公判では、問題となっている土地購入をめぐる資金移動以外にも小沢被告の周辺で不可解な会計処理が繰り返されていたことが判明しており、小沢事務所側の政治資金への認識の甘さが次々と露呈している。

支部迂回し資金移動
 10日の被告人質問でも追及の対象となったのは、政治団体「改革フォーラム21」をめぐる処理だ。

 改革フォーラムには旧新生党の資金がプールされているが、政治資金収支報告書によると、衆院が解散した平成21年7月、小沢被告が代表を務める政党支部を迂回(うかい)して陸山会に3億7千万円を寄付した。さらに陸山会は民主党候補計91人に計4億4900万円を配っていた。

 一方、陸山会は19年に小沢被告に用立ててもらった4億円を返済。指定弁護士は、候補者に配る資金が不足したため、改革フォーラム側から寄付を受けたとみて経緯を尋ねた。

 政治資金規正法は政治団体間の寄付の上限を年間5千万円と定めており、小沢被告は「制度上、支部で受けなくてはならない金額だった」と脱法的処理だったことを暗に認めた。


 また、小沢被告が処理方法について池田光智元私設秘書(34)へ相談した時期について、指定弁護士が「実際には選挙後だったのではないか」と“後付け”で収支報告書の記載方法を検討した可能性を指摘したが、小沢被告は「それはないと思う」と否定した。

外貨預金で多額損失
 また、指定弁護士は池田元秘書の証人尋問で、小沢被告の関係政治団体「誠山会」(解散)が1億円超の外貨定期預金を保有し、年末に普通預金に切り替えていたことも追及した。

 同法は政治資金についてリスクを伴う運用を原則禁じているが、誠山会などは21、22年に外貨預金の運用で、計約2300万円の損失を計上していた。

 一方、同法は収支報告書の資産欄に年末時点の定期預金残高記載を義務づけているが、普通預金の記載は求めていない。池田元秘書は「慣例で期末に解約するよう言われていた」と主張した。

 いずれも起訴内容に直接関係はないが、会計処理のずさんさが浮き彫りとなった形で、裁判官の心証に影響を与える可能性がある。




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08:30 from web
「記憶にない」・・立場に窮した時の政治家がのよく使う言葉。小沢一郎氏は、法廷で使ったらしい。今日は裁判官がどんな質問をするか興味津々だ⇒◆小沢氏、4億円は「もろもろの金・相続などの現金」/「秘書に一切任せていた」/裁判官は何を訊くか⇒bit.ly/wehpIh

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 「記憶にない」・・立場に窮した時の政治家がのよく使う言葉。
 小沢一郎氏は、法廷で使ったらしい。

 一連の事件で最も注目されているのは、土地を買うために用立てた「4億円」の出所。
 よく指摘されているように、以前から説明、弁明がころころと変わってきた。
 どう考えても、不自然なお金。
 昨日の法廷では、相続や印税、報酬だったと述べたという。

 もう一つ特徴的なことは、全部「秘書任せ」で自分は何も知らないとしたこと。
 土地を買うことに目ざとかったとも入れてきたことからすれば、「秘書任せ」は不整合な話。

 選挙の候補者らへの資金提供も、「秘書任せ」ではあり得ない。
     ・・その原資は

 疑問が深まるばかり。
 被告人質問は今日2日目。
 裁判官の質問もあるという。

 私は、行政の無駄遣いを問う「住民訴訟」の法廷で、証人尋問を何度もやったことがある。
 住民訴訟は「民事訴訟」で、小沢氏の事件のような「刑事訴訟」とは分類が違う。
 でも、被告人質問も尋問も形態は同じようなもの。
 先の私の行政訴訟でも、最後は裁判官たちが質問する。

 「さすが、鋭い質問をするなぁ」と感じたことが何度かある。
 そんな裁判、つまり、裁判官が鋭い質問を用意している場合はこちらの勝になることが多いと感じている。

 今日の小沢事件、裁判官がどんな質問をするか興味津々だ。

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●小沢氏、4億円は「もろもろの金」
          サンスポ 2012.1.11 05:01
 もろもろ合わせて4億円-。資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる収支報告書虚偽記入事件で、政治資金規正法違反罪で強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)の第12回公判が10日、東京地裁(大善文男裁判長)であった。
 この日は公判最大のヤマ場の被告人質問で、小沢被告は土地購入費用4億円について「もろもろの金だ」と説明、あらためて虚偽記入の共謀を否定した。

 焦点は土地購入費4億円の出所。午前中の弁護人からの質問の際、小沢被告は「両親から相続した現金や不動産、出版した本の印税、議員報酬などもろもろの金だ」と説明した。


 また、元秘書で虚偽記入をした陸山会の元事務担当者・石川知裕衆院議員(38)=1審有罪、控訴中=に4億円を手渡した理由について、「(4億円)全額を政治団体から払うと運営に支障をきたすといわれ、じゃあ手元の金を用立てようとなった」と多額の手持ち金が自分の元にあったとした。

 さらに「秘書には自主的判断で仕事をしてもらうようにしている。私の関心事は天下国家のことで、それに全力を傾注している」と自らの“大政治家”ぶりを強調して、政治団体の事務にはタッチしていなかったとも証言した。水谷建設などゼネコンからの裏献金も否定した。

 同日午後からの指定弁護士による質問では、銀行への融資申込書への押印などについて指定弁護士が繰り返し問いただすと、それまで淡々と答えていた小沢被告は「えー? 印鑑なんか、わたしゃ押しません」と“逆ギレ”気味の返答をする場面もあった。

 小沢被告が法廷で証言するのは昨年10月6日の初公判での意見陳述以来。
被告人質問は11日も行われる。3月9日に論告求刑、同19日に弁護側最終弁論が行われて結審。4月下旬に判決が予定されている。

●「秘書に一切任せていた」=4億円「相続などの現金」―小沢元代表・陸山会事件公判
           朝日 2012年1月10日12時6分
資金管理団体「陸山会」の土地取引をめぐり、政治資金規正法違反(収支報告書の虚偽記載)罪に問われた民主党元代表小沢一郎被告(69)の第12回公判が10日、東京地裁(大善文男裁判長)であり、被告人質問が行われた。小沢被告は「手持ちの資金を出した段階で私の関与は済み、その他の実務的なことは一切(秘書に)任せていたので分かりません」と述べ、収支報告書の記載への関与を改めて否定した。

 弁護側の質問に小沢被告は、土地購入資金4億円について「全く知らない人と金の貸し借りをするわけではないので、貸借という気持ちは全然持っていなかった」と説明。原資については「両親からの不動産、現金の相続で得た。自らの印税や議員報酬も得ていたので、そういうもろもろで現金を取得していた」と話した。

