tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

雲見 魔女で学ぶドイツ語(1)

2008-12-15 21:19:10 | プチ放浪 海沿い編

 

今朝の通勤電車でのことだ。つり革につかまって、ふと入り口のそばの座席を見たら、満席のシートで若いサラリーマンがいねむりをしていた。その寝姿が、あまりにも大胆だった。となりの乗客の肩に頭を乗せる・・・・・・なんて光景を良く見るが、それは言わば初心者的な寝姿。彼は、大胆にも、隣のこわそうなネーチャンの、もう、胸に触れるかというぐらいまで、頭を横に傾けて爆睡していた。見ていて、寝心地が良さそうで、ちょっぴりうらやましかったりした。
電車の座席で、座った乗客が隣の客に体を預けて寝ている人をよく見かける。そんな時、きまって見かけるのは、体を預けられた人が、ひじで押し返し、相手の頭をむこうに追いやる姿。でも、そのメークをばっちり決めた、こわそうなネーチャンはそれをしなかった。
彼女は座席に腰掛けたまま、「魔女で学ぶドイツ語」という本を開いて見入っていた。彼女の胸に、隣の乗客の頭が触れそうなのにもかかわらずである。やっぱり、ちょっぴりうらやましかったりする。なお、2人の年齢や服装から考えると、彼らが恋人同士であることは100%あり得ない。メークをばっちり決めたこわそうなネーチャンの、限りない優しさを見た気がした。

さて、夜の海に潜ると、結構、大胆なサカナの寝姿に遭遇し、思わず笑ってしまうことがある。ナイトダイビングは、日没後、数時間以内に潜るのだが、ネオンがきらめくことの無い海の中は、満月の夜でも真っ暗だ。その中を、水中ライトの明かりを頼りに潜ることになる。
魚類は、大脳の機能が発達した人間のように、レム睡眠とノンレム睡眠を繰り返すといった脳波が変化する高度な睡眠はしない。
だから、「寝る」といっても、眼を閉じて横になったりするわけではない。人間の「睡眠」とは機能が異なるのかもしれないが、それでも、陽が落ちて海の中が真っ暗になると、エネルギーを節約するためか、動きが止まっていたり、反応が鈍かったり、特有の姿勢をしていたりと、眠っている様な状態になる。
たとえば、モンガラカワハギなどは、毎日同じ場所で、上手にヒレを使いサンゴや岩などの隙間に体を固定して眠ている。水中ライトで照らしただけではびくりとも動かない。また、ブダイなどは、エラから粘液を分泌して透明な膜を作りその中で寝る。不思議な魚だ。
カワハギは、擬態しているつもりなのか、体を固定するためなのか、海藻やサンゴを口でくわえて寝る。一晩中、くわえていたら、口が疲れてしまわないものかと心配になってしまう。
キンチャクフグなどは、体色を地味に変化させて、まるで磁石でくっついているような不思議な体勢で、岩やサンゴにぴったりくっついて寝ている。少々、うねりがあっても、岩やサンゴから離れることがないので不思議でしょうがない。フグのうろこって、そんな機能はないはずなのに・・・・・・。また、砂地にいるフグなどは、ヒラメのように砂の中に体を隠している。でも、あの体型だし、砂がポッコリでバレバレ。ただし、フグは日中でも砂の中に隠している場合もあり、一見、「寝てる」ように見えるこの行動は、「潜砂行動」と呼ばれて、休息や敵からの逃避、環境の変化、病気などのためと言われているのだが、本当の理由はわかっていない。砂からのぞいているキュートなドングリまなこの目を見ると、つい、突っついて起したくなってしまう。
もちろん、なかには夜行性の種類もいるので、夜になるとここぞとばかりに活発に動き回っているものもいる。夜の海の中は知らないことがたくさんあって、怖く感じる所もあるのだが面白い。


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