青森県南部町教委会は28日、戦国大名・三戸南部氏の居城だった国史跡「聖寿寺館跡」(同町小向)で、中世の犬形土製品が出土したと発表した。これまで国内各地の有力大名の居城跡などで発見されているが、北東北では初めてで、本州北端まで広がっているのが確認された。
犬形土製品は、中世で安産祈願のお守りとして使用されたとされる。
出土したのは当主が居住していたとされる中心区画。手で粘土を成形した手づくね製犬形土製品(高さ3.5cm、長さ6.5cm、幅2.2cm)で、両前脚や両後脚、耳、尾が欠損しているが、欠損箇所は摩耗し、壊れた後も大切にされていたことがうかがえるという。
出土した周辺から、瀬戸美濃端反皿など16世紀前半の遺物が見つかっており、同時期のものと推測される。近畿地方で製作され持ち込まれた可能性が高い。三戸南部氏が畿内と直接交流していたことが分かる発見という。
同様の製品は、南東北から九州までの各地で出土しており、東北では宮城県仙台市の仙台城跡、山形県酒田市の亀ケ崎城跡、福島県伊達市の梁川城跡などで見つかっていた。
出土した犬形土製品は、史跡聖寿寺館跡案内所で9月1日~10月31日まで特別公開される。
[参考:東奥日報、デーリー東北新聞、毎日新聞、朝日新聞、河北新報、NHKニュース、ATB青森テレビ]
過去の関連ニュース・情報
聖寿寺
犬形土製品は、中世で安産祈願のお守りとして使用されたとされる。
出土したのは当主が居住していたとされる中心区画。手で粘土を成形した手づくね製犬形土製品(高さ3.5cm、長さ6.5cm、幅2.2cm)で、両前脚や両後脚、耳、尾が欠損しているが、欠損箇所は摩耗し、壊れた後も大切にされていたことがうかがえるという。
出土した周辺から、瀬戸美濃端反皿など16世紀前半の遺物が見つかっており、同時期のものと推測される。近畿地方で製作され持ち込まれた可能性が高い。三戸南部氏が畿内と直接交流していたことが分かる発見という。
同様の製品は、南東北から九州までの各地で出土しており、東北では宮城県仙台市の仙台城跡、山形県酒田市の亀ケ崎城跡、福島県伊達市の梁川城跡などで見つかっていた。
出土した犬形土製品は、史跡聖寿寺館跡案内所で9月1日~10月31日まで特別公開される。
[参考:東奥日報、デーリー東北新聞、毎日新聞、朝日新聞、河北新報、NHKニュース、ATB青森テレビ]
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