 政治団体の事務は秘書に任せていたと説明。「任せた仕事について、いちいち検証し、干渉していたのでは任せる意味がない」と話した。収支報告書については「今まで見たことはない」と述べ、虚偽記載の報告や指示は「ありません」と否定した。

 ゼネコンからの裏金受領についても全面否定。「(事情聴取で検事から)『不正な金が入ったのではないか』とばかげた推論、質問があったが、『一切ない』と答えた」とした。

 土地取引の経緯は「いい土地が見つかったという話を聞き、購入することで合意した。土地を購入すると資金が足りなくなると秘書に言われ、それじゃあ自分の手元にある金を用立てよう、となった」と説明した。

 4億円を担保にした銀行からの融資書類に署名したことについては、「(融資を受ける理由について)秘書から説明はなかったが、土地を買うと了解はしていた」と話した。 

●「秘書に一切任せていた」小沢元代表の被告人質問
      テレ朝 (01/10 11:47)
 民主党元代表・小沢一郎被告(69)の裁判で、本人に対する被告人質問が東京地裁で始まりました。小沢被告側は土地購入資金の4億円について、当初、「政治献金」としていましたが、その後、「銀行からの融資」、そして「個人資産」と変えています。10日の法廷で、こうした矛盾をどう説明するのかが焦点です。

 裁判は、午前10時に弁護側の尋問から始まりました。
小沢被告は政治団体の事務処理への関与について問われると、「経理の問題などは秘書に任せており、彼らの自主的な判断で仕事をしてもらっていた。私の仕事は天下国家の話に集中していた」と細かい日常業務には関与していないと主張し、「収支報告書を見たことがない」と証言しました。
また、土地の購入についても「実務的なことは秘書に一切、任せていたので分からない」「資金を用立てたところで私の作業はすべて済んでいる」と述べました。

そして、4億円の原資については「手元にあった現金で、主なものは不動産など両親からの相続分や四十数年間の議員報酬だ」と個人資産であることを強調しました。
午後は、検察官役の指定弁護士による尋問が行われます。秘書とのやり取りや4億円の原資について厳しい質問が予想され、小沢被告がどのように答えるかが焦点です。

●当初の供述「勘違い」=政治団体からの資金めぐり―指定弁護士質問に小沢元代表
          朝日 2012年1月10日21時6分
 資金管理団体「陸山会」の土地取引をめぐり、政治資金規正法違反(収支報告書の虚偽記載)罪に問われた民主党元代表小沢一郎被告(69)への被告人質問は、10日午後も東京地裁(大善文男裁判長)で続き、検察官役の指定弁護士の質問が行われた。
小沢被告は政治団体の資金に関して、捜査段階の供述との矛盾を追及され、「勘違いだった」と述べた。

 小沢被告は、指定弁護士の質問に、2009年の衆院選時、陸山会から民主党候補者への寄付に、政治団体「改革フォーラム21」からの資金が多く含まれていたことを認め、詳しい経緯を説明。「フォーラムの資金には関与しておらず分からない」と東京地検特捜部の聴取に供述した理由を問われると、「勘違いしていたと思う」と述べた。

 寄付を受けてから約半年なのに、どのように勘違いしたのかとの指摘には、「そのときは、フォーラムの金だと気付かなかった」と応じた。 
[時事通信社]

●追及に憮然「私の関心は天下国家」会計業務「秘書任せ」強調
            産経 2012.1.10 22:12
 “剛腕”がついに事件を語り出した。10日に東京地裁で行われた、民主党元代表、小沢一郎被告(69)の被告人質問。「陸山会」の土地購入をめぐる事件で、政治資金規正法違反(虚偽記載)罪で強制起訴されたことに関し、国会などでの説明を拒んできた小沢被告は法廷で、「私にはもっと大事な政治のことがあった」と、会計業務が「秘書任せ」だったことを強調した。時に口調を強めて「天下国家」と「政治」にかける思いを語った小沢被告。終盤では疲れた表情を浮かべながらも、全面無罪を主張し続けた。

 ■「有権者は理解」
 「入廷をお願いします」。午前9時56分。大善文男裁判長が開廷を告げると、濃紺のスーツにピンクのネクタイ姿の小沢被告は一礼して入廷。胸には議員バッジが光る。傍聴席には顔を向けないまま、弁護団の間に設けられた被告人席に進み、「よいしょ」とつぶやいて着席した。

 大善裁判長が促すと小沢被告は硬い表情でうなずき、証言台へ。飲料を渡した職員には「あー、すいません」と笑顔を見せた。

 まず質問に立った弁護団の弘中惇一郎弁護士が、石川知裕(ともひろ)衆院議員(38)=1審有罪、控訴中=ら秘書との関係を尋ねた。

 小沢被告は「秘書は天下の機密を見ることもあり、本当の信頼関係の中で仕事をしている」と説明。「えー」「あー」と句切りながら、慎重に答えていった。

 会計業務は秘書の自主性に任せており、「いちいち干渉していたのでは意味がない」とした上で、「私の関心事は天下国家の話で、それに邁進(まいしん)する日常を送っているつもりであります」と、政治家としての自身の“役割”を強調。「私は常にマスコミの批判の対象となってきたが、有権者は真実を理解してくれている」と、身の潔白を主張した。

弁護側の質問には、よどみなく答え続けた小沢被告だが、指定弁護士の質問には不快感をあらわにする場面もあった。

 融資の申込書類にある署名や印鑑が小沢被告のものかを確認する指定弁護士の問いに「えー?」と聞き返し、「印鑑なんか私は押しません」と断言。民主党の役職に就任した時期などは「分かりません」と連発する一方、自身が衆院選に初当選した日については「12月27日。この日は覚えています」と即答した。

 会計業務を監督する立場だったことを問われると「収支報告書が大事でないと言っているわけではない。私にはもっともっと努力を、力を集中してやらねばならない政治の大事なことがあった」と返した。

 また、銀行から妻を連帯保証人に融資を受けた理由については「政治家は信用がありませんから」とぶぜんとした表情で説明。さらに秘書寮の名義を問われると「家内の名義です!」と語気を強めていらだちを見せた。

 疑っているわけではないことを指定弁護士が説明すると、一転して「ふははは」と笑い声を上げた。

 午後5時までの終日審理に、背筋を伸ばして臨んだ小沢被告。終盤には、細かい追及を繰り返す指定弁護士に「質問の意味が理解できない」とかすれ声で返すなど、疲労をにじまた。

