tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

雲見 ミノカサゴ(1)

2008-12-20 23:33:44 | プチ放浪 海沿い編

 

先日の田子のダイビングの際のカズさんとの会話で、いまだによくわからない部分がある。
彼が、数年前に脳梗塞で倒れて、しばらく海から遠ざかっていたことを、以前、このブログで書いた。
彼は、涙とともにガイドに復帰した。
その後の彼のログ付けの際のスタイルは、病気で倒れる前のものとは大きく変わってしまったとのことだ。

ガイドに復帰したときのダイビングは、常連客がカズさんには知られないように仕組んだものだった。
カズさんは常連客に見守られて、彼らを田子の海中へとガイドした。そして、エキジット。船から下りたところで、感極まって大泣きした。前に書いた話はここまで。実はこの後の話がある。
その夜のログ付けで、ダベっていた常連客の一人が感想を言ったらしい。
「ずっと前のログ付けスタイルに戻りましたね」
ずっと前のスタイルとは、カズさんがガイドを始めて駆け出しの頃のことらしい。
・・・・・・駆け出しの頃。とにかく、ダイビングが楽しくて、その楽しさを彼はゲストと共有し合っていた。
ところが、その後、何年もガイドを続けているうちに、ダイビングが日常化してしまったがゆえに、ゲストと単純に楽しさを共有することを忘れてしまったらしい。だから、ログ付けは、一方的にサカナの生態をしゃべり続けるものだったとのこと。
カズさんは言う。
「サカナの生態を知りたいやつには、ログ付けが終わった後で、何時まででも、じっくりやればいい。でも、大切なことは、ダイビングの楽しさの理解を深めることなんだよ」
これを、隣で聞いていたイントラの糸井さんは、何か言いたそうな顔をしていたが、黙ってしまった。

 


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