●「たまたま手元に4億円」…小沢氏に被告人質問
     (2012年1月10日13時32分 読売新聞)
自宅を出る民主党の小沢元代表(10日午前8時25分、東京・世田谷区で) 小沢一郎民主党元代表(69)の資金管理団体「陸山会」の土地取引を巡る事件で、政治資金規正法違反(虚偽記入)に問われた小沢被告の第12回公判が10日午前、東京地裁で開かれ、被告人質問が始まった。

 小沢被告は「私の関心は天下国家。政治資金収支報告書を見たことは一度もない」などと述べ、元秘書との共謀を改めて強く否定した。また、土地購入に使われた自身の4億円の出所について、出版した本の印税などを挙げた。

 同日午前は弁護側の質問、午後から検察官役の指定弁護士の質問が始まる。

 公判では、陸山会の土地取引を巡り虚偽記入をした同会元事務担当者・石川知裕衆院議員(38)ら元秘書3人(1審有罪、控訴)と小沢被告との共謀の有無が最大の争点。元秘書との関係について、小沢被告は「私は政治のことに集中していた。(経理の問題に)私が干渉しては任せた意味がない」と述べた。

 指定弁護士側は、陸山会が2004年10月に小沢被告の現金4億円で土地を購入したのに、同時期に銀行から受けた融資のみを収支報告書に記載し、小沢被告の4億円は記載しなかったと主張する。

 小沢被告は、土地購入の際に4億円を石川被告に手渡した理由について、「秘書寮を建てるには4億円が必要で、全額を政治団体から払うと運営に支障を来すと言われたから。たまたま手元に4億円があった」と述べた。この4億円の出所について、これまで預金などと説明してきたが、「親から相続した不動産の売却益のほか、印税や40年以上の議員報酬などが基になった」と説明した。


●「4億円、相続などの手元の金」小沢被告、「記憶にない」連発
          産経 2012.1.10 22:21
 虚偽記載への関与を全面否認する一方、土地購入の経緯や元秘書との具体的なやり取りは「分からない」「記憶にない」を連発した小沢一郎被告。被告人質問でも、4億円の原資や複雑な資金移動の不可解さは依然残った。

 ◇原資は
 一連の事件で最も注目されたのは、小沢被告が土地購入のために用立てた「4億円」の出所だ。これまで小沢被告は曖昧な説明をしており、指定弁護士側は、この4億円の存在が虚偽記載の動機の一つになったと位置づけている。

 元秘書の石川知裕(ともひろ)衆院議員(38)=1審有罪、控訴中=に現金4億円を手渡したことに関し、小沢被告は「秘書寮を建てるには4億円が必要で、全額を政治団体から払うと運営に支障が来すと言われたから」と説明。そのうえで、「相続財産など、手元にある金を用立てた」と述べた。

 具体的な内訳は、▽両親から相続した東京・湯島の自宅を売却し、現在の自宅を購入した際の残金▽相続した現金▽自らの著書の印税▽四十数年の議員生活で得た議員報酬-などとした。

 だが、「金融機関にも要請したが、古いので記録にないものもあった」とも語り、合理的な説明といえるかは疑問が残った。

 ◇報告・了承ない
 「私は政治のことに集中していた。私が干渉しては任せた意味がない」。元秘書からの報告に関して聞かれると、小沢被告は声を強めて否定した。

 土地購入に際しても小沢被告は個人資産4億円を石川議員に提供しながら、契約状況や決済方法などは「一切報告を受けていない」と否定。具体的なやり取りは「記憶にありません」と述べた。

 指定弁護士は、契約の担当者である石川議員が「オーナー」の小沢被告に対し報告しないのはおかしいのではないか、と繰り返し質問。だが、小沢被告は「いちいち報告を受ける物理的、精神的暇はない」、「4億円を用立てたことで、私の行為は完結している」などと述べた。

 ◇脱法性認める
 法廷では「政治資金収支報告書を見たことは一度もない」と述べるなど、政治資金への認識の甘さを露呈した小沢被告。被告人質問では、問題の土地取引のほか、不可解な資金移動についても追及された。

 その一つが、旧新生党の資金がプールされている政治団体「改革フォーラム21」をめぐる処理だ。

 改革フォーラムは平成21年7月、政党支部「民主党岩手県第4区総支部」に3億7千万円を寄付。直後に同支部が陸山会に同額を寄付し、衆院選候補者計91人に分配されている。

 池田光智元秘書(34)=同=が公判で小沢被告に説明したと証言したことを指定弁護士から問われると、小沢被告は「池田(元秘書)に(資金移動を)実行するにあたって聞いたかもしれない」と発言。脱法性が指摘される、政党支部を介した迂回(うかい)処理に関与していたことを認めた形となった。


●小沢元代表、法廷:あす被告人質問 元秘書証言、どう対応 「関与」のぞく場面も
            毎日新聞 2012年1月9日 
 資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡り、政治資金規正法違反(虚偽記載)で強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)に対する被告人質問が10日と11日、東京地裁(大善文男裁判長)で行われる。公判最大の山場で、元代表は政治資金収支報告書への虚偽記載の認識や共謀などを全面否定するとみられるが、これまでの審理では元秘書らの証言で、さまざまな場面での元代表の「関与」ものぞく。被告人質問ではこうした証言に対する元代表の発言も注目される。(23面に被告人質問のポイント)

 ■不動産の確認書
 小沢元代表は07年2月に記者会見し、保有する不動産は元代表の個人名で登記されているものの、自身に権利はないと説明。今回の事件の舞台となった東京都世田谷区の土地についても、自身に権利がないことを確認した05年1月7日付の「確認書」を示した。

 だが、この確認書は会見直前に作成されたことが後の検察による捜査で判明。元代表も昨年10月の記者会見でそのことを認め、公判では元秘書の池田光智被告(34)が「当時作成を忘れていて後で作った。元代表に署名してもらった」と、元代表の関与を認めた。

 また、07年の会見後、週刊文春から土地購入の原資を質問され、池田元秘書は元代表から提供された4億円ではなく「(同額の)銀行融資」と文書で回答。この回答書についても元代表の指示で一部修正したと証言した。


 ■他にも資金移動
 元代表の周辺では土地購入以外でも不可解な資金移動が繰り返されてきた。

 元秘書の衆院議員、石川知裕被告(38)は05年春、土地購入に充てた4億円とは別の4億円を「小沢先生の指示で(旧自由党の政治資金団体である)改革国民会議が入る紀尾井町のビルに取りに行った」と証言。この4億円を陸山会の口座に複数回にわたり分散入金した後、同年5月に再び元代表の指示で出金していた。

 09年には元代表の関係政治団体「改革フォーラム21」から民主党支部を迂回(うかい)して陸山会に3億7000万円の寄付を受け、衆院選立候補予定者約90人に配分。池田元秘書は「(元代表から)『改革フォーラムから陸山会に寄付の形でできるか』と言われ、『直接では(政治資金規正法の)上限額がある』と説明した」と証言し、元代表が脱法的な「迂回」を承知していたことを示唆した。


 ■引き継ぎノート
 石川議員と池田元秘書は虚偽記載を巡る元代表への報告や了承を全面否定している。だが、指定弁護士側が法廷で示した2人の「引き継ぎノート」には、元代表の意向を日常的に意識していた様子がうかがえた。

 石川議員のノートには、収支報告書の作成方法などが書かれたページに「全体を先生に見せる」と記されていた。指定弁護士に「報告書をまとめたものを見せるということではないか」とただされて「そうかもしれない」と述べる場面もあった(その後の弁護側質問で発言を修正)。

 指定弁護士が元代表からの4億円を隠すための「偽装工作」と主張する銀行融資を巡っては、その返済手続きをした池田元秘書が「どのように返済するか先生と相談」などと記載していた。
【和田武士】

●小沢元代表 被告人質問2日目に
          NHK 1月11日 3時59分
民主党の小沢元代表の裁判で、被告人質問が10日に続いて11日も行われます。「わたしの関心は天下国家の話で、それ以外はすべて秘書に任せている」と無罪を主張した小沢元代表に対し、検察官役の指定弁護士が、秘書との共謀は明らかだと主張して、2日目の質問に臨みます。

民主党の元代表、小沢一郎被告(69)は、資金管理団体が土地を購入する際に提供した4億円を巡り、収支報告書にうその記載をしたとして強制的に起訴され、10日は小沢元代表本人への質問が初めて行われました。

この中で小沢元代表は「わたしの関心は天下国家の話でそれ以外のことはすべて秘書に任せていた」と述べ、あらためて無罪を主張しました。また、4億円の出どころについては、「両親から不動産や現金を相続したほか、議員報酬や本の印税などでそれなりの現金を持っていた」と説明し、個人の資金でやましい金ではないと主張しました。

しかし、小沢元代表はこの4億円の出どころについて、裁判以前の記者会見などで「政治資金」、「銀行融資」、「個人の資産」と説明を二転三転させてきました。

説明を変えた理由について、これまでの裁判では話しておらず、検察官役の指定弁護士は11日の質問でこの点について問いただすものとみられます。
また、11日は、最後に裁判官が疑問に感じた点について小沢元代表に質問することになっています。


去年10月に始まった小沢元代表の裁判は、11日で実質的な審理は終わる見通しで、小沢元代表の2日間にわたる発言の内容は、判決にも大きな影響を与えることになります。


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09:13 from web
共同通信の世論調査「内閣不支持 初の50%超」。ねじれ国会の中で与野党対立が続いていく限り、法案が通らないから内閣は窮地が訪れる。いずれ解散。それらについて2日の共同通信の記事が面白かった⇒◆消費税政局3、6、9月に解散・退陣・再編含み⇒http://t.co/n3NKYqPL
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 共同通信の世論調査が出た。 「内閣不支持 初の50%超」
 内閣を支持しない人がさらに増えたということ。
 ねじれ国会の中で与野党対立が続いていく限り、法案が通らないから内閣としては窮地が訪れる。
 いずれ来る解散。
 その時期が話題になる。
 
 それらの観点について、1月2日の共同通信のニュースが面白かった。
 ただ、今、解散して、民主党が勝っても、自民党が勝っても、来年の参院選まで衆参の「ねじれ」を解消するのは難しい。
 だから、「ダブル選で一気に決着をつける」そんな衆参ダブル選挙論が消えない理由もあるという。
 ブログ末に記録しておく。

 ところで、今日は、岐阜地裁での住民訴訟の書面の提出。
 最後の点検をして、ページ数が多いこと、細かい字の表がたくさんあるから、直接届けてくる。地裁と県の代理人のところへ。

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●内閣不支持 初の50%超 世論調査 増税74%「説明不足」
       東京 2012年1月9日 朝刊
 共同通信は七、八両日、消費税増税を柱とする社会保障と税の一体改革大綱素案の決定を受け全国電話世論調査を実施した。野田内閣の支持率は35・7%と昨年十二月の前回調査より8・9ポイント減少。不支持率は10・2ポイント増の50・5%となり、政権発足以来、初めて半数を超え支持率と逆転した。

 大綱素案に関しては、野田佳彦首相が国民に十分「説明していない」との回答が計74・4%に上る一方、一体改革の与野党協議に野党が応じるべきだとの回答も74・6%。

 民主党の政党支持率は20・7%。22・4%に伸ばした自民党に、野田政権になって初めて抜かれた。次期衆院選比例代表の投票先でも自民党が27・5%と、民主党の20・5%に7ポイント差をつけた。内閣支持率と合わせ増税をめぐる民主党議員離党の動きなどがマイナスに働いたとみられる。

 野田政権がマニフェストに反し、八ッ場(やんば)ダム(群馬県)建設再開を決定したことに58・7%が「納得できない」と答えた。

●内閣不支持50.5%、離党の動きマイナスに 共同通信世論調査
       産経 012.1.9 10:14
 共同通信が7、8両日に実施した全国電話世論調査で、野田政権の支持率は35・7%と昨年12月の前回調査より8・9ポイント減少。不支持率は10・2ポイント増の50・5%となり、政権発足以来、初めて半数を超え、支持率と逆転した。
増税をめぐる民主党議員離党の動きなどがマイナスに働いたとみられる。

 産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が昨年12月に実施した合同世論調査でも支持しないとの回答が51・6%と5割を上回っていた。

 消費税増税を柱とする社会保障と税の一体改革の与野党協議に野党が応じるべきだとの回答は74・6%。消費税率を2段階で10%に引き上げる大綱素案について、賛成は計45・6%で、反対は計52・9%だった。

 問責決議を受けた一川保夫防衛相ら2閣僚について57・2%が「交代させた方がよい」とし、「交代させなくともよい」は31・0%だった。

●ついに50%を超えた野田内閣の不支持率
         日刊スポーツ [2012年1月9日8時10分 紙面から]
 野田佳彦首相は8日、今月下旬召集の通常国会に向けて、13日に内閣改造を断行する考えを表明した。
視察先の福島県内で「なるべく早く心を合わせてしっかりと態勢をつくっていくという意味で(13日に)閣僚全部に集まってもらう」と話した。参院で問責決議を受けた一川保夫防衛相、山岡賢次消費者行政担当相を交代させ、野党に消費税増税の協議を促すのが狙い。首相は「態勢をつくる」とは内閣改造を指すのかと聞かれ「文字通り、それ以上でもそれ以下でもない」と否定しなかった。

 首相はこれまで「問責決議には法的根拠がない」として、一川氏らの交代を拒否。問責決議による交代という形を避けるため、2閣僚以外の入れ替えも検討している。閣僚人事では民主党の三井辨雄政調会長代理、羽田雄一郎参院国対委員長、田中直紀参院議員らの名前が浮上。
民主党の平野博文国対委員長の交代を軸とする党役員人事も併せて実施する予定。国対委員長には城島光力幹事長代理を充てる案が出ている。

 また、共同通信が7、8両日に実施した全国電話世論調査では、消費税増税を柱とする社会保障と税の一体改革大綱素案の決定を受け、野田首相が国民に十分「説明していない」との回答が計74・4%に上った。
 首相は「政局より大局」として野党の説得に意欲をみせるが、上滑りを露呈した格好だ。民主党幹部の1人は「首相自ら語りかける姿勢がまだまだ不十分だ」と指摘。中堅議員も「首相は『政治家としての集大成』という言葉を使うなど、自分のことだけ考えている」と疑問を呈した。

 野田政権の支持率は35・7%と、昨年12月の前回調査より8・9ポイント減少。不支持率は10・2ポイント増の50・5%となり、政権発足以来、初めて半数を超え、支持率と逆転した。民主党の政党支持率は20・7%。自民党は22・4%に伸ばし、野田政権になって初めて抜かれた。

◆内閣改造◆ 人事刷新などを目的に、首相が憲法68条(閣僚任免権)に基づいて閣僚を入れ替えること。
閣僚数を17人以内と定めた内閣法の範囲で全閣僚が入れ替わる全面改造から、数人の小幅改造まである


●【今日の言葉】『やっぱり、代えるの』=野田内閣は13日(金)にも内閣を改造
             財経 2012-01-08 21:26
  『やっぱり、代えるの』=野田内閣は13日(金)にも内閣を改造の方針と伝えられる。山岡国家公安委員長、一川防衛大臣を交代させるという。参議院で野党の圧倒的多数で両氏に対する問責決議案が成立していた。それでも、野田総理は「絶対に辞めさせない」と言い張っていた。

  しかし、1月23日にも通常国会が召集される見通しの中で、野党は「ふさわしくないと判断が下された人と議論はできない」と反発が強まっていた。会社の場合でも、よほど悪いことをやっていない限り、提出された辞表は、1度は破り捨てられるケースも多い。ましてや、大臣なら簡単には辞めさせることもできないということだろう。果たして、民主党員がどう受け取るか。
また、国民も総理の「不退転の消費税」に対して、どう受け止めるだろうか。また、支持率は下がりそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

●野田総理やオバマ大統領の支持率が低下した理由は?
           とれまがニュース - 2011年12月15日
              質問日時:2011年12月16日 09時14分    解決日時:2011年12月16日 15時00分
野田総理の場合
前任の鳩菅にくらべ、人間性は真面目で誠意が感じられるところに当初の65%前後の高支持率があった。
その後の国会議事や内閣運営での人事や議案進行において八方美人的対応が目立ち、積極性や決断力に欠け、首相としての熱い考えが伝わってこない。
これには、与党内部の幹事長や政調会長の不手際もあるが、首相としての統率力がないことの証でもある。
国民の間には、一年交代の首相にはさせたくない気持ちがあっても、また期待はずれかと肩透かしを食らった人が増えつつあり、それが支持率低下に響いていると見る。

オバマ米大統領の場合
改選時は、異色のキャラクターが世界を引っ張ることで期待が高まった。
しかし、アメリカ国内のリーマンショック不況や中国の台頭による世界経済の変動への対応の遅れ、更にギリシャに発する西欧経済の不況に威信をかけたアメリカのリーダー性が発揮できず、イラク撤兵以外に大統領にこれといった見るべき成果がない。4年の任期は長すぎる冬ではないかという気分が支持率の低下を牽引する。
回答日時:2011年12月16日 10時05分


●政治・経済・国際の解説・分析記事政治 / 消費税政局3、6、9月に 解散・退陣・再編含み
    Kyodo Weekly 2012/1/2号
 野田政権は年明け早々から、消費税増税をめぐる民主党内対立や与野党攻防で大揺れに揺れそうだ。
衆院解散・総選挙、内閣退陣、そして政界再編含みの1年と言える。「消費税政局」の節目は、消費税増税関連法案を提出する3月、通常国会会期末の6月、民主党代表選の9月。秋口以降はいつ総選挙があってもおかしくない。ただ民主党が指向する2013年衆参同日選(ダブル選)論も依然としてくすぶる。今年は、主要国の多くでリーダーが交代するが、日本の政局も大きく動きそうだ。

▽1月小幅改造へ
野田佳彦首相は昨年末、東日本大震災復興のための2011年度第3次補正予算を成立させ、東京電力福島第1原発事故で「収束宣言」に持ち込んだ。しかし、年明けとともに、政界は昨年の「3・11」以降の震災復興、原発事故対応優先の空気から、大きく様変わり。衆院解散・総選挙をにらんだ「ガチンコ」(自民党国対幹部)状態になるだろう。

その第一弾が、昨年12月の臨時国会最終日に参院で問責決議が可決された一川保夫防衛相と山岡賢次国家公安委員長・消費者行政担当相の処遇問題。山岡氏の問責決議には公明党内に慎重論もあったが、自民党が押し切り、厳しい対決姿勢を見せつけた。決議に法的拘束力はないものの、一川、山岡両氏とも閣僚就任当時からその適格性が問われており、無視することは許されないだろう。

2閣僚を残したままでは1月召集の通常国会は冒頭から空転しかねない。このため、野田首相は召集前に小幅内閣改造を行い、両閣僚を交代させることを検討しており、後任に羽田雄一郎参院国対委員長ら複数の名前が取りざたされている。

▽秋過ぎればダブル選に
年明けの最大の焦点は消費税増税だ。

財務省は、現在の税率5%を、2013年10月か14年4月ごろに7~8%に、15年4月ごろに10%に引き上げたいとしている。

野田首相は消費税率引き上げと社会保障改革の具体案をまとめた政府、与党の一体改革大綱素案をたたき台に、野党との協議に入り、与野党合意の上で関連法案を3月に国会に提出したいとしている。ただ、自民、公明両党は「消費税増税は明確なマニフェスト(政権公約)違反」として協議に応じず、首相に解散・総選挙を迫る。

さらに足元の民主党内では、小沢一郎元代表の議員グループが消費税増税に強く反対している。民主党の衆参両院議員約400人のうち約140人が「小沢グループ」とみられており、野田首相や執行部が多数の反対を押し切って関連法案を国会に提出すれば、党内が分裂状態に陥りかねない。

こうした消費税政局の節目が、3、6、9月となる。

まず3月は、野田首相が野党の攻勢や小沢グループの抵抗で消費税増税関連法案を提出できずに退陣、あるいは解散に打って出る可能性がある。ただ消費税を争点にした「3月解散」は民主党にとって不利で、現実性は低い。


次は6月。3月に提出された消費税増税関連法案は国会でほとんど審議されないまま6月の会期末を迎えるだろう。政権が行き詰まって退陣論が浮上する一方、いつまでも与野党対決に終始していることへの世論の批判を受け、自民党など野党が関連法案に賛成する代わりに、成立後は直ちに衆院を解散する「話し合い解散」の可能性が出てくる。野田首相は「法案成立後、増税実施前に国民の信を問う」と明言している。

もともと「消費税率10%」を掲げていたのは自民党であり、早期解散に持ち込めば自民党にはメリットがある。しかし、野田政権は解散の主導権を失うことになり、この段階で「話し合い」に応じるかどうかは慎重に判断するとみられる。

そして9月。野田政権は7月末から8月中旬のロンドン五輪を挟んで、通常国会を大幅に延長し、政治決戦の照準を合わせる。9月には民主党代表選、自民党総裁選もあり、ここまで引き延ばすと、決着ムードが広がるのは間違いない。しかも2013年衆参ダブル選挙、あるいは東京都議選とのトリプル選挙を回避したい公明党が12年中の解散総選挙を求めて軟化する可能性もある。

野田政権にとって、公明党を引き込んで関連法案成立の道筋を付け、解散日程でも主導権を持つ余地が出てくる。秋口以降は、衆院議員の任期が3年を超え、衆院選挙区割り見直しの議論が進んでいるとみられ“解散風”が強まるだろう。

秋に解散・総選挙がなければ、13年ダブル選挙へと突き進む、とみる。そもそも民主党は現在の衆院で300を超える議席を一日でも長く維持したいのが本音。衆院選を単独で実施した場合、民主党が勝っても、自民党が勝っても、少なくとも13年参院選まで衆参の「ねじれ」を解消するのは難しく、「ダブル選で一気に決着をつけるべきだ」(民主党幹部)との意見も根強い。衆参ダブル選挙論が消えない理由だ。

▽橋下市長が起爆剤
今年は解散、退陣含みに加え、政界再編含みとなる。鍵を握るのは、やはり小沢一郎氏だろう。

小沢氏は1月10、11両日、自らの政治資金規正法違反事件の東京地裁公判で被告人質問に立つため、なかなか動きにくいが、それでも消費税増税に関しては反対を明確にしている。小沢グループの若手議員との会合では「マニフェストで手を付けていないものがたくさんある」「思い切った行革もせずに消費税率を引き上げるのは国民の納得を得られない」と発言している。

ただ小沢氏周辺は「民主党離党→新党結成」のシナリオに否定的だ。刑事被告人という立場もある。念願の「政権交代可能な二大政党制」をつくり上げたのに、中小政党乱立の状態に戻るのは避けたいとの思いも強い。野田首相が消費税増税を押し切った場合には「野田降ろし」に転じ、6月の国会会期末や9月の党代表選をにらんだ戦略を描いているとみるべきだろう。

党運営の主導権を握れない場合、次善の策として新党構想が再浮上することは否定できない。小沢氏は「大阪維新の会」代表の橋下徹大阪市長を「政治家としての大事な資質を身に付けている」と絶賛。水面下で連携を模索しているとされる。橋下氏も「大阪維新の会」の国政進出に言及しており、「小沢―橋下」の連携が実現すれば政界再編の一つの起爆剤になるのは間違いない。

大阪ダブル選での「大阪維新の会」圧勝を見れば、次の衆院選は民主党や自民党公認で戦うよりも新党で戦った方が有利との議員心理が働く。自民党もダメ。民主党に政権を託したが見事に期待外れ。有権者の既成政党、既成政治への不満は爆発寸前と言っても過言ではない。消費税増税や環太平洋連携協定(TPP)問題は民主、自民両党内で意見が分かれていることも、再編のきっかけになる。

仮に今年、解散・総選挙となっても、混沌(こんとん)とした状況が変わらなければ、来年13年ダブル選挙で雌雄を決することもあり得るのではないか。

▽存亡懸かる自民
・・・・・・・・・(略)・・・



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08:37 from web
裁判員制度が始まって3年目。参加者は累計2万人を超える。明日10日からの「さいたま地裁」での裁判は「100日」の見込み。裁判員の辞退が多くなるのは当然。1審の裁判員裁判は「無罪」、裁判官による高裁は「有罪」、最高裁は「弁論を開く」と決定⇒http://t.co/b6XC6wF1
by teramachitomo on Twitter

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 裁判員制度が始まって3年目。
 参加者は累計2万人を超えるという。

 いろんな問題点も明らかになっている。
 明日10日からの「さいたま地裁」での裁判は「100日」の見込みだという。
 会社勤めで「3ケ月以上」かかるというのは現実的に不可能に近い。
 他の事情でも、不都合者は増える。
 裁判員の辞退が多くなるのは当然。

 逆に考えると、辞退しなくて裁判員に応ずることができる人たちというのは、それなりにかたよりは無かろうかという見方も出てくる。
 
 ところで、1審の裁判員裁判は「無罪」、裁判官による高裁は「有罪」という事件があった。
 最高裁は、この事件について、「弁論を開く」と決定。
 つまり、それは、たいていが高裁判決を見直すことを意味する。 

 そのあたりを概観した。

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●状況証拠の判断焦点=首都圏連続不審死、10日初公判―裁判員裁判で最長
      朝日 2012年1月5日15時6分
 埼玉、東京、千葉の3都県で2009年、男性3人が相次ぎ不審死した事件で、殺人や詐欺などの罪に問われた木嶋佳苗被告(37)の裁判員裁判が10日、さいたま地裁(大熊一之裁判長)で始まる。被告側は一部の詐欺を除き、否認する方針。裁判は被告の関与を直接示す証拠がなく、検察側が積み重ねる状況証拠の判断が焦点となる。
 
5日は地裁で裁判員の選任手続きがあった。4月13日の判決まで裁判員の期間は100日間で、公判は計38回(予備日を含む)。裁判員裁判で過去最長となり、難しい状況証拠の評価と合わせ、裁判員に大きな負担となりそうだ。

 検察側は、事件は自殺偽装の殺人で、木嶋被告が睡眠導入剤で被害者を眠らせ、練炭を燃やして一酸化炭素中毒により殺害したと主張する。一方、弁護団は証拠がなく、いずれも自殺や事故死の可能性があると反論する見通し。公判には法医学者や詐欺の被害者ら延べ63人の証人が出廷する。 [時事通信社]

●首都圏連続不審死:裁判員6人を選任 任期最長100日、200人以上が事前辞退
                 毎日新聞 2012年1月6日 
 首都圏連続不審死事件で三つの殺人罪などに問われている無職、木嶋佳苗被告(37)の裁判員裁判で、さいたま地裁(大熊一之裁判長)は5日、裁判員6人と補充裁判員6人を選任した。在任期間は過去最長の100日間。候補者330人のうち、70歳以上▽重い病気▽重要な仕事--などを理由に200人以上の辞退が事前に認められ、この日の出席者は61人。この日も27人の辞退が認められた。

 この日選ばれなかった複数の候補者によると、裁判員や補充裁判員の性別に大きな偏りはないという。辞退を申し出て認められた、さいたま市の会社員男性(32)は「仕事を考え、期間が長いというのが(辞退の)一番大きな決め手」と説明した。

 一連の事件は物証に乏しい。抽選で外れた埼玉県久喜市の主婦(47)は「裁判員を経験してみたいとの思いもあったが判断は難しいと感じていた。選ばれなくて良かったというのが本音」と漏らした。
 木嶋被告が起訴されているのは埼玉、東京、千葉での3件の殺人を含む10事件。6人の裁判員が一括して審理する。【飼手勇介】

 ◇「結婚詐欺」も争点
 木嶋佳苗被告は3件の殺人罪のほか、死亡した大出嘉之さん(当時41歳)を含む男性6人との結婚話を巡る詐欺罪と同未遂罪でも起訴された。公判では「結婚詐欺」の位置付けも争点となる。
 木嶋被告は大部分の男性とは結婚相手紹介サイトを通じて知り合ったとされ、検察側は(1)サイトを利用し接触(2)結婚の意思があるように装い金をだまし取る(3)返済を免れるため殺害--との構図を描く。「結婚詐欺の延長での殺人」と立証するため、一連の審理では被告が男性らと結婚する意思がなかった点を強調するとみられる。
 その上で、いずれも練炭による一酸化炭素中毒などで3人が死亡した前後に、約180万~1700万円を木嶋被告が受領したり口座から引き出すなどした状況証拠から有罪立証する方針だ。
 一方、弁護側は詐欺の一部成立を認めた上で「男性らとは真剣に結婚を考えていた」と強調、「結婚詐欺の延長での殺人」との検察側構図を否定するとみられる。3人の死亡については「自殺か、事故で死亡した疑いがある」と主張する見通しだ。
【平川昌範】

==============
 ◇木嶋佳苗被告を巡る事件の経緯◇
 ■08年■
 9~12月 長野県の男性に結婚する気があると装い約130万円詐取<1>
10~12月 静岡県の男性に結婚する気があると装い約190万円詐取<2>
 ■09年■
 1月10~11日 都内のホテルで<2>の男性が薬で眠ったすきに財布から5万円を窃盗<3>
 2月 4日    交際していた東京都青梅市の寺田隆夫さん(当時53歳)が自宅マンションで遺体で見つかる(死亡は1月)<4>
 5月15日    ヘルパーをしていた千葉県野田市の安藤建三さん(同80歳)宅が燃え、安藤さんが遺体で見つかる<5>
 7月13~17日 50代の男性に結婚する気があると装い、現金を詐取しようとする<6>
 7月24日ごろ  東京都千代田区の大出嘉之さん(同41歳)に結婚する気があると装い約470万円をだまし取る<7>
 8月 5日    埼玉県富士見市の駐車場に止めたレンタカー内で練炭に火をつけ、薬で眠らせた大出さんを一酸化炭素中毒で殺害<8>
 8~9月     長野県と埼玉県の男性に結婚する気があると装い、各数十万円を詐取しようとする<9>(2件の詐欺未遂)
 9月以降     埼玉県警が<1><2><3><6><7><9>の容疑で10年1月までに計6回逮捕
 ■10年■
 2月 1日 埼玉県警が<8>の大出さん殺害容疑で7回目の逮捕
 9月14日 さいたま地裁で公判前整理手続き始まる
10月29日 警視庁が<4>の寺田さん殺害容疑で逮捕
12月 1日 千葉県警が<5>の安藤さん殺害容疑で逮捕(火災については立件されず)
 ■12年■
 1月 4日 公判前整理手続き終結
    5日 さいたま地裁で裁判員選任手続き
   10日 初公判(以下は予定)
 3月13日 結審
 4月13日 判決
 ※<1>~<3>、<6>~<9>は検察側主張。木嶋被告は<1><2>の罪を認めつつ「結婚する気はあった」と主張。他は<4><5>での逮捕を含め、全面無罪を主張

●連続不審死事件、裁判員辞退相次ぐ 「100日間」敬遠
        朝日新聞 - ‎2012年1月5日‎
 首都圏で起きた連続不審死事件で、3人に対する殺人罪などに問われた無職木嶋佳苗被告(37)の裁判が10日から始まるのを前に、裁判員の選任手続きが5日、さいたま地裁であった。被告が無罪を主張し、難しい判断を迫られることや、判決まで過去最長の100日間が予定されていることから、辞退希望者が相次いだ。

 地裁によると、名簿から選んだ候補者330人のうち、仕事や介護、育児などで事前に辞退が認められた人などを除く69人に出頭を求め、61人が手続きに出席した。この日、さらに27人の辞退が認められ、最終的に抽選で裁判員6人、補充裁判員6人を選んだ。
 手続きに訪れた人によると、公判がある日のほかに評議の日も加えると、少なくとも50日以上は地裁に通うことになるという。

●最長の裁判員裁判 辞退相次ぐ
            NHK 1月5日 19時25分
 知り合いの男性3人を練炭自殺に見せかけて殺害したとして、殺人などの罪で起訴された木嶋佳苗被告の裁判員裁判が今月10日から始まるのを前に、5日、裁判員を選ぶ手続きが行われましたが、判決までの期間がこれまでで最も長い100日間にわたることから辞退する人が相次ぎました。

 木嶋佳苗被告(37)は、平成21年に東京、千葉、埼玉で知り合いの男性3人をいずれも練炭自殺に見せかけて殺害したなどとして殺人や詐欺など合わせて10の事件で起訴され、殺人などについて関与を否定し無罪を主張する方針です。この事件の裁判員裁判が今月10日からさいたま地方裁判所で始まるのを前に、5日、裁判員を選ぶ選任手続きが行われました。裁判では、検察が事件の関連性などを主張し、すべての事件を一括して審理することになり、法廷に出る証人も延べ63人が予定され、選任手続きから判決までの期間は100日間と、これまでの裁判員裁判で最も長くなりました。

 このため裁判所は、通常よりも多い330人の裁判員候補者を選んで、このうち249人に呼び出しを通知しましたが、仕事などを理由に辞退が相次ぎ、5日、出席したのは61人でした。この61人の中からも28人が辞退を申し出たということで、裁判所は抽せんなどで6人の裁判員を決め、補充裁判員については通常の倍ほどの6人を選びました。裁判員は、裁判での難しい判断に加え、週に4日ほどのペースで審理に臨むことになり、重い負担が伴うことになります。

●裁判員制度施行3年で浮かび上がる課題は 
         産経 2012.1.4 21:07 (1/2ページ)[性犯罪]
 今年で施行3年を迎える裁判員制度。参加者は累計2万人を超え、裁判員が下した死刑判決が初めて確定するなど、より重大な判断を迫られるケースが増えつつある。また、判決が上級審で覆される事件も増えており、裁判員法で定められた制度見直しの検討で議論すべき課題は多い。
 
死刑確定
 「反省を深めていた者の命を奪う事態が確定してしまったのは残念」。マージャン店経営者ら2人を殺害したとして強盗殺人などの罪に問われ、1審横浜地裁で死刑判決を受けた男性被告の主任弁護人は昨年6月、控訴取り下げを受けて短いコメントを発表した。

 被告は公判で「どんな刑にも服する」と明言。裁判員が導いた結論は、裁判員裁判で初となる死刑判決だった。一度は弁護人が控訴したが、自らこれを取り下げ、死刑が確定した。
 「死刑判決にかかわることは、裁判員に精神的負担を与える」との懸念は、制度導入当初から指摘されていた課題だ。初の死刑確定で、極刑判断に裁判員が参加することの是非が改めてクローズアップされた。

 昨年は、仙台地裁で3件の殺人事件にかかわったとして殺人罪などに問われた男性被告について、事件ごとに別の裁判員を選任する「3区分審理」を初めて実施。大阪地裁のパチンコ店放火殺人事件では、絞首刑の合憲性が争点となるなど裁判員に難しい判断を求める審理が相次いだ。
 
逆転判決
 一方、裁判員の判断を職業裁判官が“否定”する例も目立った。
 缶に入れて覚醒剤を密輸したとして、覚せい剤取締法違反などの罪に問われた男性被告について、東京高裁は昨年3月、「1審は証拠の評価を誤った」として、1審千葉地裁の無罪判決を破棄、逆転有罪を言い渡した。争点となったのは、被告が缶の中身を覚醒剤と認識していたかどうか。この点について、1、2審はほぼ同じ証拠から逆の結論を導く結果となった。

 しかし、最高裁第1小法廷は、今月19日に弁論を開くことを決定。最高裁の弁論は通常、結論を見直す場合に開かれるため、2審判決が破棄される可能性もある。識者からは「裁判員の判決を裁判官が安易に変更すれば、制度の意義が損なわれる」という指摘の一方、「専門性の高い判断を裁判員に委ね続けるのか」との意見も噴出する。
 また、性犯罪事件については「被害者の心理的負担を考慮し、対象から外すべきだ」との声も大きく、昨年末には婦女暴行事件の被害者の個人情報がインターネット上に誤掲載されたことも判明。対象事件の選定や制度運用のあり方が見直し議論で俎上(そじょう)に載りそうだ。
 
100日裁判
 今年は首都圏の連続不審死事件で男性3人への殺人罪などに問われた無職、木嶋佳苗被告(37)の公判が今月10日からさいたま地裁で開かれるほか、インド洋のタンカー襲撃事件で、海賊対処法違反罪に問われた自称ソマリア人の少年ら4被告に対する公判も東京地裁で始まる見通し。逮捕監禁致死容疑で逮捕されたオウム真理教元幹部、平田信(まこと)容疑者(46)についても裁判員裁判で審理される可能性がある。

 木嶋被告の公判では、今月5日の裁判員選任から判決までが過去最長の100日に及ぶ。最高裁の統計によると、選任などを含み裁判員らが地裁に出向く平均出席日数は4・5日で、異例の長期審理を通じ新たな課題も浮上しそうだ。
 また、東日本大震災で被害の大きかった岩手、宮城、福島各県の沿岸などの地域は裁判員の呼び出しが見送られていたが、東京電力福島第1原発の警戒区域の住民などを除き、今月以降に期日指定される事件で再開される。

●裁判員辞退続出 100日裁判は長すぎないか
            産経 2012.1.9 03:04
 あなたは100日間にわたって、仕事を休んで裁判員を引き受けることができますか?
 東京、千葉、埼玉で相次いだ連続不審死事件でさいたま地裁に起訴された木嶋佳苗被告(37)に対する刑事裁判の裁判員選任手続きで、200人以上の辞退が認められた。任期が過去最高の100日に及ぶためとみられる。

 裁判員制度は国民の司法参加を通じて日常感覚を裁判に反映し、司法制度への理解を深めることを目的としている。
 だが、100日はいかにも長すぎないだろうか。制度施行3年後の今年は見直しが予定される。裁判の一層の迅速化を、その重要な検討課題としてほしい。
 木嶋被告は、知人男性3人の死亡について殺人罪に問われ、詐欺や窃盗などの罪でも起訴されている。3人の死亡経過に共通点が多いことから、複数の事件をまとめた一括審理となった。10日に初公判が開かれ、4月13日に判決公判が予定される。

 審理期間があまりに長いために「仕事に支障が出る」などの辞退の理由が認められたようだ。辞退者が相次げば、裁判員の構成に偏りが生じる可能性もある。
 本来、やむを得ない理由がない限り原則許されないはずの選任手続きだ。これほどの辞退者を裁判所が認めたこと自体、在任期間が長すぎることを物語っている。
 週に3、4日も裁判所に通い、終日公判に立ち会い、仕事ができない。そんな生活が約3カ月にも及ぶと聞けば、誰だって裁判員の選任に尻込みしたくもなる。
 個人事業主などは、継続的な出席はまず困難だろう。社会で支えるにも限度はある。

 裁判員制度の導入にあたり、裁判所は公判前に争点を事前に整理したり、集中的に審理日程を入れるなど、裁判の迅速化に取り組んできた。それでも今回のような100日裁判が生まれる。
 警視庁が逮捕したオウム真理教元幹部、平田信容疑者(46)についても裁判員裁判となる可能性がある。長期化が懸念される裁判は、今後も後を絶たないだろう。
 裁判員法には、一括審理による長期化を避けるために個別の事件ごとに裁判員を選んで負担を軽減する「区分審理」などの規定もある。国民が義務を円滑に果たせるよう、制度の見直しに向けて、工夫の余地はまだまだある。

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